2021年09月09日公開
2021年09月09日更新
寄生蜂の生態がやばすぎる!ほかの昆虫を奴隷化し利用し殺す!
寄生蜂をご存知でしょうか?寄生蜂とは他の昆虫を奴隷化・利用したりして最終的には食い尽くして殺してしまう蜂。しかも寄生蜂に寄生する寄生蜂もいるのだとか・・・そんな興味深くて奥深い、様々な種類が存在する寄生蜂を今回はまとめていきます!
目次
寄生蜂とはどんな生き物なの?
画像はゴキブリヤセバチというゴキブリに寄生する寄生蜂。ゴキブリですら寄生対象なのですね。
寄生蜂とはその名の通り、寄生をする蜂の種類です。
様々な種類の寄生蜂が存在し、上記の画像のように、蜂とは思えない外見の寄生蜂も存在します。
画像は長い産卵管を持つ寄生蜂の「オオコンボウヤセバチ」。普通の蜂とは外見が全然違いますね!
寄生蜂は主にイモムシに卵をうみつけるスタイルが主流ですが、卵に産みつけるタイプもいますし、ゴキブリに寄生してコントロール出来るようにしてしまう凄い寄生蜂もいます。
そんな様々なスタイルの寄生蜂を紹介していきます!
寄生蜂に寄生されるとどうなるのか?
画像はヒメバチの一種。寄生蜂に寄生されると、蝶などの幼虫の内部に卵を産みつけられてしまい、幼虫を食べながら育つため、宿主からすれば生き地獄となります。
寄生蜂に寄生されると、例えばイモムシに寄生されてしまったなら、イモムシは内部を食べられながら生きていかなくてはいけなくなります。
寄生蜂が寄生する瞬間!
寄生蜂が寄生させる瞬間の画像。まずは宿主となる幼虫に寄生蜂が卵をうみつけます。これで仕込みは完了です。
蜂の針はするどいので、イモムシの皮膚を貫通させて寄生させることなど容易なこと。
まずはターゲットのイモムシを見つけて、寄生させます!
イモムシからの脱出!
いずれ寄生蜂の幼虫は、宿主の体を食べつくして外に一斉に出てきます。かなり気持ちの悪い光景ですね!
最終的にイモムシの体に収まりきらなくなってくると、体を食い破って外に脱出します。
その際、一斉に出てきますのでかなり気持ちの悪い光景となります・・・。
寄生蜂の閲覧注意動画!
まずはこちらの動画。イモムシの体内に寄生蜂の幼虫が沢山いるのが、外からでも分かります。
イモムシの体が内部から食べられまくっているのですね。
モンシロチョウと寄生蜂
こちらはアオムシコマユバチに寄生された蝶の動画です。
アオムシコマユバチは1~2秒間の間に数十個もの卵を体内に産みつけるそうです。
そして、幼虫の体を食べながら次第に大きくなり、最後は体内から一斉にニョロニョロと飛び出してきます。
かなり気持ちの悪い動画ですね!
寄生蜂の恐ろしさがよくわかります!
カメムシ卵と寄生蜂
こちらはカメムシの卵に寄生蜂が寄生させている様子。
卵に寄生させるタイプの寄生蜂なのですね。
卵に寄生されてしまうと、折角の卵の養分がとられてしまいますので、カメムシの幼虫は成す術がありません。
寄生蜂のやり方は恐ろしいものですが、かなり賢いですね!
寄生蜂の種類①アオムシサムライコマユバチ
こちらの寄生蜂画像はアオムシサムライコマユバチ。蝶の幼虫の体内に何十個もの卵を産卵させて寄生します。
アオムシサムライコマユバチは典型的な寄生蜂です。
寄生のやり方はベターに、幼虫に針を刺して卵を産みつけ、卵が孵ったら幼虫の体を内部から捕食しながら育っていきます。
ある程度育ったあとは、幼虫の体内から外に出るため、幼虫の体を食い破ってニョロニョロと一斉に出てきます。
寄生されてしまえば、幼虫は何もできませんね。
アオムシサムライコマユバチが出てくるシーン
寄生され、幼虫が大きくなって出てくるときの画像がコチラ。ニョロニョロと一斉に飛び出してきます!怖いですね!
動画でも紹介したとおりですが、寄生蜂が幼虫の体内から出てくるシーンはかなり強烈。
幼虫がとても可哀想に感じてしまいますよね。
寄生蜂のやり方はかなりひどいものだと思いますが、自然界を強く生きていく方法としてはとても正しく思えます。
食うか食われるかの世界ですからね!
かなりの数の寄生蜂の幼虫が出てくるので、かなり圧巻の光景です。
食べる幼虫の色に応じてなのか、こちらの幼虫達は先述の画像よりも黄色っぽい幼虫達。
緑色の幼虫を食べると緑に。黄色の幼虫を食べると黄色になるのでしょうか?
食べたものが反映されるのは当然かもしれませんね。
でもこの色合い、緑よりグロテスク感があります。
寄生蜂の種類②エメラルドゴキブリバチ
画像はエメラルドゴキブリバチ。東南アジアやアフリカなどの熱帯地域に主に生息する寄生蜂です。
エメラルドゴキブリバチはゴキブリを宿主とする寄生蜂。
宿主となってしまったゴキブリは操られ、生きたまま食べられてしまいます。
その操り方が、毒針による神経操作。
この毒針を刺されてしまった宿主は思うがままに動かせるようなのです。
エメラルドゴキブリバチの寄生
ゴキブリバチの名の通り、エメラレルドゴキブリバチはゴキブリに寄生します。一度目は麻酔を打ち、二度目に脳を操る毒針を注入することで、完全にコントロールされてしまうそうです。
エメラルドゴキブリバチが寄生するときは、当然まずは襲いかかり、動かないように麻酔効果のある針を注入。
動きを止めます。
次に毒針を刺すのですが、この毒針を刺すと脳をコントロール出来るようになるそうで、ここからは宿主は思いのまま動かせるようになるます。
最終的にはゴキブリを持ち帰って食べてしまいますが、暴れている虫をそのまま持っていくのではなく、一度完全に動けなくしてから家でじっくり食べるというのは賢いですね!
エメラレルドゴキブリバチvsゴキブリの動画
エメラルドゴキブリバチがゴキブリを襲い捕食するまでの一連動画です。
ゴキブリよりも小さな寄生蜂ですが、麻酔効果が相当高いのか、すぐにKO。
その後、毒針によってコントロールされてしまったゴキブリは、誘われるがまま巣までついていってしまいます。
他の生物をコントロールするって、凄い能力ですね!
寄生蜂の種類③アゲハヒメバチ
こちらの画像は寄生蜂の一種、アゲハヒメバチです。アゲハヒメバチはイモムシに卵を産み付けるものの、幼虫を食い尽くしたりはしません。蛹になるまでじっと我慢しています。
寄生蜂として有名なヒメバチ科。ですがアゲハヒメバチはイモムシに卵を産みつけるものの、アゲハヒメバチの幼虫達はイモムシをすぐに食べつくしたりはしません。
蛹になってから食べつくす予定になっているので、最初はおとなしく、じっと待っています。
計算高いですね!
アゲハヒメバチは宿主が蛹になってからが食事の時間
蛹から羽化してきたのは、なんとアゲハチョウではなくアゲハヒメバチ!蛹の内部を食べつくして大きくなり成虫となるのだそうです。
蛹にポッカリと空いた大きな穴。
ここから出てきたのは、なんとアゲハチョウではなく寄生蜂!
もしアゲハチョウが羽化するのを楽しみにしていたら、超ショックですよね。
アゲハヒメバチは蛹になって動かなくなったあとからが食事のタイミング。
ゆっくりと蛹を食べつくして成虫になります。
こちらは蛹内部から顔を出すアゲハヒメバチ。堂々と暮らしてますね。盗人もいいとこです。
寄生蜂の種類④オオモンツチバチ
画像はオオモンツチバチという寄生蜂。土の中のコガネムシの幼虫に寄生します。
オオモンツチバチという寄生蜂は主にコガネムシの幼虫イモムシに寄生させます。
ツチバチの名の通り、土の中にいるコガネムシに寄生させたりするそうですが、下記画像では地上で寄生していますね。
あまりこだわりはないということなのでしょうか。
オオモンツチバチの寄生
オオモンツチバチがコガネムシの幼虫の体にまずは穴を開けている様子。強力なアゴを持っているのでひとたまりもないでしょうね。
オオモンツチバチがイモムシに寄生するシーンですが、まずは噛み付いているように見られます。
穴を開けてから寄生のための針を刺そうとしているようですね。
蜂ですのでアゴは強く、イモムシの体なんて楽に穴が開いてしまうことでしょう。
その後、幼虫の体内に産卵。これで幼虫の人生はもう終わりとなってしまいました。後は生き地獄を歩むのみです。
イモムシに穴が開いたら、そこに卵を産みつけて任務完了。
栄養はすべて宿主であるイモムシが供給してくれるので、とっても楽な子育てですね!
他人任せで子育てする寄生蜂。賢い子孫繁栄方法を選択したようです。
寄生蜂の種類⑤クワコナカイガラトビコバチ
画像はとても小さなクワコナカイガラトビコバチという寄生蜂。こちらの寄生蜂は実は人間にとっては益虫とされています。
コナカイガラムシという農業における害虫の天敵となってくれるクワコナカイガラトビコバチ。
カイガラムシは果樹や樹木の害虫としてはかなり困ったものらしく、そのカイガラムシを寄生対象としてくれるクワコナカイガラトビコバチはとてもありがたい存在のようです。
こういった、人間にとってありがたい寄生蜂というものも存在するのですね。
寄生蜂の種類⑥モウソウタマコバチ
モウソウタマコバチが竹に産卵している画像。なんとこちらの寄生蜂は植物に寄生するのだそうです。
幼虫に寄生する寄生蜂ばかりが寄生蜂ではありません。
なんと植物に寄生する寄生蜂もいるのだそうです。
主にコバチ科の寄生蜂がそれにあたり、画像では竹に寄生しています。
こういった植物に寄生する寄生蜂は多くが害虫となってしまいますので、人間にとっては嫌な存在となるのだそうです。
寄生蜂の種類⑦タマゴクロバチ
動画にも出ました、小さくて黒い、ハエのような外見をした寄生蜂のタマゴクロバチ。カメムシの卵に寄生します。
クロタマゴバチは画像のように、ハエのような外見をしています。可愛らしいハエという感じですね!
カメムシの卵からカメムシの代わりにニョキニョキと出てくるタマゴクロバチ。
動画では産み付けシーンまででしたが、実際に出てくるときはこのように立派な姿で出てきます。
誰かの作った養分を平気で奪い取り大人になるタマゴクロバチ。悪い虫達ですね!
卵を産んだカメムシの親も、まさかの展開にビックリすること間違いなし。
まさか自分の子供だと思っていたところから天敵が大量に生まれてくるなんて、こんな恐ろしいことはありません!
まとめ~寄生蜂が怖すぎる~
今回の寄生蜂まとめはいかがでしたでしょうか?
寄生蜂ってこんなにえげつない虫だったのですね。
弱肉強食の世界とは分かっていても、ついつい寄生された側に感情がいってしまって、とても可哀想になってしまいますよね。
これから幼虫や蛹、卵を見かけたら、もしかしたら寄生されているかもしれないという目で見てみましょう!