『切り裂きジャック』遂に正体が判明!?ロンドン連続殺人事件の概要と真相とは

19世紀のイギリスロンドンのホワイトチャペルで娼婦をバラバラに引き裂いたことで有名な殺人鬼『切り裂きジャック』。犯人が未だに不明とのことでしたが、今日正体が判明したとの研究発表がありました。今回は伝説の切り裂きジャックの事件の概要、真相等に迫ります。

『切り裂きジャック』遂に正体が判明!?ロンドン連続殺人事件の概要と真相とはのイメージ

目次

  1. 1伝説のロンドンの殺人鬼、切り裂きジャックの事件とは
  2. 2『切り裂きジャック』事件の背景
  3. 3当時は珍しくない殺人集団
  4. 4伝説の加害者、切り裂きジャックの登場
  5. 5犯人は外科医?当時の警察の動き
  6. 6『切り裂きジャック』からの手紙
  7. 7当時の切り裂きジャックの犯人予想した関連人物
  8. 8最新技術DNAで判明した切り裂きジャックの正体とは
  9. 9切り裂きジャックの正体確定?!しかし…?
  10. 10『切り裂きジャック』の正体まとめ

伝説のロンドンの殺人鬼、切り裂きジャックの事件とは

※この記事は猟奇的な内容が含まれますので、閲覧にはご注意ください。

『切り裂きジャック』という名前を、誰しも一度は耳にしたことがあるでしょう。19世紀ごろに、ロンドンのイーストエンド・オブ・ロンドンというテムズ川から北側の地域の、ホワイトチャペルで起こった連続殺人事件の犯人の通り名です。数々の娼婦たちをバラバラに引き裂き死に追いやり、署名入りの手紙を警察に送っても当時は逮捕されず、迷宮入りの事件となっておりました。被害者となった娼婦は確定で5人、その他推定で13人もいます。
正体は全くわかっておらず、外科医なのか、女性なのか、さまざまな推測が上がっています。
二ヵ月という短期間で確定でも被害者は5人、推定で13人殺害し、決定的な証拠も見つからなかったことにより逮捕されず、迷宮入りした『切り裂きジャック』事件は本などを通じて全世界に広がり、小説、漫画、アニメ、映画などさまざまな題材になるほど創作意欲を刺激する奇妙かつ神秘性のある事件として伝わっています。

そして科学が発展した今日、数々の証拠の中に潜んでいた犯人のDNAなどから調査した結果、ついに伝説の警察が逮捕できなかった殺人事件の加害者、『切り裂きジャック』が判明したと発表した研究者がいます。

今回は『切り裂きジャック』事件の概要や正体、関連人物について詳しく解説していきます。

『切り裂きジャック』事件の背景

18世紀当時のイギリスは産業革命真っ只中で、線織物の生産過程の技術改新、蒸気機関車、鉄道の発明、製鉄業の驚異的な成長などの生産業全体の発展、そして交通面での革命が起きていました。農民から商工業従業員になる人たちも激増し、住民は工場が集中している都心部に暮らすようになり、革命は更に進んでいきます。

しかし、仕事を求めてやってくるアイルランド人やユダヤ人が増え、人口と工場の比率が取れず、工場主は大儲けですが、従業員の給料は従業員が増えるにつれ徐々に減り、貧困の差が激しくなっていきました。『切り裂きジャック』事件が起こったホワイトチャペルはロンドンでも最も貧しい地域で、貧困の差が一番可視化できる場所でもありました。

当時は珍しくない殺人集団

貧困の差に怒りを覚えない人はいません。それゆえ19世紀のロンドンでは『切り裂きジャック』以外にも殺人を行う人々は存在しました。中でも時代が一番近く有名なのが『ハイ・リップ・ギャング』と呼ばれた貧困街の少年ギャング団です。場所はリヴァプールとロンドンからは遠く離れていますが、彼らもまた連続殺人事件を起こした加害者の1人です。

船乗り

最初の被害者はスペインの船乗り、そこから商店店員、船乗り、港湾作業員の関連人物等多数殺され、貧困に苦しむ少年たちのリンチ殺害行為による怒りは、住民たちを恐怖に陥れました。
しかし90年代に入るとギャングの活動は見られなくなりました。

このように、当時のイギリスでは、貧困が原因で殺人や性犯罪が多数起こり、被害者も加害者も苦しんでいました。また、性犯罪により望まれず生まれ死んでいく子供、無差別殺人、窃盗団の登場、数々あり、どれも警察が沈静化、逮捕、または自然と消えて行きました。
そんな中、どうして『切り裂きジャック』の事件だけ、迷宮入りされたのでしょうか?未だ正体が暴かれておらず、逮捕されなかった事件の犯人であり加害者の『切り裂きジャック』が登場したのは1888年の8月でした。

伝説の加害者、切り裂きジャックの登場

イギリス

1888年8月31日夜、ホワイトチャペルを巡回中の巡査が道端で倒れている女性を発見します。喉を切り裂かれ、腸が飛び出し、性器にもナイフが入れられていた。第一の被害者の名前はメアリー・アン・ニコルズ。彼女は娼婦でした。
窃盗でも怨念でもないその異様な死体のあり様に警察も住民も不可解に思っていました。
同年9月8日、第二の被害者であるアニー・チャップマンが殺されました。彼女も娼婦で喉を切られ、腸は肩まで飛び出し、子宮と性器、膀胱は切り取られている状態でした。
9月30日には二人の被害者が現われました。午後1時ごろに
エリザベス・ストライドが、そしてその45分後にキャサリン・エドウズ殺害されました。どちらも無残な姿で発見され、とても正気の沙汰とは思えないほどでした。また、被害者の女性は二人とも娼婦でした。

そして11月9日、メアリー・ジェーン・ケリーが最後の被害者となりました。今まで屋外だったのに対し今回の犯行は被害者女性の自宅で、時間に余裕があったのか、ほかの被害者とは比べ物にならないほど酷い姿で発見されました。内臓は全て腹から抜かれあちこちに置かれており、鼻などはテーブルの上に積み上げられていました。また、腸は額縁のように飾られていました。
これを機に『切り裂きジャック』の犯行は途絶え、『切り裂きジャック』として恐れられた彼の正体はわからぬままとなりました。

犯人は外科医?当時の警察の動き

先ほど述べた通り、産業革命後からは殺人事件等は頻繁に起きていて、特に娼婦が殺されるようなことはかなり多かったため、警察もすぐに逮捕されるだろうと重要視しておりませんでした。1人目の被害者が出た時は最初の被害者が出た際は現場近くに食肉工場があったため、犯人はそこの従業員だと推測されておりました。
しかし三人目の被害者の検視を行った検視官が、子宮がどこにあり、取りだすのがどれほど難しいか、またナイフで傷を付けずに持ち帰る技術を、食肉工場の従業員が持っているわけないと推測を否定。死体処理や解剖に詳しい外科医などの医療関係者が『切り裂きジャック』の正体かつ犯人なのではと新たに推測が上がります。

『切り裂きジャック』からの手紙

その後四人目の被害者が出て、近くを捜査中の警察官が『切り裂きジャック』からのメッセージだと思われるらくがきを発見します。

「The Jews are the men That Will not be Blamed for nothing.」
         
ユダヤ人は理由もなく責められる人たちなのではない  

この文章を見つけた警察官は「
一般大衆の反ユダヤ主義的感情を煽ってしまうのではないか」と恐れその場で消してしまいます。

また、その後も『切り裂きジャック』からだと思われるものからの手紙が何通か送られてきています。
一通目は『切り裂きジャックより』と書かれ、新聞社の編集長に送られました。内容は『切り裂きジャック』は娼婦を恨んでいる、次は女性の耳もお付けしよう、警察に切り裂きジャックは捕まえられるかな?という煽り文などでした。実際に二人目の被害者の遺体の耳には傷が付けられていたことから、偽物と疑うのは難しい状態でした。         
二通目も『切り裂きジャックより』と書かれており、次は二本立てということと、耳を送れなかったことはガセネタではないという内容でした。
そして三通目のみ『切り裂きジャックより』ではなく『地獄より』となっており、ある女から切り取った腎臓の半分を送る、残りの半分はフライにして食べてしまった。腎臓を切り取った血まみれのナイフも送ってやるという内容でした。実際にアルコール保存された腎臓が送られていました。
 

当時の切り裂きジャックの犯人予想した関連人物

警察も逮捕できないほど高度な殺人を犯した加害者『切り裂きジャック』ですが、当時の犯人予想や推測はどういったものだったのでしょうか?関連人物や説をいくつか紹介していきます。

まず先ほど述べたように高度な医療技術がないかぎり行えないような犯行から『切り裂きジャック』の正体は外科医などの医者説は有名です。特に消化器外科なのではとも言われております。また、夜間警察官に怪しまれずに徘徊し、被害者の女性たちに近づける点から犯人は女性説、シャーロック・ホームズシリーズで有名なアーサー・コナン・ドイルは公式には『切り裂きジャック』事件について意見を述べていませんがコナン・ドイルの関連人物によれば女装した男性説を述べていたことがあったそうです。
作家のパトリシア・コーンウェルが2002年に出版した『切り裂きジャック』では、DNA鑑定や筆跡鑑定を行い、画家のウォルター・シッカートを犯人であるとして名指ししましたが、現存している捜査資料や物的証拠に乏しかったため反論も多かったそうです。
主犯がヴィクトリア女王、実行犯は王室の関連人物という説も出ています。今回殺された被害者の娼婦たちやその関連人物がロイヤルファミリーを恐喝していた根拠でしたが、この説もあまり有力ではありません。

このようにさまざまな説が唱えられても批判や否定され、当時の警察では逮捕すらできず、今でも事件の犯人がわからない状態の『切り裂きジャック』事件。
しかし今日、最新のDNA技術でついに『切り裂きジャック』の正体がわかったと、イギリスで研究発表がありました。現代科学で人物の特定には欠かせないDNA。果たして当時のロンドンを恐怖に陥れた加害者切り裂きジャックは外科医なのでしょうか?男?女?王室関係者?『切り裂きジャック』という名前に隠れていた真犯人は一体誰なのでしょうか?

最新技術DNAで判明した切り裂きジャックの正体とは

今日にまで伝説の事件の加害者として語り継がれている『切り裂きジャック』。当時の警察は外科医や女性なのか?という予想の段階までしかいきませんでした。
しかし、今現在も研究を続けている人たちがいます。その研究を行っている関連人物たちをリッパロロジストといいます。
その数多くいる『切り裂きジャック』事件の研究者リッパロロジストの1人イングランドの起業家ラッセル・エドワーズの著書『切り裂きジャック 127年目の真実』で、彼は『切り裂きジャック』の正体に繋がる新たな証拠を見付け、真犯人の証拠を見つけたと書いております。

ラッセルさんが『切り裂きジャック』と見ていたのはアーロン・コスミンスキーです。ポーランド出身、ユダヤ系の理髪師でした。彼は犯罪歴と精神病院への入院歴を持っていました。彼は目撃証言から容疑者として一度逮捕されていますが、そのあと目撃者が証言を撤回したため、証拠不十分で釈放されていました。

ラッセルさんが手に入れた証拠は『切り裂きジャック』が4人目に殺したキャサリン・エドウッズの持ち物の、ショールです。入手先はオークションで、4件目の殺害現場にいた警察官が拾い着服して持ち帰り、その子孫が今まで一度も洗うことなく保管していたという、非常に出処の怪しい品物です。

出自が怪しく、本物なのかと疑う人もいましたが、血液や精液のようなシミが多数残されていたことからラッセルさんはこのショールを本物だと信じました。
そしてショールから採取・増幅された複数のmtDNA(ミトコンドリアDNA)と、『切り裂きジャック』なのではと疑いのある容疑者と被害者の子孫等関連人物のmtDNAを比較・分析したところ、それらはほぼ一致したのです。
この分析の結果、採取されたmtDNAと被害者子孫のmtDNAからは遺伝する同一の突然変異が見つかり、これを保有する人物は29万人に1人の確立だそうです。

この結果からショールはキャサリンのものとわかり、かつそのショールから採取された別のmtDNAがコスミンスキーの子孫のものと一致したため、アーロン・コスミンスキーこそが切り裂きジャックの正体とラッセルさんは断定しました。

切り裂きジャックの正体確定?!しかし…?

『切り裂きジャック』の正体が判明した!と思いきや、この発表後、即座にmtDNA鑑定への疑惑が上がりました。
 イギリスの新聞「The Independent」紙は、専門家からの「DNA鑑定結果に致命的な誤りがある」と報道しました。
 ラッセルさんがDNA鑑定を依頼した生物学者は「採取サンプルと被害者の子孫のmtDNAに、29万人に1人の珍しい突然変異"314.1C"があった」と発表しました。

専門家によれば「この突然変異は"315.1C"と表記されるもので、欧州の人の99%が持つよくあるDNA変異である」といいました。
 この報道を受けたラッセルさんと出版社は、「DNA鑑定方法や鑑定結果についての再調査を行っている」、とコメントを残し、それ以降音沙汰はありません。ちなみに『切り裂きジャック』の研究結果で、「状況証拠と信頼度の低いmtDNAの一致のみ」という研究発表は、昔も同じことが起きています。

『切り裂きジャック』の正体まとめ

いかがでしたでしょうか?『切り裂きジャック』の研究は今日にまで続いていますが、まだ本当の『切り裂きジャック』が判明する日は遠いようです。

今や数々の媒体で題材にされていて、研究も続いている『切り裂きジャック』事件。

果たして『切り裂きジャック』とは外科医なのでしょうか?はたまた女性なのか…それとも?
今後の研究結果に期待しましょう!

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この記事のライター
なるお
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