2021年07月01日公開
2021年07月01日更新
規制されない麻薬「チョウセンアサガオ」の毒性と幻覚作用【体験談】
麻薬「チョウセンアサガオ」の毒性と幻覚作用とは?種に毒があるの?食べたらどんな幻覚を見るの?どんな中毒症状があるの?戸田善行の事件とは?監禁事件で種を食べさせていた?今回は極めて毒性の高いチョウセンアサガオについて体験談を含めてまとめました。
目次
チョウセンアサガオ(ダチュラ)とは
チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔、別名ダチュラ、英語ではdatureと書いてダチュラ、またはエンゼル・トランペットと呼ばれる)はナス科の植物です。「チョウセンアサガオ」という名前から朝鮮半島由来の植物かと思うかもしれませんが、実際は南アジア原産です。ちなみにダチュラという名前もヒンドゥー語の「dhatura」、植物の意味から由来しています。花言葉は「素敵な恋人」「偽りの魅力」「変装」「恐怖」「夢の中」などがあります。ダチュラという響きはなんだか妖艶なような気がしますが、写真を見ただけでは普通の綺麗な花って感じがします。
同じ種類でキダチチョウセンアサガオというものもあります。こちらは下向きに花を咲かせます。育て方ですがはっきりいって強い花なので余り構わなくても育ちます。
庭に埋めるのであれば、遣水は雨で十分ですし、鉢に入れるのであれば土が乾いていたら水を撒きましょう。
チョウセンアサガオの種:幻覚、毒
チョウセンアサガオの種
しかしこのチョウセンアサガオ、とんでもない植物なのです。どの部分を食べても目が拡大し下痢、めまいなどの症状を起こします。さらには幻覚作用もあり、意味のわからない言葉をしゃべったり、訳のわからない行動をします。そのチョウセンアサガオの種が最も危険です。実や葉っぱ、花などもかなり危険ですが一番危険なのはチョウセンアサガオの種と言われています。致死量は4~5gほどだとされています。
チョウセンアサガオの幻覚作用とその症状
チョウセンアサガオは麻薬として知られています。チョウセンアサガオを食べるとどのような幻覚作用があるか具体的な例を見てみましょう。
幻覚作用その1
チョウセンアサガオを食べた人が陥るのが自分の近くに謎の人物がいるということです。
そしてもちろん回りの人から見ればそんな人がいないのは一目瞭然ですが。
幻覚作用その2
いわゆる「ハイになる」というものです。
自分自身が強くなったように錯覚し、最悪暴れまわるような状態になります。さらに他の幻覚作用ともまざり、喧嘩するということもあります。この喧嘩ですが、まともな人と喧嘩するならまだいいのですが、幻覚で本当は存在しない人と喧嘩するとなると最悪です。
これがチョウセンアサガオの種が麻薬といわれる由縁です。
幻覚作用その3
そしてその逆の症状もあります。
「ダウナー状態になる」ということです。この場合は自傷行為や最悪の場合自殺を試みるということにもなります。
とあるドラッグ使用者の体験談では「ダチュラをやるなら刃物は金庫にしまっておけ」ということです。こちらも麻薬症状と似ているでしょうか。
チョウセンアサガオの毒性
チョウセンアサガオの種を食べると中毒状態も起こします。以下が実際の症例です。
中毒症状その1
舌先が痺れたり喉が渇く症状が起きます。これは精神的な物でもあり、いくら水を飲んでも喉が潤うことはありません。
中毒症状その2
腹痛や下痢といった症状に陥ります。また舌先のしびれが両手のしびれなど全身に回ってきます。
中毒症状その3
意識障害となります。ただし、これには幻覚と同じように意識がなくなる人もいれば、むしろ意識が清明になるといった中毒症状です。
脈拍も極めて高くなる人もいれば少なくなる人もいます。
実はアサガオの種も毒性や幻覚作用を含んでいる
チョウセンアサガオの毒性や幻覚作用は説明したとおりですが、実はアサガオの種も毒性や幻覚作用が含まれています。
チョウセンアサガオよりも毒性が少ない点では優秀で、主な中毒症状は腹痛ぐらいです。しかし幻覚作用もかなり少なくなります。
LSDの10分の1ほどでなかなかトリップということにはならないみたいです。それでもアサガオの観察日記など子供が接する機会も多いわけですから誤って食べてしまうといったことには注意したほうがいいかもしれません。
ではLSDとチョウセンアサガオの毒性や幻覚効果はどのくらいかと言うと「比較にならない」レベルだそうです。麻薬と比較にならないって意味がわからないですよね。麻薬常習者も一度やったらやめるらしいです。
毒性、幻覚作用・・・チョウセンアサガオの種や葉が起こした事件
2005年には野草の天ぷらを食べた夫婦が病院に運ばれるという事件がおきました。どうやら誤ってチョウセンアサガオの実も一緒に天ぷらにしたみたいです。
男性のほうはほとんど意識がなく、女性は意識はありましたが自分の名前や生年月日が言えないという症状でした。二人とも目が拡大されていたようです。
チョウセンアサガオの根とごぼうを間違えて食べた例はいくつもあります。左がごぼうで右がチョウセンアサガオです。
まな板の上に置かれていたら間違えるのもわかります。キンピラチョウセンアサガオなんて食べるのを想像するのが怖いです。
戸田善行の事件:チョウセンアサガオの種を食べさせた?
兵庫県姫路市の居酒屋で店長の戸田善行さんは、あろうことかアルバイトの学生の賄いにチョウセンアサガオの種を混ぜて食べさせ意識障害などを起こさせた罪で逮捕されています。
戸田善行さんはその動機を「勤務態度に不満があった」と言っています。戸田善行さんは居酒屋の店主だったのです。戸田善行さんのチョウセンアサガオの種の入手経路はネットで買っただそうです。戸田善行さんは逮捕されましたがその後懲役1年6月、執行猶予3年と判決が下されています。
幸いにもその学生の命に別状は無かったそうですがその判決が「傷害罪」なんですよね。ここまで読んでくれた読者の皆さんならわかると思うのですが「殺人未遂」ではないでしょうか?
毒性は理解していたでしょうし、一歩間違えればとんでもない事件になっていたでしょう。あまりにも軽い判決にネットではすぐさま戸田善行さんのお店や顔写真が特定されました。
チョウセンアサガオはなぜ規制されないのか
元々チョウセンアサガオは麻酔薬の一つとして日本に入ってきました。
江戸時代に世界初の全身麻酔手術を成功させたときの麻酔薬がチョウセンアサガオでした。
事実日本麻酔学界のシンボルマークはご覧の通りチョウセンアサガオの花なのです。
もう一つは実は危険な植物は数え切れないほどたくさんあることです。
たとえば画像のじゃがいもの芽も食べるとお腹を壊す、つまり毒があるんですね。
チョウセンアサガオは麻酔用や花の観賞用として売られている訳ですから種を食べるというような考えかたは例外なのです。
結局刃物や車と一緒で想定外の使われ方以外では規制されないのかもしれません。
チョウセンアサガオの種とオウム真理教
このチョウセンアサガオという花は実はオウム真理教とも関連しています。「ダツラの技法」つまりダチュラのことですね。
オウム真理教では、このダチュラを用いて洗脳や、自白をさせていたことでも有名になっています。
チョウセンアサガオの種を悪用して中毒状況に?中野区少女監禁事件
寺内樺風容疑者が起こした事件では誘拐した女の子にチョウセンアサガオの種を食べさせていたようです。
2年間に渡る監禁事件で寺内樺風容疑者は普通に外出していたようなので逃げ出す機会はあったと思われますがチョウセンアサガオの種の毒性や幻覚作用を考えたら、逃げられないかもわかりませんね。
チョウセンアサガオの種の体験談
これだけ危険なチョウセンアサガオですがネット上には実際に種を食べてみた人の体験談が散見されます。
彼らは全員危険性をある程度理解しており、食べるのは当然種なので、ほとんどの人が麻薬常習者となっているようです。
チョウセンアサガオの種の体験談:幻覚作用その1
「チョウセンアサガオの種を食べてしばらくするとハイになって2階から飛び降りて全身打撲した。しかしその後も笑っていた。」
幻覚作用の「自分が強くなった」というものでしょうか。痛みを感じなかったのは麻酔のせいかもしれません。
チョウセンアサガオの種の体験談:幻覚作用その2
「種を食べてしばらくすると、家全体が死んでいるように感じた。テレビを付けても真っ白なようにしか見えない。だけど小さな庭はサッカーグラウンドのように大きかった」。
これも強烈な幻覚作用です。ハイともダウナーともとれる幻覚状態ですね。
チョウセンアサガオの毒性その1
「種を食べてしばらくすると汗が止まらなくなった」中毒症状ですね。あまり他のことを覚えていないそうです。
チョウセンアサガオの毒性その2
「種を食べて30分すると、とにかく喉が渇きそうで仕方が無かった。大量の水と氷を用意した」こちらも中毒症状です。
他にも「舌やペニスを切断した」とか「自分のほっぺたを切断した」なんてエピソードがあります。
毒性についてもとにかくひどい腹痛だったとか、中毒症状のめまいがひどくて最悪だったというのがあります。
女性の体験談は少ないようですが、さすがに女性にとってはハードルが高すぎるみたいですね。
チョウセンアサガオについてのまとめ
いかがだったでしょうか?
アサガオにも麻薬的作用があるのは意外だったのではないでしょうか?
チョウセンアサガオは少し注意してみれば、簡単に見つかるそうです。
極めて危険な毒性を持つチョウセンアサガオ。
体験談を見ても恐ろしいのがわかります。
きちんと管理し絶対に食べたり、もちろん食べさせたりせず、観賞用の花として楽しみましょう。