2021年07月01日公開
2021年07月01日更新
巨大ヒモムシの捕食動画がキモい…活きのいいベーコン!?【リボンワーム】
ヒモムシは巨大で捕食する様子が気持ち悪い!?リボンワームとも呼ばれているヒモムシの捕食動画がまるで動くベーコンの様だと言われて話題になっています。ヒモムシには似た種類のミドリヒモムシもいたり、何故かしょこたんも関係あります。巨大ヒモムシの実態とは?
目次
ヒモムシとは?
ヒモムシは名前ではなく総称
ヒモムシ(リボンワーム)はその名の通り紐状の動物の総称です。これまで様々なサイズのヒモムシや色んな場所でヒモムシが発見されていますが、科学的に解明されていない部分もかなり多く謎の生物とも呼ばれています。
ヒモムシは基本的に動きが鈍く、地面を這い回るように動きます。ヒモムシの身体は粘液に覆われていてとても柔らかく伸縮性があります。一見するとヒモムシはミミズとかなり似ています。ヒモムシとミミズの違いはヒモムシは海辺あるいは海中に生息しているのに対してミミズは地中に生息しています。またヒモムシは平均体長が20から30センチなのでミミズよりも少し長いです。
ヒモムシは海で見かけることが多いですが、生息地は浜辺の岩の隙間や4000メートルの深海など広い範囲に分布しています。ヒモムシは基本的に地を這うように移動しますが、中には水面に浮遊しながら移動する種類もいます。
ヒモムシ(リボンワーム)はこれまで日本や韓国やフィリピンなどの世界中で発見されており、その種類は1100種類に渡っています。そのため日本でも海辺や海底などで頻繁にヒモムシが発見されています。
ヒモムシの捕食相手
ヒモムシは貝やウミウシ、環形動物、甲殻類、軟体動物、魚類、他のヒモムシなどを食べながら生息しています。その捕食の仕方がとても特殊で体内から吻(ふん)と呼ばれる物体を出します。この吻を獲物の身体に絡めて丸飲みします。
捕食する際は吻を出す
ちなみにこの吻は人間が触っても特に害は無いようです。これまで野生のヒモムシを発見した人がヒモムシを触って手に吻が付いたことがあっても、長時間触っても手に少しできものができたくらいでそれ以外に害は無かったのだそうです。そのためもし海辺でヒモムシを見つけてもあわてる必要は無いと言えます。
毒を持ったヒモムシもいる
ただしヒモムシの中には毒を持っている種類もいますので注意して下さい。日本でもよく見かける「アカハナヒモムシ」は体長50センチもあるのでかなり大きいですが、フグ毒のテトロドトキシンを含んでいます。
まるで動くベーコン!?巨大ヒモムシの最長は?
ミミズの様な形状でまるで動くベーコンの様な姿のヒモムシ(リボンワーム)ですが、過去に巨大なヒモムシが日本で発見されました。
日本の最長ヒモムシ5メートル!
かつて和歌山県串本町有田の串本海中公園センターにて近郊の海底で発見された巨大ヒモムシを展示していました。その巨大ヒモムシは全長5メートルもあり、当時は水族館の館長も「これまで水族館で展示してきた生き物の中で最長の生き物」と話していました。おそらく日本で発見された巨大ヒモムシの中でも最長ではないかと言われています。
この日本最長のヒモムシは串本海中公園センターの水族館長がオニヒトデの駆除をしていた最中に水深7メートルの海底で発見しました。しかしこのヒモムシは種類や名前などはまだ確認できていないようです。
過去最長は55メートル!!
また世界最長のヒモムシとなるともっと巨大な物があります。かつて19世紀にスコットランドのセント・アドルーズの海岸で発見されたヒモムシは全長が55メートルだったそうです。
ちなみに巨大生物として有名なシロナガスクジラは全長が34メートルほどです。そのため長さ55メートルのヒモムシが今も存在したとしたら、間違いなく世界最長のヒモムシと言えるでしょう。
閲覧注意!ヒモムシの捕食動画
相手を丸飲み!ヒモムシの捕食動画
ヒモムシ(リボンワーム)の捕食動画をご紹介します。こちらは南極に生息している「パルボルラシアコッルガトゥス」という種類のヒモムシです。この動画はヒモムシが7分以上かけてゆっくり魚を丸飲みする様子が見れます。
吻を放出!ヒモムシの捕食動画
こちらもヒモムシの捕食動画です。最初に口から吻と呼ばれる舌の様な物体を出しながら獲物を詮索し、最終的に獲物を丸飲みしています。
変わった吻を出すヒモムシの動画
こちらのヒモムシは少し平ぺったくてピンク色なのでベーコンらしさを感じられます。またこのヒモムシが吐き出す吻は少し変わった動きをします。ヒモムシが吻を吐き出した後に、その吻が網目状に広がっている様子が確認できます。おそらくそうすることでより大きな獲物を捕食出来るのでしょう。
ヒモムシが韓国に大量出現
2015年には韓国の漁港にヒモムシ(リボンワーム)が大量発生して地元民への被害となっています。韓国の漢江下流にて赤い色のヒモムシが大量発生し漁への弊害となりました。
ヒモムシがシラスを捕食してしまい、、
ヒモムシの被害は地元の漁師がシラス漁を行おうとして網を海に投げても、網にかかるのはヒモムシばかりになってしまい漁が出来なくなるほどでした。これはヒモムシがシラスを捕食してしまっていることを意味します。
韓国ではこれまでにヒモムシが発見されることはありましたが今回の様に手におえない程に大量発生したのは初めてだったのだそうです。そのため韓国のシラス漁は取れ高が全く取れず成す術がないそうです。
何故韓国でヒモムシが大量発生してしまったのでしょうか?はっきりとした原因は解明されていませんが地球温暖化が一つの原因ではないかと言われています。そうなると海水の温度が上昇してアカクラゲが大量発生するのと同じ原理になります。また魚を乱獲することでヒモムシの天敵が減っているのも原因の一つではないかと言われています。
そのためヒモムシが大量した韓国に近い距離にある日本でもヒモムシが大量発生する可能性が無くはないと言われています。ただしヒモムシ大量発生の原因が解明されていないのではっきりとは言えない状況です。
閲覧注意!ミドリヒモムシも気持ち悪い
日本や韓国のヒモムシも話題となっていますが、それとは別の種類のミドリヒモムシも気持ち悪さでは引けを取らずに話題となっています。ミドリヒモムシは学名を(Lineus fuscoviridis)と言い世界中特に熱帯地域の沿岸に分布しています。
動画内ではミドリヒモムシが吻を出す様子が見られます。ミドリヒモムシも捕食する際は吻を出すのですが、ミドリヒモムシの場合ピンク色の吻を出します。捕食方法は他のヒモムシと変わりありません。ミドリヒモムシは時には自分よりも3から4倍も大きい生き物を捕食することもあるそうです。ミドリヒモムシの吻は獲物に麻酔をかけて動けなくするものや毒を含んでいるものもあるそうです。
ミドリヒモムシは体を覆っている粘液を利用して移動しますので、陸上に長時間いると体が渇いてしまい長く生きることは出来ません。そのため基本的にミドリヒモムシは海中で生息しています。
ヒモムシとしょこたんの関係とは?
ミミズの様な形状で動くベーコンとも呼ばれているヒモムシですが、ネットで検索すると何故か「しょこたん」の画像か出て来ることがあります。これは何故でしょうか?
ヒモムシ画像の中にしょこたんが!
ヒモムシで検索するとふつうのわたしの顔がトップにでてきます。助けて、もし海外のひととかヒモムシを検索してこれがでたらわたしをヒモムシだと信じてしまう pic.twitter.com/BmqV3uSsHY
— しぶとい中川翔子🌙⭐️ (@shoko55mmts) July 11, 2013
はっきり言いますとヒモムシとしょこたんの直接的な関係性はありません。しかししょこたんは自身のブログの中でヒモムシの様なマニアックな生き物についてコメントすることが多々あります。そのためヒモムシで検索するとしょこたんが引っかかってしまうことがあるのです。
ちなみにヒモムシ以外にも「ジュエルキャタピラー」「ウミグモ」「ギガントキプリス」「カギムシ」などの生き物でもしょこたんの画像が引っかかることがあります。
ヒモムシについて:まとめ
今回はヒモムシ(リボンワーム)についてご紹介しました。ヒモムシは日本や韓国の海辺あるいは海中に住んでいてピンク色のベーコンの様な姿をしていますが、捕食する際は体内から吻を出して丸飲みするというかなり衝撃的な手段を取ります。
またヒモムシは基本的にそれほど大きくない生き物ですが、中には5メートルもの長さを誇る物がいたり韓国で大量発生したりと予想だにしない特徴がまだたくさんあります。今後もまた新たなヒモムシ情報が出てくるかもしれません。