2021年08月19日公開
2021年08月19日更新
「すぎのこ村」が消えていた!きのこの山・たけのこの里ともうひとつのお菓子
未だに争いの絶えないきのこの山vsたけのこの里戦争ですが、実は以前きのこの山とたけのこの里以外にも「すぎのこ村」というものがあったのをご存知でしょうか?そこで今回は歴史の闇に消えた「すぎのこ村」の真実についてご紹介したいと思います!
目次
きのこの山・たけのこの里の戦いに敗れたすぎのこ村とは
出典: http://d.hatena.ne.jp
日々苛烈な争いを続けるきのこの山とたけのこの里の戦争ですが、実は明治製菓にはきのこの山とたけのこの里の二つの勢力との戦いに敗れ、歴史の闇に消えていった第3の勢力ともいえる「すぎのこ村」というもうひとつのお菓子があったことをご存知でしょうか?そこで今回は明治から消えた謎の第3勢力「すぎのこ村」についてご紹介したいと思います!
きのこの山・たけのこの里について
出典: http://votecloud.jp
きのこの山とたけのこの里は明治から発売されているお菓子の看板商品です。よくきのこの山やたけのこの里のどちらが好きかという話で争いが起こっており、これを「きのこたけのこ戦争」と呼んでいます。
出典: http://netgeek.biz
ネットやSNSが普及してからこの戦争は拡大の一途を辿っていますが、一部で発売元である明治が裏で戦争を操っているのではないかという噂もあります。近年では争いが激化し、捕らわれたきのこの山がたけのこの里に火あぶりにされたり、きのこの山と、きのこの山を作るキットを利用してたけのこの里を作るという残虐非道なレシピも公開されており、両陣営の溝は深まるばかりです。
すぎのこ村ってどんなお菓子?
きのこの山・たけのこの里の後に発売
出典: http://d.hatena.ne.jp
すぎのこ村というお菓子が明治から発売されたのは1987年、1975年に発売された「きのこの山」から12年、1979年に発売された「たけのこの里」から8年後のことでした。すぎのこ村はきのこの山、たけのこの里と同様にビスケットとチョコレートを使ったもうひとつのお菓子なのですが、すぎのこ村では、それに加えてアーモンドが使われているのが特徴です。
出典: http://www.shend-trend.com
杉の木
すぎのこ村というお菓子は、さくさくのビスケットにクラッシュしたアーモンドを入れたミルクチョコレートでコーティングされたお菓子で、「杉の木」をイメージして作られたそうです。また、すぎのこ村は発売から1年後の1988年に一度パッケージを変更し、ビスケットの味もプレーンからココアに変更されたのだそうです。
耳に残るすぎのこ村の民謡
出典: http://www.yukawanet.com
すぎのこ村にはテレビCMも作られており、流れていた歌を覚えているという人も多いのではないでしょうか?CMではイノシシに似たキャラクターが地面から生えたすぎのこ村を摘み取る様子と共に次のような民謡が流れていました。
♪きのこ たけのこ あの子は誰?
♪すぎのこ村の すぎのこじゃ
♪きのこ たけのこ すぎのこ
♪すぎのこも 揃って食べ盛り
♪きのこ たけのこ すぎのこ
♪ジャンケンポン でかくれんぼ
♪きのこ たけのこ 見つけた
♪すぎのこも 揃って食べ盛り
きのこの山・たけのこの里のキャラと出演
出典: http://hiho.club
CMにはすぎのこ村のキャラクターと一緒に当時のきのこの山ややたけのこの里のCMにも出演していたブタとタヌキのキャラクターたちも出演しており、すぎのこ村がきのこの山やたけのこの里の姉妹品であることを強く主張したCMとなっていました。
出典: http://sugoitokyo.com
真ん中が「きの山さん」、左右が「たけ里ブラザーズ」
因みに現在きのこの山とたけのこの里では新しいキャラクターとして「きの山さん」と「たけ里ブラザーズ」というキャラクターが誕生しており、ブランドのメインキャラとなっているようです。
なぜすぎのこ村は消えてしまった?
出典: https://simchange.jp
きのこの山とたけのこの里に続いて新たな勢力として明治から発売されたもうひとつのお菓子すぎのこ村でしたが、発売から数年後の1990年代初頭には発売が終了してしまいました。ではなぜすぎのこ村は発売が終了してしまったのでしょうか?
出典: http://psychologicaleffect.hatenablog.com
すぎのこ村が消えた理由について、当時の消費者から「ひとつだけ食べ物じゃない」「後からでてきたのに生意気」「すぎのこって何だよ」などの声があったという話も出ています。また、現在twitterなどのSNSではもうひとつのお菓子すぎのこ村が消えた理由について「きのこの山とたけのこの里の争いに巻き込まれて村が焼かれた」「すぎのこ村は戦争の犠牲者」などとも言われています。
きのこの山、たけのこの里に力及ばず
出典: http://suzie-news.jp
しかし、実際のところすぎのこ村は明治から発売された当初こそきのこの山やたけのこの里に匹敵する大ヒットを出していたそうなのですが、徐々に出荷数が減少し、発売が終了したのだそうです。争いに巻き込まれたのではなく、単純に売り上げが伸びなかったようですね。
生まれ変わったすぎのこ村
出典: http://mognavi.jp
ラッキーミニ
一度は明治のラインナップから消えてしまったもうひとつのお菓子すぎのこ村でしたが、実はその後明治から発売された「ラッキーミニ」(1992年)に姿を変えてもう一度発売されています。このチョコスナック菓子はポッキーに似た明治の「ラッキー」という商品から派生したものですが、実はあまり外見は似ていません。
出典: http://americansweets.seesaa.net
ラッキー
ラッキーが単純にビスケットにチョコをコーティングしたお菓子であるのに対し、ラッキーミニはすぎのこ村とほぼ変わりのない姿をしています。実際材料や製法もほぼ同じだそうで、名前だけを変えて再発売をしたのだそうです。その背景として、当時ラッキーが大ヒットしていたことから、商品展開の一部として派生商品を作ることになったのがきっかけのようです。
きのこの山・たけのこの里を残して遂に販売終了
出典: http://jimi.gourmetblog.jp
名前をラッキーミニに変え発売されていたもうひとつのお菓子すぎのこ村でしたが、ビスケット部分が太いバージョンやチョコがパフになったものなどが発売されたものの、結局2008年には販売を終了してしまったそうです。因みに明治から発売されていたラッキーという商品はその後現在でも発売されている「フラン」という商品に変化している他、現在でもラッキーという名前で海外で販売されているそうです。
甦ったすぎのこ村
出典: http://www1.ezbbs.net
復刻版パッケージ
完全に販売が終了してしまったかに思えたもうひとつのお菓子すぎのこ村でしたが、実は2005年に一度期間限定で復刻版が発売されています。「昭和の人気チョコスナック」として「いも作くん」などと一緒に復刻発売されたすぎのこ村のパッケージは細かい部分でデザインも変更されています。
出典: http://yaplog.jp
元のパッケージ
発売当初のすぎのこ村のパッケージでは、正に村といった風景がイラストで描かれていましたが、復刻版では当初のパッケージで描かれていた村の道がコンクリートの道に整備されていたり、村の奥にあった古民家の一部が都会的なビルに変わっているなど時代に合わせた変化が描かれていました。また復刻版のパッケージの裏には発売当初のパッケージも掲載されていたため、その違いの変化を見比べて確認することもできるという粋な演出がされていました。
今後すぎのこ村の復活はありえるのか?
今後もきのこの山・たけのこの里のみ販売
出典: https://www.amazon.co.jp
現在は完全に販売が終了しているすぎのこ村ですが、気になるのは今後また復活する可能性があるかどうかです。明治の担当者によると「思い出としてすぎのこ村が残っていることは大変嬉しく思っているが、明治が開拓したチョコスナック市場に求められるものは目まぐるしく変化しており、今後はもっと世界に向けて新しい価値を発信していきたい。
出典: https://www.amazon.co.jp
明治から発売されているきのこの山は発売から40年、たけのこの里は36年になるが、この2商品にも新しい価値を加えて成長させていければと思っている。以前発売されていたすぎのこ村ももちろん大切な商品ではあるが、しばらくは思い出として残していきたい。」という内容の発言をされています。そのため、すぎのこ村の復活に関しては少なくともしばらくはお預けになってしまうようです。
すぎのこ村まとめ
きのこの山とたけのこの里に消された幻のお菓子
出典: http://karapaia.com
すぎのこ村は1987年にきのこの山とたけのこの里の姉妹品として発売され、当時三国志さながらの勢力図となっていましたが、やがてきのこの山とたけのこの里の勢力に押されたすぎのこ村は、両陣営の争いに巻き込まれて村を焼かれ歴史の闇に消えてしまいました。
出典: https://twitter.com
名前を変えたり、復刻版で販売されたりなど何度か復活を果たしたすぎのこ村でしたが、結局きのこの山とたけのこの里の前では生き残ることはできませんでした。明治の担当者によると、当分はすぎのこ村の復活はないようですが、一度は食べてみたいものですね。