『アベック』は死語?意味や語源・使い方・年代など徹底解説!
皆さん、アベックって言葉をご存知ですか?アベックという言葉は昔使われていた言葉ですが、今は死語だと言われています。今回はそんなアベックという言葉の意味や使い方・使っていた年代などをお話ししたいと思います。意味を知ればきっとアベックを使いたくなりますよ。
目次
『アベック』って聞いたことある?死語なの?
皆さん『アベック』という言葉を聞いたことありますか?今は死語と言われているアベックですが、昭和時代の1960年頃から1980年頃まで「格好良い言葉」として使われていました。
今回はそんなアベックという言葉の意味やアベックの語源や使い方などについて、詳しくお話ししたいと思います。
『アベック』の意味とは?
アベックという言葉は【カップル・男女の2人組・2人で共に行動する】という意味です。男女が二人でいる時や、一緒に何かをしている時にこの『アベック』という言葉を使っていました。
『アベック』の語源はフランス語?
カップルという意味のあるアベックですが、語源は英語ではなくフランス語です。アベックはフランス語の『avec』が語源になっています。
しかしこの「avec」は厳密にはカップルという意味とは違い、英語の『with』と同じ意味で「~と一緒に・~と共に」という意味になります。
この『avec』が日本に上陸した時に【カップル・男女の2人組・2人で共に行動する】という和製外来語になり、その年代の若者が本来の語源の意味とは違いますが、カップルを表す言葉として使うようになりました。
『アベック』の使い方を紹介!
アベックにはカップルという意味があるとお話ししましたが、実際にアベックをどのような使い方をしていたのか気になる方もいらっしゃると思いますので、アベックの使い方を3つのパターンに分けてお話ししたいと思います。
それでは実際にアベックという言葉が上陸した年代の若者が、アベックをどのように使っていたのか使い方を一緒に見ていきましょう。
アベックの使い方①「アベックが歩いていた」
アベックの使い方その①は【アベックが歩いていた】です。昭和時代の若者は、今の若者みたいに恋人同士が交際を宣言したり、表立って一緒に行動することが難しい時代でした。
そのため男女が一緒にいる所を見ると、その関係性が気になって話題にすべく「アベックが歩いていたよ!」という使い方をしてあれやこれや推測をしていたのです。
アベックの使い方②「あのアベック怪しくない?」
昭和時代の若者は、今の若者のように手を繋いで歩いたり人前で寄り合うような行動はできませんでした。そのためアベックであっても2人の間には適度な距離感がありました。
そして浮気や不倫をしている人のことも「アベック」と言っていました。そのため明らかに恋人である雰囲気の男女や、結婚相手がいるのに男女二人でいることろを見た時には「あのアベック、怪しくない?」と話題にしていました。
アベックの使い方③「アベックが羨ましい」
アベックの使い方その③は【アベックが羨ましい】です。今では死語と言われているアベックという関係性だった昭和時代の若者は、今のように携帯電話があるわけでもなくデートの約束などをする時や話したい時には家の電話に電話をしなければなりませんでした。
彼氏が彼女の家に電話して、彼女のお父さんに怒られるなんてこともしばしば……。そんな時代だったので、好きな人がいても今の若者のようにメールやラインなどで想いを伝えるなんてことももちろん出来ずにいました。
その頃の想いを伝える手段は、手紙を送ったり学校の下駄箱にメッセージを入れたりなどでした。それでも自分の想いをうまく伝えることが出来ずに、今では死語であるアベックという関係性である男女を見ては『アベックが羨ましい』と思い、そのような使い方をしていました。
『アベック』と『カップル』の違いとは?
今では死語となっているアベックと、今の若者が使っているカップルには違いはあるのでしょうか?確かにアベックの語源であるフランス語のavecは厳密にはカップルとは違い「~と一緒に」という意味ですが、日本でのアベックの使い方はカップルという意味の使い方なので、アベックとカップルに違いはありません。
アベックと呼んでもカップルと呼んでも両方とも「一緒にいる男女」という使い方に違いはない言葉です。
『アベック』を使うと年代が分かる?最近の若者は何て言うの?
今では死語だと言われている「アベック」は1960年代頃から1980年代頃の昭和時代の若者に使われていた言葉です。
なのでその時代の若者は2019年現在では、60歳代や70歳代になっています。今の若者が使うカップルという言葉は1980年代以降に使われ出した言葉なので、カップルのことをアベックと言っている人がいたらその人は60歳代や70歳代だということがわかります。
また最近の若者は、一緒にいる男女のことや恋人同士の男女のことをカップルという言葉の他に『リア充』という若者もいます。
リア充とは充実したリアル(現実)を過ごしている人のことで、特に恋愛関係が充実している人に使われているようです。使い方としては彼氏や彼女がいない時に「最近、リア充してないな」という使い方をします。
【番外編】『アベック』と同じような昔懐かしい死語を12個紹介!
今では死語となったアベックですが、アベック以外にも死語となっている言葉があります。それではどんな言葉がアベックのように死語になっているのかを、12個ご紹介したいと思います。
死語①「マブい」
死語その①は【マブい】です。このマブいとは「美しい」や「綺麗」という意味の死語です。1980年代にその当時の男性の若者たちが綺麗な女性を見た時に『あの姉ちゃんマブい』という使い方をしていました。
またこのマブいという言葉は広辞苑に「江戸時代に作られた落語の演目」と記載されていますので、本当の意味の死語と言えるでしょう。
死語②「マブダチ」
死語その②は【マブダチ】です。このマブダチという言葉は、1980年代頃から1990年代頃の若者が「親友」という意味で使っていた言葉です。
『マブ』は「真の」や「本当の」という意味があり、『ダチ』は友達という意味があるのでその2つを合わせて「親友」という使い方をしていました。最近の若者は親友のことを「ずっと友達」を略して『ズッ友』と言っているようですね。
死語③「アウトオブ眼中」
死語その③は【アウトオブ眼中】です。この言葉は1990年代に主に女性の若者が「眼中にない」という意味で使っていました。
使い方としては『どんなに優しくしても全然デートしてくれないし、彼女には僕はアウトオブ眼中みたいだな』という使い方をしていました。
死語④「チョベリバ」
死語その④は【チョベリバ】です。この言葉は1990年代の主にコギャルと言われていた女性の若者が使っていました。
意味は「最悪」という意味で『超』と英語の『Very Bad(ベリーバッド)』を合わせて「チョベリバ」とい使い方をしていました。
またその反対である「最高」は『超』と『Very Good(ベリーグッド)』を合わせて「チョベリグ」と言われていました。
死語⑤「おセンチ」
死語その⑤は【おセンチ】です。この言葉は1970年代頃から1980年代頃に、主に女性に使われていた言葉で『感傷的』という意味の「センチメンタル」に丁寧語の「お」をつけた言葉です。
この「おセンチ」という言葉の意味は、そのまま『感傷的』という意味で、使い方は『失恋する映画を見てちょっぴりおセンチになった』という使い方です。
死語⑥「わけわかめ」
死語その⑥は【わけわかめ】です。この言葉は昭和時代の若者が「訳がわからない」という意味で使っていた言葉で『訳がわからない』と海草の『ワカメ』を合わせて使っていました。なぜワカメなのかはわかりませんが、ギャグとして使われていました。
使い方としては「今から残業!?マジわけワカメ!」という使い方です。
死語⑦「バイビー」
死語その⑦は【バイビー】です。この言葉は1980年代頃から1990年代頃に当時の若者が「バイバイ」を元気よく言うために使っていた言葉です。
使い方としては「じゃあね、バイビー!また明日ね♪」といった使い方です。
死語⑧「おはこんばんちは」
死語その⑧は【おはこんばんちは】です。この言葉が1980年代頃に朝・昼・夜といつでも使える言葉として大変人気のあった言葉です。
どうしていつでも使えるのかというと、この言葉は「おはよう」と「こんにちは」と「こんばんは」を合体させた言葉だからです。
今ではこの言葉を使っている人はいませんよね。現代ではこの言葉に変わるような言葉はあるのでしょうか?
死語⑨「ナウい」
死語その⑨は【ナウい】です。この言葉は昭和時代の若者が「流行った物事」を指し示す言葉として使っていました。
使い方としては「その腕時計、超ナウいじゃん!」といった使い方です。
死語⑩「アッシー」
死語その⑩は【アッシー】です。この言葉は昭和時代の女性が主に使っており、「送り迎え専門の男性」のことを指し示す言葉として使われていました。
使い方としては『終電逃しちゃったからアッシー君呼ぼう』という使い方です。
死語⑪「メッシー」
死語その⑪は【メッシー】です。メッシーも昭和時代の女性に主に使われていて、「食事をご馳走してくれる専門の男性」のことを指し示す言葉として使われていました。
使い方としては『今月食費がピンチだから、メッシー君呼んじゃおう!』という使い方です。
死語⑫「半ドン」
死語その⑫は【半ドン】です。この言葉は昭和時代にいろんな年代の方に使われていた言葉です。半ドンとは「午後が休みの日」という意味です。
使い方としては『明日半ドンだから、カラオケ行こうよ』という使い方です。ちなみに筆者は今でも半ドンという言葉を使います(笑)
時代とともに言葉は進化する!
今回はアベックという言葉について、意味やアベックの語源やアベックとカップルの違いなどについて詳しくお話ししてきましたがいかがでしたか?
アベック・ナウいといった死語は当時は普通に使われていた言葉ですが、今の時代は使われていませんね。言葉は時代とともに進化するので、もしかしたら今の若者が普通に使っている言葉もいつの間にか使われなく時代が来るかもしれませんね。