2021年08月02日公開
2021年08月02日更新
猛禽類最強の握力の「ハーピーイーグル(オウギワシ)」が超かっこいい!
ハーピーイーグル(オウギワシ)はかっこいい最強の猛禽類と言われています。名前の由来は?脅威の握力?ナマケモノを捕食する?どこに生息しているの?動物園で見れる?日本での価格は?今回はハーピーイーグル(オウギワシ)のあれこれを見ていきましょう。
目次
猛禽類とは
猛禽類(もうきんるい)は、鋭い爪と嘴を持ち、他の動物を捕食(または腐肉食)する習性のある鳥類の総称です。代表的なものを挙げると鷲、鷹、隼、コンドル、フクロウがいます。鳥類の中でも大型の種類になります。また猛禽類は肉食獣でありながら鳥類ということで最強の動物とも言うことができます。フクロウのかわいい見た目からはなかなか想像できないですよね。このなかで唯一フクロウだけが夜行性で、そのために特徴的な見た目になっています。
最強の動物として
猛禽類は最強の肉食動物でありなおかつ、人間にはできない飛行能力を持っているため、かっこいいイメージがあります。強さや速さの象徴として、企業のシンボルマークで使用されることもあります。(例えば鷲のマークの大正製薬等)特撮やアニメのヒーローのモチーフになることもあります。(例えば超獣戦隊ライブマンのレッドファルコン等)日本の列車でもはやぶさというのがありますね。
子供から大人まで魅了する最強のかっこいい動物って感じがしますね。
超獣戦隊ライブマンは1988年放送の特撮物。「スーパー戦隊シリーズ」昭和最後の作品。
創業100年を超える製薬メーカー。このロゴは誰でも一度は見たことがあるのではないでしょうか?
はやぶさは東北新幹線・北海道新幹線の東京駅・大宮駅-仙台駅・盛岡駅・新青森駅・新函館北斗駅間で運行している特別急行列車です。
鷲を冠した国章
国章ではドイツ、アメリカ、セルビア、メキシコ、ロシアで採用されています。やはり強い、かっこいいイメージは世界共通なのではないでしょうか。
ドイツの国章は黒鷲をモチーフにしています。また13世紀初頭の神聖ローマ帝国時代から、歴代皇帝の紋章に鷲が用いられるようになりました。
アメリカには正式な国章というものがありませんが事実上国章として使われているものにはハクトウワシが描かれています。パスポートや紙幣にも使われています。鷲の頭上には「栄光」を表す13個の星が青地の中に輝いています。13個の星は六芒星の形に並べられています。13という数字はアメリカが独立したときの州の数が13州だったためと考えられています。
セルビアの国章は、セルビア王国が成立した1882年に制定されました。社会主義時代に廃止されていましたが、2004年に再度国章とされました。双頭の鷲をあしらっています。双頭の鷲はかつて東ローマ帝国が象徴としていたもので、双頭の鷲が抱える盾に描かれたセルビア十字は12世紀から使われていいます。
メキシコの国章は、湖に突き出た岩に生えるサボテンに立つ鷲が蛇を咥えているもので、1968年に制定されました。このデザインはアステカの民が首都を決めるために、ウィツィロポチトリ神の神託により「サボテンの上に蛇を食らう鷲がいる土地」を探して200年の間彷徨った伝説に由来します。
ロシアの国章も双頭の鷲があしらわれています。真ん中の騎士はドラゴンを殺害する聖ゲオルギオスです。プーチン大統領が2000年12月20日に国章に関連する法案に署名しました。
ところで鷲と鷹と隼の違いとは・・・
まず隼だけは、ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属に分類される鳥類です。それはわかりやすいのですが鷲と鷹は、タカ目タカ科となっていて少し違いがわかりません。実は明確な違いはなく鷲の方が大きくて、少し小さいのが鷹とするという傾向があるそうです。
ハーピーイーグル(オウギワシ)とは
その猛禽類の中でも最大、最強と言われるのがハーピーイーグルです。見た目から非常にかっこいい。ハーピーとはギリシャ神話で、顔から胸までが人間の女性で、翼と下半身が鳥というされる生き物、悪魔です。和名はオウギワシ。 頭頂にある扇のような羽が特徴で、それが和名の扇鷲の由来にもなっています。
平均的に全長100cm、翼開長200cm、体重9kg前後です。12kgの個体も確認されています。爪の長さは13cm、最大20cmにも達するものもあります。参考までに日本で観察される最大のワシは大鷲で体重7kg程です。
狩りの仕方は樹間をすり抜けるように飛行し、獲物を捕らえます。
生息地域は中南米で、パナマでは国鳥に指定されています。また絶滅危惧種に指定されるほど激減しています。現在300頭程しか生存していないと言われています。
ハーピーイーグル(オウギワシ)の生態
熱帯雨林に生息します。哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類等を捕食する非常に雑食な動物です。高木の樹上に巣を作ります。また自慢の握力でナマケモノ等といった重い動物さえ巣に運びます。
ハーピーイーグル(オウギワシ)の握力
猛禽類最強の握力130kgを誇ります。その握力でさらにあの20cmという長い爪を持っているわけですから襲われたらひとたまりもありません。もっとも巣を荒らしたりしない限りハーピーイーグル(オウギワシ)は人間を襲うということはありません。人間を恐れていないのです。そのあたりもかっこいい、猛禽類の中でも最強と言われる所以でしょうか。
サルがハーピーイーグル(オウギワシ)を見つけるとサルの群れは鳴き喚いて大騒動になります。そう、ハーピーイーグル(オウギワシ)はサルを捕食します。他にもナマケモノを捕食するのも確認されていて、捕食する際には自慢の握力でナマケモノを木から引き剥がして捕食するようです。ナマケモノも名前に負けずかなり鋭い爪を持っているのですが・・・。
また、最大7kgもの重さを『掴みながら飛行』した姿も確認されています。このようなところも最強の猛禽類といわれる所以でしょう。
ハーピーイーグル(オウギワシ)の狩りの姿
狩りをする姿もかっこいいですね。ナマケモノが一瞬で引き剥がされています。ナマケモノは素早く動けないため狙われたら最後です。
ハーピーイーグル(オウギワシ)が見れる動物園
結論から言ってハーピーイーグル(オウギワシ)が見れる動物園は日本にはありません。ハーピーイーグル(オウギワシ)は現在は300羽くらいしかいない絶滅危惧種になっています。人間が森林開発をしたため激減したことと、2~3年に1度の繁殖期に1~2個の卵しか産まないこと、そして人間による密猟が増えたため激減しました。
以上のことから、よほどのことがない限りハーピーイーグル(オウギワシ)が日本の動物園に来ることはないと言えるでしょう。ブラジルの動物園にはいるようです。
ハーピーイーグル(オウギワシ)の価格
アラブの富裕層では猛禽類の飼育はステータスとなっていて、安いものでは価格で10万円ぐらいから、血統付きのものでは1000万円という価格にまでなるそうです。
ちなみに日本でも猛禽類を飼うことはできます。実際近年フクロウが人気になってきて、『フクロウカフェ』なんてお店も出てきています。フクロウは普通のペットショップにも売っているぐらいです。他の猛禽類で言えば例えばオオタカだと価格は雛で40万~50万という価格でしょうか。雛でもかっこいいしなによりかわいいです。メスのほうが成長すると大きくなるので高い価格が付けられる傾向があります。
もちろんハーピーイーグル(オウギワシ)は滅危惧種に指定されていて、ワシントン条約により国際的な取引が厳しく規制されています。もし闇市場に出てきた時の価格は500万円以上と考えられています。
ハーピーイーグル(オウギワシ)と人間
人間が森林伐採することによりハーピーイーグル(オウギワシ)の生息地は減り、人間が密猟することにより、ハーピーイーグル(オウギワシ)は減っていきました。
パナマ政府はオウギワシを国鳥として認定して以降、保護に対して非常に強く力を入れるようになりました。国鳥であるため、密猟を行うものなら犯人には厳罰がくだされるようになり、さらに人工下での繁殖飼育も行われています。
何かに似ていると思いませんか?日本の国鳥のトキみたいですよね。日本のみならず世界でも同じようなことが起きているのを反省しなければいけないと思います。
ハーピーイーグル(オウギワシ)についてのまとめ
ハーピーイーグル(オウギワシ)は大きさ、握力、かっこよさといった魅力のある動物ということを紹介してきました。しかし今は絶滅危惧種で日本の動物園でさえ見ることができず、生息地で繁殖飼育しているのは、それはまるでトキのようでした。どうにか絶滅を食い止め、いつしか日本の動物園で見れるようになってほしいものです。もちろんその時はナマケモノと同じ檻には入れないように動物園側に配慮して欲しいものです。