2018年07月18日公開
2018年07月18日更新
ウイスキーボンボンで飲酒運転になるの?【大人のお菓子】
大人のお菓子として愛好者も多いウイスキーボンボンですが、アルコールが含まれているため子供や妊婦さん、運転手さんが食べることには不安がつきまといますよね。ウイスキーボンボンの定義や、飲酒運転になるかどうかを解説していきます。
目次
ウイスキーボンボンを食べたら【飲酒運転】になるの?
甘いチョコレートに渋いお酒が魅力的なウイスキーボンボン。大人だけではなく子供も好きな大人気のお菓子ですよね。ですが、お菓子とはいえ、ウイスキーボンボンにはお酒が入っています。ウイスキーボンボンを食べてから運転すると、飲酒運転になってしまうのでしょうか?
結論から言えば、ウイスキーボンボンを食べた後の運転は飲酒運転となります。最近では、チョコレートの中にウイスキーだけではなく焼酎や泡盛、ワインといった度数の高いアルコールが入っているものもありますが、もちろんそれらを食べた後の運転も飲酒運転として見なされます。
一個しか食べていなくても酔う人もいますし、酔っている自覚がなくても警察に捕まれば法律違反になってしまいます。飲酒運転はとても罪が重いだけではなく、人命にも関わる大変危険な行為です。ウイスキーボンボンを食べた後に車を運転するのは絶対にやめましょう。
ウイスキーボンボンとは?
ここで、ウイスキーボンボンとはなんなのか定義を確認していきましょう。単なるアルコールを含んだチョコレート菓子ではなく、意外と定義の広いお菓子です。
ウイスキーボンボンとは
ウイスキーボンボンは歴史の長いお菓子です。日本では1923年、神戸の旧居留地で一部の外国人や日本の上流階級の人々を対象に販売されました。販売元は、今でも有名な「ゴンチャロフ製菓」です。
ウイスキーボンボンの「ボンボン」とはフランス語で「良い」という意味のある「bon」という言葉を二つ重ねたものです。決して「お坊ちゃま」を揶揄した言葉ではありません。当時のフランスでは宮廷の貴族や貴婦人の間で、ボンボンを入れる専用のケースである「ボンボニェール」というものが作られるくらい流行し、貴重な糖菓でした。このことからも、長く愛され続けるお菓子であることがうかがえます。
現在ではウイスキーボンボンというとチョコレートの中にお酒がコーティングされているものを想像する人が多いと思いますが、実は定義としては砂糖殻でアルコールを包んだお菓子です。
北海道内の有名店である六花亭が「六花のつゆ」という商品名で販売しているものなどが、定義通りのウイスキーボンボンにあたります。しかしながら、日本ではチョコレートに包まれているものが多いので、日常的な会話で「ウイスキーボンボン」と言うならばチョコレートに包まれたお菓子を連想する人が多数派でしょう。
表記は【チョコレート菓子】
ウイスキーボンボンにはアルコールが含まれていますが、食品表記としては「チョコレート菓子」になります。そのため、未成年の子供が食べても法律違反にはなりません。もちろんアルコールに弱い人や子供は酔う可能性があるので注意が必要ですが、法律上は問題はないので無理せず美味しくいただきましょう。
ウイスキーボンボンを子供が食べる場合に関しては下の方で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。法律だけではなく健康上の観点からも、ウイスキーボンボンと子供に関して解説してあります。
ウイスキーボンボンはお酒なの?
ウイスキーボンボンの表記は、先ほど解説した通り【チョコレート菓子】です。お酒との違いや含まれているアルコール度数など、もう少し詳しく見ていきましょう。
ウイスキーボンボンの【度数】は
法律で「お酒」と定義されるものは、酒税法によって「アルコール分が1度以上の飲料」であると定められています。ウイスキーボンボンはどんなに度数が高くても、飲料ではなくチョコレート菓子ですのでお酒にはあたりません。
ウイスキーボンボンを購入したことのある人は見たことがあると思いますが、パッケージの片隅に度数が表記されています。商品によってアルコール度数には幅がありますが、基本的には2.0~3.5%のものが多いです。
仮にこのアルコール度数が多くても、あくまで分類がチョコレート菓子であり飲料ではないので未成年が食べても法律違反にはならないと考えられます。これはウイスキーボンボンだけではなく、他にアルコールを使うお菓子であるワインゼリーやブランデーケーキなども同じように考えられています。
どのくらい食べたら【酔う】?
次にウイスキーボンボンを食べた時に酔うかどうかですが、これに関してはアルコールの分解について個人差があるので明言はできません。普段はアルコールに強くて度数の強いお酒もどんどん飲める健康な人でも、その日の体調によってすぐに酔う可能性もあるので、ウイスキーボンボンを食べる際には注意しましょう。
目安として、ウイスキーボンボンの度数はビールの半分程度だと言われています。低い度数のアルコールでも普段から酔う人に関しては、食べる量に注意した方が良さそうですね。
【お酒の弱い人】はチョコレートボンボンにも【弱い】!
法律的にウイスキーボンボンはチョコレート菓子だと言われていますが、お酒が入っている以上酔う可能性はあります。上でも書いた通り、低い度数のアルコールでも酔う人は注意して食べましょう。
「ビールの半分くらいなら、度数の強いアルコールでも飲めるから大丈夫」と安心して食べると痛い目を見ることになります。お酒と違ってウイスキーボンボンはとても食べやすく、気付けばいつもの自分のアルコールの限度を超える量を食べてしまっていた……ということにもなりかねません。
普段から酔う頻度の高い人は、度数だけではなく健康面にも注意してウイスキーボンボンを楽しみたいですね。
ウイスキーボンボンはお酒?【子供や妊婦さん】が食べてもいいの?
チョコレート菓子に分類されるウイスキーボンボンは、買う際に年齢確認もされない商品です。では、法律的に飲酒が認められていない子供や、赤ちゃんの健康のためにアルコールを避けるように言われている妊婦さんが食べても問題ないのでしょうか。法律と健康の両面から解説していきます。
【法律的】には子供が食べても大丈夫?
結論から言えば、法律的には子供がウイスキーボンボンを食べることは禁止されていません。酔うことのないように管理しながらでしたら、子供も楽しんで食べることができます。
ただし、法律的に食べても大丈夫というのは、あくまでウイスキーボンボンの分類が「チョコレート菓子」であるからです。含まれているアルコールの量によっては子供の健康に害を及ぼす可能性がありますので注意が必要です。
【健康面】では子供が食べても大丈夫?
法律的に問題がなくても、健康面ではどうでしょうか。そもそも、なぜ子供の飲酒が法律で禁止されているかを確認してみましょう。
子供の飲酒が法律で禁止されている理由
子供の飲酒が法律で禁止されているのは、酔うことで周りに迷惑をかけるからではありません。飲酒は子供の健康を阻害する恐れがあるからです。
アルコールは肝臓で分解されますが、子供の肝臓は大人と比べて未発達です。アルコールが分解されずに血中濃度が上がることで、急性アルコール中毒になる可能性が高いと言われています。
また、アルコールは脳の神経細胞への麻酔作用を持っています。お酒を飲むと気持ち良くなるのはこの作用のおかげですが、こちらも未発達な子供の脳に対してはアルコールの影響が強すぎて脳の発達に悪影響を及ぼします。
このように、子供の健康を守るために飲酒は法律で禁止されています。仮に子供がウイスキーボンボンを欲しがっても、幼児などの身体が小さいうちは避けた方が良いでしょう。高校生くらいになって体格が大人と同じになってから、大人の管理の下で少しずつ食べるくらいが賢明です。
子供は大人の行動に憧れ、真似をしたがります。お酒そのものを飲みたがったり、お酒の入った食べ物を食べることをかっこいいと思い、真似をしたがった経験がある人も多いのではないでしょうか。しかしながら、ウイスキーボンボンは子供の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。綺麗なパッケージに惹かれて子供が欲しがっても、安易に与えないようにしましょう。
【妊婦さん】は避けるべき?
次に、アルコールの摂取を避けるように言われている妊婦さんはどうでしょうか。妊娠が判明すると、アルコールや煙草などを制限されるように指導されますよね。
胎児の健康を守るために、ウイスキーボンボンの摂取も同様に控えた方が良いとされています。アルコールの摂取が常態化すると、赤ちゃんが胎児性アルコール症候群となり、顔面の奇形や発達障害を持って生まれてくる可能性が高くなってしまいます。
一個程度を食べても問題はないとしているサイトもありますが、先ほど説明したようにアルコールの分解に関しては個人差があります。赤ちゃんの健康を考えれば、妊娠中のウイスキーボンボンも避けた方が良いでしょう。他に赤ちゃんの健康に影響しない好物を食べたりして、ストレス解消をしたいですね。
もちろん、妊娠中だけではなく、母乳で育てる場合は授乳中にもウイスキーボンボンの摂取は控えた方が賢明です。アルコールが母乳に及ぼす影響に関しては他の記事で詳しく解説してありますので、ぜひ参考にしてください。
ウイスキーボンボン以外にも!【食べると飲酒運転になってしまう食べ物】
ワインゼリーやブランデーケーキなど、ウイスキーボンボン以外にも食べたら酔う可能性のある食べ物はあります。飲酒運転にならないよう、食べると飲酒運転になってしまう食べ物を紹介しますので、車を運転する人は覚えておきましょう。
- ワインゼリー
- ブランデーケーキ
- 奈良漬
- 酒粕を使った食べ物
- 酒まんじゅう
- ワインソフト
- 甘酒
- 栄養ドリンク
上記のように、原材料にお酒が含まれている食べ物は飲酒運転になってしまいます。運転している際は、必ずパッケージを見てアルコールが含まれていないか確認するようにしましょう。「自分はお酒に強いから」といって、少量食べた時に運転しても飲酒運転に該当します。絶対に避けましょう。
上記の食べ物の中でも、特に注意したいのが栄養ドリンクです。栄養ドリンクは、長距離バスやトラックの運転手さんだけではなく、疲れが溜まっていると感じた朝に飲む人が多いですが、ものによってはアルコールが含まれています。
購入時にアルコールが含まれていないか、必ず確認するようにしましょう。現在、既に自宅に栄養ドリンクの在庫がある人は、原材料の欄を見るかメーカーのHPを確認したり問い合わせることもおすすめです。知らない間にアルコールを摂取して飲酒運転にならないように注意しましょう。
ウイスキーボンボンでも飲酒運転に!【飲酒運転のペナルティ】
最近では飲酒運転により尊い人命が奪われる痛ましい事故のニュースをよく耳にします。それを受けて、飲酒運転のペナルティも厳罰化しています。どのようなペナルティがあるかを把握し、飲酒運転の抑止力としましょう。また、もし周りにウイスキーボンボンを代表とするアルコールが含まれる食品を食べた後で運転をしている人がいたら、絶対に止めましょう。
飲酒運転は、飲んだお酒の量ではなく呼気に含まれるアルコールの濃度によって判断します。上記の図だと勘違いする人も多いのですが、0.15mg以下の検出であっても飲酒運転が適用となります。「私はお酒に強くて酔うこともめったにないから」と言って運転すると法律違反となりますので、絶対にやめましょう。事故の際の状況によっては過失運転致死傷罪よりも重い罰が科せられる可能性があります。
違反点数と免許停止に関して
交通法に違反すると、違反点数に応じて罰則があります。
- 違反点数13点…免許停止90日
- 違反点数25点…免許取り消し、欠格期間2年
- 違反点数35点…免許取り消し、欠格期間3年
違反点数が25点の場合、たとえ今までがゴールド免許であっても一発で免許取り消しとなりますので絶対にやめましょう。
また、0.15mg以下のアルコール濃度で適用される可能性のある「過失運転致死傷罪」の罰則ですが「7年以下の懲役・禁錮。または100万円以下の罰金」と、こちらも大変重い罪になっておりますので、あわせて覚えておきましょう。
ウイスキーボンボンを食べたら車の運転は避けよう!
ウイスキーボンボンに関して解説しましたが、いかがでしたでしょうか。とても美味しいウイスキーボンボンですが、食べすぎると健康を害する恐れもありますし、一個食べただけで飲酒運転になる可能性も高い食べ物です。
ウイスキーボンボンやワインゼリーなど、アルコールが含まれている食品を食べたら車の運転は避けましょう。自分だけではなく、周りの人の生命も危険にさらしてしまう可能性があります。
せっかくの美味しいウイスキーボンボンですので、法律を守って楽しみたいですね。車を運転する機会がない時に、ぜひ自分好みのウイスキーボンボンを見つけてください。