2021年07月21日公開
2021年07月21日更新
”ケツだけ星人”などクレヨンしんちゃんから大人の事情で消えたものとは?
クレヨンしんちゃんには「ケツだけ星人」や「ぞうさん」などの強烈なシーンがたくさんありましたが、過激な演出に対して厳しい規制が入ってしまい出さなくなりました。今回はケツだけ星人を始めとするクレヨンしんちゃんの規制された演出についてご紹介します。
目次
クレヨンしんちゃんの演出が変わった!?
ケツだけ星人が見れない!?
アニメ「クレヨンしんちゃん」と言えば「ケツだけ星人」「ぞうさん」「グリグリ攻撃」などの強烈かつ印象的なシーンがたくさんありました。しかしいつの日かクレヨンしんちゃんからそれらの演出は一切姿を見せなくなってしまいました。
ケツだけ星人などの強烈な演出はアニメ「クレヨンしんちゃん」の魅力の一つでもあったので、テレビから消えてしまった事により悲しんでいる人がたくさんいます。一体なぜクレヨンしんちゃんからそれらの演出が消えてしまったのでしょうか?今回はケツだけ星人を始めとするクレヨンしんちゃんの消えた演出と、アニメの規制事情についてご紹介します。
消えた演出①ケツだけ星人
しんちゃんの代名詞:ケツだけ星人
おしりを出すからケツだけ星人
クレヨンしんちゃんの消えた演出の代表例が「ケツだけ星人」です。とても印象的な演出なのでアニメ「クレヨンしんちゃん」を見たことがある人もない人も一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
ケツだけ星人とはしんちゃんがズボンとパンツを脱いでおしりを出した状態で上半身だけを屈んで、おしりが体の一番上に来る状態で左右に横歩行することを意味します。その際にしんちゃんが「ケツだけ星人~!ブリブリ~!」と言いながら動くのが特徴です。
ケツだけ星人の派生:ケツだけ潜水艦
ケツだけ星人の派生として「ケツだけ潜水艦」というものもあります。これは浴室の湯船に浸かっている状態でケツだけ星人と同様におしりが体の一番上に来るように上体をかがめて水面の上におしりだけを露出させるものです。そのためケツだけ潜水艦をやっている際のしんちゃんはおしり以外は湯の中に浸かっている状態になります。
なぜケツだけ星人が消えたのか?
かつてクレヨンしんちゃんの風物詩として毎週ほぼ毎回登場していたケツだけ星人ですが、現在は消えてしまいアニメの中で一切見られなくなってしまいました。
ケツだけ星人が消えた理由
もうしんちゃんのおしりが見れない!?
ケツだけ星人が消えた理由は見ての通り下品だからです。ケツだけ星人は「おしりを出す」という子供でさえ人前でやるべきではない行為ですが、しんちゃんは性格上公衆の面前でも平気でやってしまいます。
そんなケツだけ星人を実際に「子供が真似するといけない」という理由から現在は規制がかかっています。
消えた演出②ぞうさん
ぞうさんも消えた
ぞうさんも作中でしんちゃんが見せる演出です。ぞうさんはその名の通りしんちゃんが下半身の衣服を全部脱いで男性器を丸出しにした状態です。その際にしんちゃんが「ぞうさん。ぞうさん。」と言いながら男性器を像に見立てて前後に揺らします。時には童謡の「ぞうさん」を歌いながら男性器を揺らすこともあります。
ぞうさんもケツだけ星人同様「下品だから」
そんなぞうさんも現在のクレヨンしんちゃんでは消えた演出の一つとなっています。ぞうさんが消えた理由はケツだけ星人と同じく下品だからです。男性器を露出するという行為はいくら幼稚園児であったとしても許される行為ではありません。
ぞうさんが「子供が真似するといけない」という理由で消えた事情は、かつて実際にしんちゃんを見てマネする子供が続出したからという事情も含まれています。
消えた演出③げんこつ
「げんこつ」という画面が印象的
げんこつはしんちゃんの母・みさえが行う行為です。げんこつとはその名の通りみさえがしんちゃんの頭をげんこつで殴る行為です。ただし実際にげんこつで殴る様子が映るわけではなく「げんこつ」と書かれた特定の画像が効果音と共に挿入されるという処置が取られています。
げんこつは基本的にみさえがしんちゃんに行う行為ですが、場合によっては夫のひろしもげんこつの被害を食らう事があります。
げんこつたたきも規制対象に
そんなげんこつも現在のクレヨンしんちゃんでは消えた演出となっています。その理由は「体罰を彷彿とさせるから」です。昨今は教師による体罰に対して厳しい姿勢が取られていますが、それは現実世界だけでなくアニメの世界も同様です。
特にげんこつの場合体罰を彷彿とさせるものではなく体罰そのものなので規制の対象になってもおかしくありません。クレヨンしんちゃんの場合、画面の差し替えと効果音の挿入によって暴力的なイメージを和らげていましたがそれでも消えてしまいました。
消えた演出④グリグリ攻撃
しんちゃんの風物詩:グリグリ攻撃
グリグリ攻撃もケツだけ星人と並んでクレヨンしんちゃんならではの演出です。グリグリ攻撃は主にみさえがしんちゃんに対する罰として行います。グリグリ攻撃のやり方は両手で拳を作り相手のこめかみの部分に拳を当ててねじるように拳を動かします。
グリグリ攻撃はげんこつ同様しんちゃんに対して行いますが、時にはひろしも対象となりしんちゃんとひろしが横並びになった状態でそれぞれのこめかみを攻撃する「ダブルグリグリ攻撃」という応用編もあります。
グリグリ攻撃は体罰!?
しかし残念ながらグリグリ攻撃も体罰と見なされてしまい現在は規制の対象となっています。グリグリ攻撃もクレヨンしんちゃんの風物詩的な演出だったために無くなってしまった事に対して寂しさを感じる視聴者が後を絶ちません。
消えた演出⑤たんこぶたたき
たんこぶたたきの画像
たんこぶたたきはその名の通り頭にたんこぶが出来る演出です。主にみさえがしんちゃんにげんこつを飛ばした後に頭に出来ているのが印象的ですが、それ以外にも頭を物にぶつけた際にたんこぶが発生する演出があります。また連続で頭を殴られた(ぶつけた)際にはたんこぶたたきの上に新たなたんこぶが出来て鏡餅のような形になることもあります。
たんこぶたたきはクレヨンしんちゃん以外のアニメでもよく見かける演出なのでほとんどの方が見た事あるのではないでしょうか?
たんこぶたたきも規制の対象に
しかしこのたんこぶたたきも体罰を助長するとして規制されています。これらを見てみるとクレヨンしんちゃんの消えた演出は下ネタ関連はしんちゃんによるものですが、暴力的な演出はみさえによるものがほとんどです。
ただしみさえはただの暴力的な母親ではなく、あくまでも罰として行っているだけなので普段は良き母親として行動しています。間違っても児童虐待とは全く関係ありません。
その他の消えた演出
クレヨンしんちゃんの消えた演出はまだまだあります。
ぶりぶりざえもん
ぶりぶりざえもんはしんちゃんがデザインしたオリジナルキャラクターです。ただの絵なので普段は動きませんがしんちゃんの夢の中や劇場版の中でキャラクターとして登場する事があります。
しかしこのぶりぶりざえもんも現在は規制されています。理由は「教育上良くない」ためですが、スタッフが自粛しているという理由もあります。
それはぶりぶりざえもんの声優担当だった「塩沢兼人」さんが2000年に事故で亡くなってしまった事に関係しており「ぶりぶりざえもんの声は塩沢兼人さん以外は考えられない」という理由で出演を控えています。
みさえの呼び捨て
演出以外の細かい部分ではしんちゃんが母・みさえの事を「みさえ~!」と呼び捨てにするシーンも規制されています。その理由は子供が真似して自分の母親を呼び捨てしないようにするためです。現在のしんちゃんは「かあちゃん」と呼んでいます。
クレヨンしんちゃんだけじゃない!アニメ事情
現在のクレヨンしんちゃんは多くの規制が入ってしまった事により、独創性のあった刺激的なシーンが無くなってしまいましたが規制の問題はクレヨンしんちゃんだけでなくアニメ全体に及んでいます。
昔のアニメの暴力シーン
昔の日本のアニメは細かい規制が無かったのでかなりやりたい放題でした。一例として「北斗の拳」はゴールデンタイムのアニメだったにも関わらず原作さながらの流血シーンや暴力的なシーンがたくさん放送されていました。
しかしこれは昔だから出来た事であって現在のアニメ(特にゴールデンタイム)は流血どころかちょっとした暴力シーンすら規制されてしまっています。
昔のアニメの性的なシーン
昔と比較して規制されているアニメの主な演出は暴力と性的な表現です。そのためケツだけ星人の様な演出だけでなく女性の裸や肌を多く露出するシーンも規制の対象となっています。
表現の規制が入るようになった昔と今の境目ははっきりとしていませんがおそらく21世紀に入った頃かと思われます。その頃から学校の体罰問題や創作活動における性的な演出への問題視が強まり出したので、アニメにも演出の規制が入るようになりました。
しんちゃんは昔から両方あった
特にクレヨンしんちゃんはゴールデンタイムの子供向けアニメでありながら暴力と性的なシーンの多いアニメだったので図らずとも規制の対象となってしまいました。
クレヨンしんちゃんはこれまでに日本PTA協議会主催による「子供たちに見せたくない番組」の上位に常にランクインするほど昔から問題視されていた作品です。
アニメ「クレヨンしんちゃん」について
ここからはアニメ「クレヨンしんちゃん」の情報についてご紹介します。
『クレヨンしんちゃん』(Crayon Shin-chan)は、臼井儀人による日本の漫画作品。1990年に双葉社による『漫画アクション』で連載を開始し、2000年に『まんがタウン』に移籍するが、臼井の死去のため2010年に連載終了した。同年からアシスタントらにより『臼井儀人&UYスタジオ』の名義として連載された『新クレヨンしんちゃん』のことも記載する。
アニメ「クレヨンしんちゃん」の原作漫画について
今年で25周年「クレヨンしんちゃん」
クレヨンしんちゃんは1990年に漫画家・臼井義人さんによって描かれた漫画です。アニメは1992年4月13日テレビ朝日系列で放送されており、途中で曜日は変わりつつもゴールデンタイムでしかも「ドラえもん」の次の番組という注目度の高い時間帯で放送し続けています。
クレヨンしんちゃんは埼玉県春日部市を舞台として主人公・しんちゃん(野原しんのすけ)を含む野原家及び親しい人物達との日常生活を描いたホームコメディです。
「クレヨンしんちゃん」は下品なだけじゃない
クレヨンしんちゃんは主人公のしんちゃんがとても大胆かつひょうきんな性格の持ち主であるため下ネタや暴力シーンの多い作品となっていますが、それと同じくらい野原一家の暖かい家族像や個性的なキャラクターの的確な感情表現などが持ち味となっています。
規制されるシーンが多かったとしてもアニメ「クレヨンしんちゃん」が素晴らしい作品であることは間違いないでしょう。厳しい意見が多いにも関わらず25年も放送し愛され続けてきたのにはそれなりの理由があります。
消えたケツだけ星人!?クレヨンしんちゃんについて:まとめ
いかがでしたでしょうか。クレヨンしんちゃんはケツだけ星人やグリグリ攻撃などの強烈な表現が多く現在は規制されてしまっています。しかし規制されても昔見ていた視聴者はこれからも忘れないでいることでしょう。世間の波に揉まれながらも、これからも楽しいストーリーを発信し続けるアニメ「クレヨンしんちゃん」にご期待ください。