『最後の晩餐』の意味とは?絵画の人物や隠された謎も紹介!

名画「最後の晩餐」に隠された技法、構図の意味は?裏切者とは誰か?レオナルド・ダ・ヴィンチの残した「最後の晩餐」にまつわる謎とその意味を探り、絵画の魅力を探ります。イエス・キリストと12人の弟子たちもエピソードを交えてそれぞれ紹介します。

『最後の晩餐』の意味とは?絵画の人物や隠された謎も紹介!のイメージ

目次

  1. 1『最後の晩餐』の意味や使い方は?
  2. 2聖書における『最後の晩餐』本来の意味とは?
  3. 3レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画『最後の晩餐』とは?
  4. 4『最後の晩餐』の絵画は何を描いているのか?
  5. 5『最後の晩餐』に描かれる13人の人物を解説!
  6. 6『最後の晩餐』の絵に隠された3つの謎の意味とは?
  7. 7『最後の晩餐』の絵はどこで見られるの?
  8. 8『最後の晩餐』をテーマにした映画や作品は?
  9. 9『最後の晩餐』の絵画には謎の意味がたくさん隠されている!

『最後の晩餐』の意味や使い方は?

最後の晩餐の意味

「最後の晩餐」と聞いてイメージすることは、「その日一日に食べる最後の食事のこと」あるいは「人生のうち、最後に食べる食事のこと」という方もいるのではないでしょうか。「晩餐」というくらいですから、ごちそうを思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、本来の意味での「最後の晩餐」とは、そういった個人的なものではなく、宗教的な意味を含んでいるのです。

パンとワイン

『最後の晩餐』の使い方

「今日が最後の晩餐だ」と大事な人と別れる前の食事の場面で使ったり、旅行先などで、その地を発つ前の食事に対して使うことがあるかもしれません。名残惜しいというような意味合いで使われことが多いように思います。 おそらくキリスト教の信者でない限り、宗教的な意味合いで「最後の晩餐」という言葉を使う人は少ないでしょう。また、その意味を意識して、日常で使うことはほとんどないと思います。

食事

聖書における『最後の晩餐』本来の意味とは?

意味①『処刑前に食べる最後の食事』

イエス・キリストが磔(はりつけ)になって処刑されたことは有名なお話です。日本でもイエス・キリストが磔(はりつけ)にされた十字架の置物などを目にすることがあります。
実は、「最後の晩餐」は、イエス・キリストが磔(はりつけ)にされて処刑される前に、弟子たちと食べた最後の食事を意味するのです。

キリストの磔刑

意味②『最後の過越(すぎこし)の食事』

過越(すぎこし)の食事とは、ユダヤ人の過越(すぎこし)の祭りの際に食べる食事を意味します。

かつてユダヤ人がエジプトで奴隷生活を強いられていた時代、神がユダヤの民を開放するために、エジプトに十の災いを臨ませます。そのなか10番目の災いが、エジプト全土の人間から家畜に至るまでの全ての初子を消すといった内容のものでした。しかし、仔羊の血で門戸に印をしておくことで災いは過ぎ越されるといった教えがあり、ユダヤ人はそれを守って災いを免れ、奴隷生活を脱したのでした。

過越(すぎこし)の祭りとは、このように神によって奴隷生活から解放されたことを祝う記念のお祭りで、現代でもユダヤ人の伝統的な行事とされています。過越(すぎこし)の食事は、焼いた仔羊や葡萄酒、酵母の入っていないパン、苦菜といった、奴隷時代の苦労や解放されたときの喜びを思い出すような内容のものです。

「最後の晩餐」は過越(すぎこし)の祭りの期間中の出来事なので、イエス・キリストは最後に弟子たちと過越(すぎこし)の食事を食べたことになります。

祈る人物

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画『最後の晩餐』とは?

芸術、建築、科学、天本学、数学など様々な分野で功績を残し、史上最も多才であるといわれる天才レオナルド・ダ・ヴィンチ。「最後の晩餐」は彼の代表作とも称されています。
そんな「最後の晩餐」の絵画には隠された謎や様々な技法が用いられ、今なお、世界中の人々を惹きつけてやまない魅力があります。

絵具

『最後の晩餐』の絵画は何を描いているのか?

『最後の晩餐』で描かれている場所

「最後の晩餐」はイエス・キリストが処刑される前、12人の弟子たちと最後に食事をした場面が描かれています。
彼らが食事をした場所については、諸説ありますが、ローマカトリック教会では、イスラエルの「ダビデ(イスラエルを統一し、エルサレムを都とした王)の墓」にある建物の中とされています。エルサレムに向かう途中の場所だったようです。
また、イエス・キリストはこの食事の場で「このなかから裏切り者がでる」と弟子たちに予言しています。「最後の晩餐」では、その予言を受けて弟子たちが動揺する場面が描かれているのです。

『最後の晩餐』で描かれている人物

「最後の晩餐」に描かれている人物はイエス・キリストと12人の弟子たちです。絵画のなかでは、左からバルトロマイ、小ヤコブ、アンデレ、イスカリオテのユダ、ペトロ、ヨハネ、イエス・キリスト、トマス、大ヤコブ、フィリポ、マタイ、ユダ・タダイ、シモンという並びで座っている様子が描かれています。

絵の具

『最後の晩餐』に描かれる13人の人物を解説!

12人の弟子

「最後の晩餐」に描かれている弟子たちは、イエス・キリストの多くの弟子達のなかでも特に優れていた12人で、12使徒と呼ばれています。彼らはイエス・キリストと共に宣教活動を行い、イエス・キリストから悪霊を払うなどの権限も与えられていました。
より絵画を楽しむために、12人の弟子たちの人物像と、絵画から読み取れる様子をそれぞれ見ていきましょう。

バルトロマイ

バルトロマイはフィリポの紹介でイエス・キリストに出会いました。彼が熱心に律法を学んできたことをイエス・キリストは一目見ただけで見抜き、「あなたこそ、真のイスラエル人である」と言いました。バルトロマイはそのことに感激し、イエス・キリストの弟子となりました。
絵画のなかでは、バルトロマイはイエス・キリストから離れた場所に座り、身を乗り出している様子が描かれています。イエス・キリストの言葉を聞き取ろうとして身を乗り出しているのか、もしくは、イエス・キリストに予言された「裏切り者は誰か?」と身を乗り出して探ろうとしているようにも見えます。

聖書

小ヤコブ

小ヤコブは信仰がとても厚かったとされる人物で、律法(聖書)を厳格に守ることから、義人ヤコブという呼び名もあります。イエス・キリストとは、多くの人に間違えられるほど非常に容姿が似ていたようです。
絵画のなかでは、隣にいるアンデレの肩に片手を置き、もう一方の手をペトロに向けています。イエス・キリストの予言を受けて、周囲になにか呼び掛けているように見えますね。

ロウソク

アンデレ

アンデレはもともとは洗礼者ヨハネ(12人の弟子のなかのヨハネとは別の人物)の弟子でしたが、イエスと出会い、兄弟であるペトロと共にイエスの弟子となりました。謙虚で忠実な人物であったとされ、後に殉教する際に十字架にかけられると、イエス・キリストと同じ形の十字架では恐れ多いため、X型にしてほしいと求めたという話があります。
絵画のなかでは、両手を胸の高さまで挙げて、驚く様子が描かれています。

教会

イスカリオテのユダ

イスカリオテのユダは、イエス・キリストの予言にあった「裏切り者」とされる人物です。現在でも「ユダ」は裏切りを意味していて、裏切り者の代名詞とされています。イスカリオテのユダは、弟子たちのなかでも会計係を任されており、信頼されていたことが伺えますが、実は勝手にお金を使い込むなどの不正をしていたとされています。そしてついに、イエス・キリストのことを面白く思わない祭司長たちと組んで、銀貨30枚と交換にイエス・キリストの居場所を教えて、引き渡してしまいます。
絵画のなかでは、銀貨が入った小袋を右手で握っている姿が描かれています。

銀貨

ペトロ

ペトロは兄弟のアンデレと共にイエス・キリストの弟子となります。12人の弟子のなかでも最も信頼され、リーダー的な役割を担う人物です。イエス・キリストの死後は、その教えを各地で広めたことから、キリスト教の礎をつくったとされています。なお、イエス・キリストから特別に選ばれ、ペトロは初代教皇となりました。ローマ教皇はその後継者で、現在に至るまで続いています。

絵画のなかでは、ペトロは隣に座るヨハネの耳元で何か囁いているように見えます。また、右の手元付近にナイフを握りしめた手が描かれていますが、この手の主については様々な説あります。一説では、イエス・キリストを役人が捕えに来た際に、ペトロがひとりの役人の片耳を切り落としたという話から、このナイフはそのように使われることを意味し、手はペトロの右手だという説です。しかし、ペトロの右手にしては不自然な向きで描かれていることから、ペトロの手ではなく、別人が裏切り者のユダにナイフを向けているという説もあり、解明されていない謎のひとつとされています。

バチカン市国

ヨハネ

12人の弟子達のなかで最年少のヨハネは、イエス・キリストが教えを広め始めた初期の頃からの弟子で、イエス・キリストの数々の奇跡を見てきた人物です。後に、ヨハネは、自らが見聞きしたイエス・キリストの生活の様子や弟子たちに語った言葉など、様々なエピソードを「ヨハネによる福音書」に記しています。12人の弟子たちのなかでも最もイエス・キリストに愛された人物とされています。
絵画のなかでは、最も愛された弟子とされるだけに、キリストから最も近い場所に描かれています。目を閉じてペトロの方へもたれかかるような様子から、驚きのあまり卒倒してしまったように見えます。また、中性的な容姿で描かれていることから、ヨハネは女性だったのではという説があります。

花

トマス

トマスは、情熱的な性格であるとされると共に、「疑い深いトマス」といわれるほど現実主義者であったとされています。これには、イエス・キリストが処刑され、後に復活を遂げた際に、一人だけイエス・キリストの復活を信じなかったというエピソードがあります。トマスが実際にイエス・キリストの身体の傷(処刑されたときのもの)を見て、触らないと信じないと言ったため、イエス・キリストは彼の前に現れ、「信じない者ではなく、信じる者になりなさい」と言って、実際に身体の傷に触れさせました。そこで初めて、トマスは復活を信じたといわれています。

絵画のなかでは、人差し指を立てて、「裏切り者は一人ですか?」と尋ねるような仕草が描かれています。

疑う人

大ヤコブ

ヨハネの兄で、弟子たちのなかでも中心的な人物であったとされています。気性の荒い性格で、布教に訪れた村で、自分たちが歓迎されないと「天から火を降らせて、この場所を焼き滅ぼしましょうか」と発言し、イエス・キリストに叱られたというエピソードが残されています。また、声が大変大きかったとされ、布教活動の際は説教の威力が凄まじかったと言われています。このような数々のエピソードから、大ヤコブは「雷の子」という呼び名で表現されます。
なお、前述の小ヤコブとは、名前が同じというだけで、先に弟子入りしたヤコブを大ヤコブ、後に弟子入りしたヤコブを小ヤコブと呼ばれており、その他の意味はありません。
絵画のなかでは、両手を広げ、少しうつむいているような仕草で驚いている様子が描かれています。

雷

フィリポ

フィリポはもとは洗礼者ヨハネの弟子だったと言われており、イエス・キリストに直接出会って弟子となりました。親しみやすい人物であり、人々を直接イエス・キリストのもとへ導いて、教えを広める役割をしたとされています。食料の調達係を担っていたことから、「最後の晩餐」の食事も彼が調達していたのかもしれません。また、キリストの話の意味をくみ取れず、的外れな発言をすることがあり、キリストから「こんなに長い間を一緒に過ごしているのに、わたしのことを分かっていないのか」と言われ、呆れられるといったエピソードがあります。
絵画のなかでは、自分の胸に手を突き、イエス・キリストに向けて、なにか訴えるような様子が描かれています。

親しげにする子どもたち

マタイ

マタイはもともと、徴税人として働いていました。当時の徴税人は、過酷な方法で人々から本来の額よりも余分に税金を取り立てて、自分の収入としていました。そのため、多くの人々から、欲深い人間だと憎まれ、軽蔑されるような存在でした。また、支配国であったローマ帝国にその税金を納めるため、裏切り者として嫌われていました。そのような仕事をするなかで、ある日イエス・キリストから弟子になるように声をかけられました。人々から忌み嫌われていたマタイは、そんな自分に声をかけてもらったことがとても嬉しく、すぐに全てを捨てて、イエス・キリストについて行き、弟子となりました。後に記す「マタイの福音書」では、自身のことを「徴税人マタイ」と記しており、自分の過去の過ちや罪を隠さず認めていることから、謙徳がある人物として称されています。

絵画のなかでは、イエス・キリストの方へ両手を向け、ユダ・タダイやシモンと話し合っている様子が描かれています。この三人はキリストから離れた場所に描かれているので、よく話が聞こえなかったようにも思います。

お金と電卓

ユダ・タダイ

ユダ・タダイは裏切り者のイスカリオテのユダと同じ名前であることから、ローマ・カトリックでは、ユダのために祈りを捧げることは避けられてきました。そのため、彼は「忘れられた聖人」とも呼ばれています。また、ほかの弟子たちが記した福音書のなかにユダ・タダイに関する記述がほとんどないことから、彼に関する情報は少なくなっています。
絵画のなかでは、両隣にいるマタイとシモンと共に三人で話し込む様子が描かれています。

後ろ姿

シモン

シモンは熱心党といわれる組織の一員でした。熱心党とは、ローマ帝国の支配から武力で立ち上がろうとする狂信的な愛国集団で、ローマ帝国の関係者の暗殺を企てるなどの過激なゲリラ行為をしていました。シモンは最初、ローマ帝国に対抗するための指導者を探しており、そのためにイエス・キリストを利用しようとしていました。しかし、イエス・キリストの復活をきっかけに、その考えを改め、イエス・キリストの教えを伝える伝道者として活動します。
絵画のなかでは、両手を前に出し、ユダ・タダイやマタイに何か訴えかけるように話している様子が描かれています。

炎

イエス・キリスト

イエス・キリストは、キリスト教の創始者であり、神の子と言われた人物です。数々の奇跡を起こし、多くの人々からの信仰を集めました。しかし、イスカリオテのユダによる裏切りにあい、国家転覆を図ろうとするテロリストとして仕立て上げられて処刑されてしまいます。処刑の3日後、復活を遂げ、40日間を弟子達と過ごし、天に昇っていったとされています。

絵画のなかでは、中央に座っており、周りの弟子達の動揺した様子とは対照的に穏やかな表情で落ち着いている様子が描かれています。

キリストの絵画

『最後の晩餐』の絵に隠された3つの謎の意味とは?

レオナルド・ダ・ヴィンチは様々な技法や構図を使って、「最後の晩餐」の絵画のなかに謎を残しています。現在も様々な議論がされていますが、ここでは、「最後の晩餐」に隠された謎と、その意味を紹介します。

謎

謎①技法に隠された意味

レオナルド・ダ・ヴィンチは当時としては画期的な技法を使って「最後の晩餐」を描いています。
一点透視図法という技法はキリストのこめかみ辺りに杭を打ち、そこから四方へ糸を張ることによって、キリストを中心とした構図で描きました。併せて、物の輪郭をはっきりと描かずにグラデーションでぼやかして周囲となじませるスフマートといわれる技法を用いることで、自然な立体感を表現しています。
他のも遠近法や明暗法などの技法が用いられていますが、これらの様々な技法や構図を用いることによって、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」には、中心にいるイエス・キリストに注目が集まるような工夫がされているのです。

キリストを描く人物

謎②弟子たちの構図に隠された意味

「最後の晩餐」をテーマにした作品は数多くありますが、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「最後の晩餐」はそれらと比較すると、弟子達の構図に違いが見られます。

多くの「最後の晩餐」の絵画では、裏切り者のイスカリオテのユダは黒い服を着ていたり、テーブルの対面側に位置するような構図で描かれ、ほかの弟子達とは区別されています。また、一番信頼されていたペトロと最も愛されたとされるヨハネがイエス・キリストの両隣に位置するような構図で描かれることも一般的でした。

しかし、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」では、イスカリオテのユダは他の弟子たちと並ぶような構図で描かれ、ペトロとヨハネの間に位置しているのです。当時、このような構図で描かれることは大変衝撃的なことでした。レオナルド・ダ・ヴィンチは弟子達をこのような構図で描くことに、どのような意味を表しているのでしょうか。一説では、ユダは裏切り者ではないといった意味で、このように他の弟子たちと区別しない構図で描いたのではないかと言われています。

キリストは、ユダが自分のことを裏切ると知っていたのに、それを止めず、ユダもまた、キリストがそのことを知っているのにも関わらず裏切ったためです。このことは、ユダはあえて自分を犠牲にして、裏切ることを選んだのではないかと言われているのです。結果的に、ユダの裏切りによって、キリストは処刑されますが、そこで復活を遂げ、その教えをさらに深く広めています。この構図に隠された意味は、実はユダが弟子達のなかでも最高位に値する人物だったのではないかという説に結びつきます。

秘密を隠す人物

謎③裏切者は誰か?

一般的に裏切り者は、イエス・キリストを引き渡す手引きをしたとされるイスカリオテのユダとされていますが、実は、彼の他にもう一人裏切り者がいたという説があります。
それは、キリストの一番弟子とも言われていたペトロです。その理由は、彼はキリストが処刑される前、周囲から「お前はキリストの弟子だろう」と詰め寄られ、「違う」と3回否認してしまいます。このことが師であるキリストを否定する行為であり、裏切りを意味するとされているのです。
しかし、ペトロはその場で自分の心の弱さに気づき、その後はキリスト教の礎を築くほどに布教活動を行いました。現在は聖人として扱われ、多くの人から崇められています。
ちなみに、イスカリオテのユダはキリストを裏切った後、その罪悪感から自殺をしてしまい、現在も裏切り者として扱われています。対照的な二人の末路を見ると、裏切りや過ちを起こしたとしても、その後の行動によって大きな違いを生んでいるように感じます。

裏切りをした人物

『最後の晩餐』の絵はどこで見られるの?

「最後の晩餐」をテーマにした絵画は様々な画家によって様々な場所で描かれていますが、そのなかでも最も有名な絵画はやはりレオナルド・ダ・ヴィンチに描かれた「最後の晩餐」です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」は、イタリアのミラノにある「サンタ・マリア・デッレ・グラツィア修道院」という場所で見ることができます。「最後の晩餐」はキリストと弟子たちが食事をしている状景から、食堂の壁画に描かれることが多いのですが、レオナルド・ダ・ヴィンチもこちらの修道院の食堂に壁画として描いています。
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたこの「最後の晩餐」の絵画は、温度や湿度の影響を受けやすく、絵の具が剥がれ落ちたり、カビが生えたりと、劣化が大変速かったようです。それに加え、歴史的な出来事の影響で一部が破壊されるといった被害もありました。
しかし、現代の科学技術の力でレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた原画を再現しようと、技術者による大規模な修復がなされました。現在は、絵画の保存状態を良好に保つため、徹底した管理が行われています。
長い年月を経て、多くの歴史を歩み、そして多くの人々から愛されてきたレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」、実際にイタリアまで足を運んで見に行く価値がありそうですね。

イタリアの景色

『最後の晩餐』をテーマにした映画や作品は?

映画「ダ・ヴィンチ・コード」

世界的ベストセラーのダン・ブラウンのミステリー小説を映画化した「ダヴィンチ・コード」はレオナルド・ダ・ヴィンチの名画に隠された謎を解き明かしていく物語です。作品中では「最後の晩餐」の他に「モナ・リザ」や「ウィトルウィウス的人体図」など、誰もが一度は目にしたことがある作品も登場し、美術や宗教に詳しくなくても、その謎にどんどん引き込まれてしまうこと間違いなしです。
主演のトム・ハンクスをはじめ、主要キャストに「アメリ」のオドレイ・トトゥや「レオン」のジャン・レノら豪華キャスト陣の迫真の演技も魅力です。また、パリのルーブル美術館やエッフェル塔など、フランスの観光名所が随所に登場するこの作品、フランスの文化や歴史的建造物に興味がある方にもおすすめです。

ダヴィンチコードの画像
ダヴィンチコード
パリ・ルーブル美術館にて、館長を務めていたジャック・ソニエールの遺体が無残な姿で発見される。殺害容疑をかけられたのは大学教授のロバート・ラングドン。身の潔白を証明し、ソニエールの死の真相を明らかにするため、ソニエールの孫娘であるフランス警察暗号解読官のソフィー・ヌヴーと共に事件から紐解かれる謎を追う。

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映画「最後の晩餐(1973年)」

食欲と性欲の二大本能に殉じようとする四人の中年男性の奇妙な行動を描いた作品で、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「最後の晩餐」とはまた違った内容、世界観の映画です。監督・脚本は「ひきしお」のマルコ・フェレーリで、マルチェロ・マストロヤンニ、ウーゴ・トニャッティが出演しています。

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最後の晩餐 HDリマスター版 [DVD]
パリのとある大邸宅に、四人の中年男が集まった。彼らは共通の趣味で結ばれた仲間で、世界中の美味珍味の類に精通していた。この日から四人は共通の目的を遂行するために邸内に篭もることを誓い合っていた。

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アニメびじゅチューン!「最後の晩餐サンバ」

「びじゅチューン」はNHKで放送されているアニメーションです。世界的に有名な美術作品を独特な歌と絵で紹介しています。
「最後の晩餐サンバ」ではイエス・キリストと12人の弟子たちが明るくサンバを踊りながら「最後の晩餐」を過ごす様子が描かれています。「最後の晩餐」とは対照的な明るく、陽気な歌詞とリズムに大人も思わずクスッと笑ってしまいます。「びじゅチューン」のゆるい世界観にぜひハマってみてください。

『最後の晩餐』の絵画には謎の意味がたくさん隠されている!

「最後の晩餐」には、いまだに解明されていない多くの謎や隠された意味が残されています。
芸術的な作品としての魅力だけでなく、レオナルド・ダ・ヴィンチが残した多くの謎とその意味を自分なりに考察して、楽しむことができるのもこの作品ならではの魅力ですよね。
「最後の晩餐」をきっかけに様々な芸術作品や異文化に触れてみてはいかがでしょうか。

キリストの十字架

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この記事のライター
hemren
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