2021年09月09日公開
2021年09月09日更新
「N-2B」のミリタリージャケットまとめ!「N-3B」の違いや着こなし方
N-2BやN-3Bという言葉を聞いたことはありますか?これらはアメリカ軍で使用されていたフライトジャケットの名前です。 現在では一般人のファッションにも取り入れられているN-2B、N-3Bについて、着こなしなども交えてご紹介します。
目次
あなたはフライトジャケット「N-2B」「N-3B」を知っていますか?
「見た目よりも実用的なジャケットが欲しい!」
「かっこいいミリタリージャケットが欲しい!」
このように思っているのでしたら、N-2BやN-3Bのようなフライトジャケットはいかがでしょうか?
N-2BとN-3Bは実用的でシンプルなデザインのミリタリージャケットなので冬用アウターとしておすすめです。
ミリタリーブランドから市販されているものや軍放出品の実物も売られています。
ミリタリーファンにもおすすめなジャケットです。
では、N-2BとN-3Bの詳細や着こなしについてご紹介しましょう。
そもそもフライトジャケットとは?
フライトジャケットはその名の通り、軍のパイロットがフライト中に着用するジャケットです。
高高度で飛行する場合、パイロットは低気圧、極低温という環境下に置かれるため、これに対応できる装備が必要とされます。
そこで軍と契約したメーカーにより詳細な規定(軍規格、Mill-Spec)に基づいて製作されたものを一般的にフライトジャケットと呼びます。
フライトジャケットの特徴として、機械などに触れて誤作動などを起こさないためにできるだけシンプルなデザインになっていたり、座った時にジャケットを挟んで座ってしまわないように後ろの着丈が前より短くなっています。
実物のフライトジャケットはジャケットの上に着ることを想定しており、かなりのビッグシルエットになります。
もちろん民生品ではタイトめに作られた実物の模倣品もあります。
また、フライトジャケットは映画「トップガン」でトムクルーズが着用していたことで一躍有名になりました。
N-2Bとは
N-2Bはアメリカ空軍が1948年に開発したナイロン製寒冷地用フライトジャケットです。
袖や裾がリブになっており、冷たい空気が服の内側に入るのを防いでくれます。
また、手袋をしたままでも使いやすいボタンであったり、ボタンとジッパーで二重にとめる前合わせ、フードがついているのがN-2Bの特徴です。
N-3Bとは
N-3Bは一言で言えばN-2Bの極寒地仕様です。
N-2Bとの違いですが、N-3Bは地上用なので袖や裾はリブではなくなっています。
また、丈もジャケット丈からコート丈になっています。
N-2Bも冬用ですが、N-3Bはより寒さに強い作りになっています。
MA-1とは
MA-1は1955年にアメリカ空軍が開発したナイロン製フライトジャケットです。
MA-1のN-2Bとの見た目の違いはフードとジッパーのみの前合わせですが、MA-1は寒冷地での使用を想定していないため、比較的薄手の作りになっています。
MA-1はジャケットの内側を目立つオレンジ色にすることで緊急時に捜索隊などに発見されやすいよう作られています。
原型のMA-1は上腕部にシガーポケットやペンホルダーを装備しています。
実物を手にした際は確認してみてください。
「N-2B」「N-3B」「MA-1」の違いまとめ
ここまでで「N-2B」「N-3B」「MA-1」の3つのフライトジャケットについて説明しましたがこれらの違いをまとめておきます。
N-2B、N-3Bは寒冷地仕様で、MA-1はこれらと違い比較的温暖な地域向けです。
そのためN-2B、N-3Bにはフードがついていて、MA-1より厚手です。
N-2BとN-3Bの違いは、N-3Bの方がより過酷な寒冷地の地上用となっているため、裾や袖のリブがなくなり、着丈がジャケット丈からコート丈になっています。
以上の違いから、とにかく寒さをしのぎたいという方はN-3Bがおすすめですね。
着丈は短い方が良いという方はN-2Bが良いでしょう。
そこまで寒くない時期での着用を考えているならMA-1が良いでしょう。
N-2BやN-3Bを作るミリタリージャケットブランドまとめ
ミリタリージャケットブランド①:アルファ(ALPHA)
アルファはアメリカのアパレルメーカー。
正式名称はアルファ・インダストリーズ(Alpha Industries)。
アルファはアメリカ軍に納入するフライトジャケットの製作からビジネスをスタートさせたという、1959年10月の創業の生粋のミリタリーブランドです。
アルファのアメリカ国防総省への納品実績は実に4000万点以上。
アルファの製品としては主にMA-1、M-65、N-3B等のミリタリージャケットが有名のようです。
ただし、アルファのようなミリタリーブランドでも現状市販されている商品はMill-Specを満たした実物ではなく、基本的に民間向けのようです。
軍放出品を扱う店や通販サイトで探せば、もしかしたらアルファ製の実物ミリタリージャケットが見つかるかもしれません。
ミリタリージャケットブランド②:アヴィレックス(AVIREX)
アヴィレックスもアルファ同様、アメリカ空軍との契約メーカーとして1975年に発足したミリタリーブランドです。
映画「インディー・ジョーンズ」「トップガン」「メンフィスベル」などでもアヴィレックスの製品が登場しているくらい、アヴィレックスもミリタリーブランドの代名詞的な存在です。
また、アメリカ空軍の依頼で、アメリカ空軍生誕40周年、50周年を記念したA-2ジャケット限定納入しているほどの実績があります。
ミリタリージャケットブランド③:ヒューストン(HOUSTON)
数々の日本製ミリタリー製品を製造してきたユニオントレーディング(旧マキノ商事)が昭和47年(1972年)に立ち上げたミリタリー&アメカジブランドが「ヒューストン」です。
ヒューストンの「M51 PARKA」は映画「踊る大捜査線」で青島刑事が着用していたことで有名ですね。
日本製のミリタリーブランドなので「実物」を製造しているわけではありませんが、品質は間違いありません。
ミリタリージャケットブランド④:ロスコ(ROTHCO)
ロスコも1953年の創立当初からアメリカ軍向けのミリタリーウェアを製作していました。
軍以外にも警察やセキュリティ用品、アウトドア向けの製品も出しています。
実物アイテムを手掛けるミリタリーブランドの中では比較的値段が手ごろで手が出しやすくなっています。
最初の一枚にロスコはどうでしょうか?
ミリタリージャケットブランド⑤:ザ・リアルマッコイズ (The Real McCoy's)
ザ・リアルマッコイズはミリタリーやアメリカンカジュアル、モーターサイクルウェアを取り扱うファッションブランドです。
フライトジャケットを忠実に復刻するブランドとしても有名です。
現在、ミリタリーを扱っているのは「リアルマッコイ」ブランドになります。
ミリタリージャケットブランド⑥:ショット(Schott N.Y.C.)
2013年に創業100周年を迎えた老舗ブランド。
第2次世界大戦の頃にはアメリカ空軍にボマージャケット、海軍にピーコートを納入した実績があります。
ライダースジャケットが有名なショットは、画像のようなバッファロー革のN-3Bなども作っています。
ミリタリージャケットブランド⑦:バズリクソンズ(BUZZ RICKSON'S)
東洋エンタープライズのミリタリーウェアブランド「バズリクソンズ」。
東洋エンタープライズのブランド「テーラー東洋」によるスカジャンは1960年代に、米軍PX(基地内の売店)への納入シェアが90%を占めたこともあるそうです。
バズリクソンズでは革製フライトジャケットを含むミリたりーウェア全般を展開しています。
N-2Bのメンズコーデ一覧
N-2Bのメンズコーデ例①
全体を黒でまとめたN-2B着こなしです。
N-2Bはカジュアル要素の強いアイテムなのですが、黒のN-2Bにすることでこのカジュアル感を抑えることができます。
個人的にバランスの悪くない着こなしだと思います。
N-2Bのメンズコーデ例②
グレーのN-2Bにジーンズと黒のブーツを合わせた着こなしです。
全体をダークトーンでまとめた落ち着いた雰囲気になってます。
N-2Bのメンズコーデ例③
カーキのN-2Bにグレーのパンツ、白のシューズを合わせた着こなしです。
N-2B以外のトーンを統一してカラーにメリハリをつけています。
N-3Bのメンズコーデ一覧
N-3Bのメンズコーデ例①
黒のN-3Bを使ったオールブラックコーデです。
黒はカジュアル感を抑えてくれるので、良い感じのバランスに仕上がってます。
N-3Bのメンズコーデ例②
ビジカジスタイルにカーキのN-3Bを取り入れた着こなしです。
ジャケットにスラックスを合わせるとどうしてもスーツのようなキレイめ感が出てしまうのですが、カジュアル要素であるN-3Bが上手く抑えてくれています。
N-3Bのメンズコーデ例③
上下デニムの上にN-3Bを羽織った着こなしです。
N-3Bのカーキとデニムの紺のバランスが良いですね。
最後に
いかがでしたか?
N-2BとN-3Bはどちらも実用的なミリタリージャケットです。
N-2BとN-3Bのどちらかをこの際、手に入れてみてはどうでしょう?
1着持っていればいろんな場面で活躍してくれることでしょう。