江戸弁でよく遣う言葉TOP15【江戸っ子翻訳辞典】

江戸弁って知っていますか?共通語とか、標準語と言われている言葉とちょっと違っています。江戸弁は、主に江戸時代に庶民が遣っていた言葉をさします。身近なところでは、落語家や【こち亀】の両津間吉が遣っている言葉です。粋なんですよ~調べちゃいました。

江戸弁でよく遣う言葉TOP15【江戸っ子翻訳辞典】のイメージ

目次

  1. 1江戸弁ってどんな言葉なの?東京弁とは違う言葉なの?
  2. 2江戸っ子は、粋でした。江戸弁をポンポンポンとまくしたてて、めっちゃもてていました。
  3. 3そんな江戸弁の有名な言葉を一覧にした辞典を作っちゃいました。
  4. 4江戸弁の代表的な言葉1【べらんめえ】とは?
  5. 5江戸弁の代表的な言葉2【あたぼうよ】とは?
  6. 6江戸弁の代表的な言葉3【てやんでい】とは?
  7. 7江戸弁の代表的な言葉4【肴を荒らさねえ】とは?
  8. 8江戸弁の代表的な言葉5【しょっぱな】とは?
  9. 9江戸弁の代表的な言葉6【ましょくに合わねえ】とは?
  10. 10江戸弁の代表的な言葉7【とーんとくる】とは?
  11. 11江戸弁の代表的な言葉8【手銭】とは?
  12. 12江戸弁の代表的な言葉9【啖呵を切る言葉】とは?
  13. 13江戸弁の代表的な言葉10【おっ】とは?
  14. 14江戸弁の代表的な言葉11【オイヤサン】【カミイサン】とは?
  15. 15江戸弁の代表的な言葉12【かたじけない】とは?
  16. 16江戸弁の代表的な言葉13【ありんす】とは?
  17. 17江戸弁の代表的な言葉14【宵越しの銭は持たねえ】とは?
  18. 18江戸弁の代表的な言葉15【江戸っ子の生まれ損ない金を貯め】とは?
  19. 19まとめ

江戸弁ってどんな言葉なの?東京弁とは違う言葉なの?

出典: https://edo-g.com

江戸弁とは、江戸時代に東京で使われていた言葉の一つです。
江戸では、主に2種類の話し言葉が使われていました。
今の共通語とか、標準語とか言われる言葉が江戸弁だと思っている人が多いですよね。
でも、江戸時代の東京の言葉は、武士が使っていた言葉と、庶民使っていた言葉が違いました。

江戸時代に武士が使っていた、言葉『山の手言葉』これも江戸弁?

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標準語に近いのは、「山の手言葉」と呼ばれている言葉で、武士が使っていました。戦国時代が終わり江戸時代になり、武士参勤交代で、国と江戸を行ったり来たりして、江戸にいる時間が多くなると、共通の言葉が必要になり侍間で、使われていた言葉です。
時代劇で、侍が使っていて、落語でも、侍や横町の御隠居が使っていた言葉ですよね。

江戸時代にちゃきちゃきの江戸っ子が使っていた言葉『下町言葉』-【江戸弁】

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庶民の間で育っていた話し言葉が「江戸弁」です。特徴は、早口でキレが良い粋な喋り方の言葉ですよね。聞いていて小気味よいですね。江戸っ子は、言葉遊びが好きでいろいろと、言葉を変換させて遊び、それが、浸透して定着して江戸弁になっています。翻訳しないとわからない言葉もたくさんあります。
【べらんめえ口調】とも呼ばれる江戸弁です。

江戸っ子は、粋でした。江戸弁をポンポンポンとまくしたてて、めっちゃもてていました。

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江戸弁を遣っていた江戸っ子の全員がそうであったとは限りませんが、一般的には「江戸っ子」は次の様な性質を持っているとされています。
・金離れが良い「スキルを身につけるために金を惜しまない」宵越しの金を持たない
・細かいことにはこだわらない
・意地っ張りで、意見を曲げない。
・喧嘩っ早い
・駄洒落ばかり言う
・議論(考える)が苦手
・人情家で涙もろい
・正義漢が強い。

そんな江戸弁の有名な言葉を一覧にした辞典を作っちゃいました。

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時代劇で金さんが、落語ではっつぁんやくまさんが遣っている江戸弁。
あなたも、ちゃきちゃきの江戸っ子になったつもりで、粋に生きてみませんか?
モテること請け合いです。
粋がわからないって?粋とは、気質や態度、身なりなどがさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気があることなんですねえ。ちなみに、【いなせな】も同じ意味ですよ。
反対は野暮です。 

江戸弁の代表的な言葉1【べらんめえ】とは?

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【べらんめえ】は、言葉遊びで、省略され、変換させた、究極の言葉です。
元は、『べらぼうめ』です。よく江戸っ子が、啖呵を切る時に遣います。
『馬鹿』とか『あほや』などの人を罵るときに使います。
“べらぼう”は江戸時代に見世物で人気を博した奇人の名前“便乱坊(可坊)”が語源であるといいます また、“べらぼう”は穀物を潰す”へら棒”が語源で、「穀潰し(ごくつぶし)」の意味であるともいいます。

江戸弁の代表的な言葉2【あたぼうよ】とは?

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江戸っ子が遣う、江戸弁の 江戸弁の代表格とも言える言葉ですね。
落語の『大工調べで』与太郎が意味を教えてくれていますよね。
「当たり前だ、べらぼうめえ」と言うことです。

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「べらぼう」とは「アホ」「バカ」という意味なので、「当たり前だな、馬鹿者」と、相手に、けんかを売っているような言葉です。
でも、江戸っ子は、「あたぼうよ!俺に全部任せとけって!」と言って、頼り甲斐のある兄さんの一面を強調させて遣っていました。

江戸弁の代表的な言葉3【てやんでい】とは?

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言葉の意味は、「何を言ってやがるんでい」で、 江戸弁の代表的な啖呵ですよね。
よく耳にするのは「てやんでい!べらぼうめ」とか。「てやんでい!あたぼうよ」という使われ方ですよね。ちょっと、甲高い声で、怒鳴っていますよね。
この台詞が自然に出てくるような人は、ちゃきちゃきの江戸っ子という感じがしますね。

江戸弁の代表的な言葉4【肴を荒らさねえ】とは?

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落語や時代劇に結構出てくる言葉です。意味は、分からなくて何となく雰囲気から『大酒呑みなんだろうなあ』『肴は何でもいいのかなあ』と思って、聞いていました。
本当の言葉の意味「つまみはいらねえよ」です。

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妾馬で、八五郎は妹のところに行って「オレは肴荒らさねえんだ。」と殿さまに言います。(妹はとのさまのレコです)。豪快ですよね。酒のつまみを肴と言いまよね、その「肴を荒らさない」=「つまみに手をつけない」ということですね。江戸時代の人は、お金があまりなかったので、つまみなしで、飲んでいたんでしょうね。

江戸弁の代表的な言葉5【しょっぱな】とは?

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今でも、良く使われる【しょっぱな】も、江戸弁なんですよね。意味わかっていますか?
意味は漢字で書くとなんとなくわかってしまうんですけど「初っ端」です。
【しょっぱな】は初めからという意味なんです。そう思っていましたか?
江戸言葉で、東京の下町の町人が使っていたのが、そのまま、残っている少ない例だそうです。うれしいですねえ。ジャンジャン使いましょうよ。

江戸弁の代表的な言葉6【ましょくに合わねえ】とは?

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これも、時々大工さんや植木屋さんが使っているのを耳にしますよね。
漢字で書くと「間尺に合わねえ」となります。
なぜ、「ましゃく」ではなく、「ましょく」なのかは、よくわかりませんが、「棟梁」のことも「とうりょう」ではなく「とうりゅう」と呼んでいますよね。江戸弁独特の言い方なんでしょうね。
言葉の意味「割に合わない」と言うことです。大工さんが使う間と尺が合わないことを言います。多分、手間がかかってしまったり、賃金が安すぎたりする時に行ったことがはじめでは、無いでしょうか?

江戸弁の代表的な言葉7【とーんとくる】とは?

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この江戸弁は、今は、あまり聞きませんね。
今は「とーん」の意味が、物が落っこちたり、車が急に出てきたり、何か物が動く時の表現に使われています。「ど~ん」と言うよりもちょっと軽い感じですかね。
江戸弁では、「とーん」は、物ではなく目に見えない物が『とーん』と来たんです。
恋に落ちた時、の音です。一昔前に『ビビッと』来た『ビビッと婚』が流行りましたよね。それと、同じことが江戸弁でも、使われてきたんです。
江戸っ子は恋に落ちた瞬間を「とーん」という音に例えていたのです。
そして、その恋が成就すると「おっこちきる」となります。
 一瞬見て、「とーんときて」付き合い始めて、「おっこちきる」んですよね。
「おっこち」は恋仲になることで、『とーんとおっこちきる』使ってみて下さい。粋ですよね。

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江戸弁の代表的な言葉8【手銭】とは?

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言葉の意味「自腹」です。「手銭で一杯やりてえなあ」と、や落語や時代劇で、よく出てくる言葉です。この言葉は今でも使われているので、しばしば耳にしているかもしれません。身銭とも言いますよね。
ちなみに、「割り勘」は、江戸弁に直すと「切合」となるんですよ。

江戸時代の金銭事情

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江戸時代の、金・銀・銅の3種からなるお金の制度を「三貨制度」といいます。
「大判」「小判」や「一分金」といった金貨と、「丁銀」「豆板銀」といった銀貨と、「一文銭・四文銭」などの銅貨がありました。
庶民の日常の買い物は、寛永通宝(一文銭、四文銭)でほぼ事足りました。
特に四文銭を使う場面が多いため、物の値段には八文、十六文、三十二文が多かったそうですよ。落語の時そばの値段も十六文ですよね。そのほか、納豆は四文茶屋のお茶は一杯四文(80円)、鮨は八文(160円)だったそうです。

江戸弁の代表的な言葉9【啖呵を切る言葉】とは?

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啖呵とは、江戸っ子じゃなくたって、ヤンキーな兄ちゃんがまくし立てていることを啖呵を切ったとか、切られたとか言いますよね。
そもそも、『啖呵』って何だか知っていますか。病気の『痰火』から来ています。この『痰火』とは、熱があって痰 が激しく出る病気で、特に、その痰の事を言う時もあるようです。江戸っ子『痰火』がなおると胸がすっきりするところから 鋭くて歯切れのよいことば。また威勢よくまくし立てることを『啖呵をきる』と言ったようですね。

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はじめは、喧嘩や口論の時、相手に向かって言う威勢のいい、鋭い言葉ではなく、香具師が品物を売る時の口上だったようです。
もちろん「てやんでい」「あたぼうよ」とかが、多く使われますが、

むかっ腹をたてる

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ムカムカしている、ムカついていると、腹を立てるが、くっついた言葉です。
どうしょうもなく 怒りの感情が湧き出て、ムカムカする ・ イライラする時に自然と出てくる言葉です。

抜作

出典: http://an-oldsaying.com

これも相手に対して言う言葉ですが、 間抜けな野郎が、縮まって【抜作 】になったようです。とんまな人、動作が鈍いトロい人に向かってののしる時に遣う言葉です。

土手っ腹

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腹部、はらをののしっていう語。TVの刑事ドラマでもよく使われていますよね。「土手っ腹に 風穴をあける」

江戸弁の代表的な言葉10【おっ】とは?

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江戸っ子は、なんでも大げさに言ったり行ったりするのが大好きだったようです。
だから、言葉にもいろいろとくっつけていました。
今でも、ぶっ飛んだや、ど狭いとか、いろいろな言葉をつけてすごさをきょうちょうしますよね。
江戸時代は、【おっ】を付けました。

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江戸時代は、【おっ】を付けました。
「広げる」→「おっぴろげる」
「落とす」→「おっことす」
「驚く」→「おったまげる」
「死んだ」→「おっちんだ」
今でも、「おっぴろげ~」と叫んでいる○○さんもいますが。

江戸弁の代表的な言葉11【オイヤサン】【カミイサン】とは?

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お湯屋さん

江戸っ子が言うと、「お湯屋さん」は、【オイヤサン】に聞こえます。
今のように家に内風呂がある家は、少なく、江戸時代に初めての銭湯できました。
当初の入浴料は1文で、現代に換算すると数十円でした。
はじめは、サウナのようなもので、だんだんと、湯船につかる習慣が出来てきたようです。
混浴だったみたいですね。

髪結いさん

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これも江戸っ子が言うと、「髪結いさん」が【カミイサン】に聞こえます。読んで字のごとく、今の美容師・理容師のことです。男性の髪を手がける髪結いさんは「髪結い床」という自分の店を持つものは今同様屋とも呼ばれていましたが、女性の髪を手がける髪結いさんは遊郭や顧客の家を訪問していました。

江戸弁の代表的な言葉12【かたじけない】とは?

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ここまで、庶民の特にお職人さんたちが使っていた代表的な言葉を紹介してきました。
もう一つの江戸弁、『山の手言葉』の代表的な言葉を紹介します。参勤交代で、地方の武士が江戸に集まっても、地方出身の侍同士だとまったく言葉が理解できなくて、方言を自国の言葉に翻訳する通訳までいたといいます。そのために、無理やり作った言葉です。
時代劇でよく使われているので、耳にすればだいたい意味が分かります。

かたじけない

出典: http://satsumamusou.co.jp

「かたじけない」が、一番有名ですよね。ありがとうと、感謝の意味を表す時に遣う言葉です。
ちゃきちゃきの江戸っ子が言えば、「ありがとよ」「すまねえな」になりますね。

乱心

「乱心」とは、刃傷沙汰があったり、どうかしているとしか思えない行動をとったりするときに使います。政治的な失策や強攻策などを指した言葉だったようでした。
「殿ご乱心でございます」

これはしたり!

これも、よく耳にしますよね。いい意味と悪い意味があり、状況によって判断します。良い意味だと「したり」はやったぞ!となり、悪い意味だと「これはしたり」はしまった!失敗した!という意味になります。

たわけ者めが

「たわけ者」は、馬鹿者という意味です。ちゃきちゃきの江戸っ子に言わせれば、「抜作」です。同じ江戸弁でも、使う人によって、全然雰囲気が違いますよね。

よきにはからえ

「よきにはからえ」とは、「自分の思うようにしなさい」という意味です。
こういわれた時、信じられているのか、見放されたのか・・・わからない言葉ですよね。なんとなく【好きにすれば】と言われてしまったような雰囲気があります。

江戸弁の代表的な言葉13【ありんす】とは?

出典: http://blog.goo.ne.jp

後、忘れてはいけないのが、吉原などの高級遊郭の言葉です。江戸の文化を話す時に忘れては、ならない物ですよね。廓詞、里詞、花魁詞とも呼ばれていました。
侍は、方言だと翻訳しないといけないので共通語として『山の手言葉』が使われました。でも、遊郭では、地方から買われてきた女郎たちの方言によって客に出身地を知られないように独特の言葉が使われました。出身地がわかってしまうと、客が女郎の気をひこうと思って田舎の話をして、除等が「里心」を起こすと困るからです。

出典: https://blogs.yahoo.co.jp

「~です」というのは、「ありんす」が使われていました。
「ありません」なら「ありんせん」、「ございます」は「おざんす」と言っていました。
「自分」のことは「わちき」、客を呼ぶときは「ぬし」、でした。
そして、「いらっしゃい」の「おいでなんし」や「飲みなさい」は「のまんし」は、言われれば通じますが。
「なんざんす」「そうざます」などは、今でも使っている人は、いますよね。

江戸弁の代表的な言葉14【宵越しの銭は持たねえ】とは?

出典: http://an-oldsaying.com

江戸っ子の生き方を代表する言葉ですよね。
江戸のお職人は、その日に稼いだお金はその日のうちに全額使ってしまい、「貯金なんてする奴は、野暮だ」と考えていました。あまりクヨクヨ悩むことなく、スパッとはらうことが、お金に綺麗であると自慢に思っていたのでしょうね。

出典: http://ginjo.fc2web.com

何か、すごい浪費家で、めちゃくちゃな生き方をしていたように思われますが、これには大切な理由がありました。当時の江戸は「火事と喧嘩は江戸の花」と言われるほど火事が多く、コツコツとお金をためても、一夜のうちが灰になってしまうことがあったので、「稼いだお金はその日のうちに使う」という習慣が身についたとも言われています。

江戸弁の代表的な言葉15【江戸っ子の生まれ損ない金を貯め】とは?

出典: http://ginjo.fc2web.com

その反面こんな川柳もあったんですよね。
「江戸っ子パ~っとお金を使ってしまった」と思ってみても、江戸中が、横町に住んでいるお職人だけではありません。当時の江戸でも一生懸命金をためて、店を持ったり、起業したりしている人は、たくさんいました。

出典: https://www.hyogo-c.ed.jp

そこで、ちゃきちゃきの江戸っ子は、おもしろくないので、そんな二とののことを「江戸っ子の生まれ損ない金をため」と揶揄したのです。
いなせな江戸っ子。金を持っている人がうらやましくて、強がりを言ってみただけかもしれませんね。

まとめ

いなせな、ちゃきちゃき江戸っ子の話し言葉はわかったでしょうか。
今でも、江戸っ子は、ホヒフエホが言えなかったり「~ない」が「~ねい」になったり。
しっかり方言丸出しで、しゃべっている人いっぱいいますよね。
みんなも、言葉遣いを江戸弁にして、いなせに生きてみましょうよ。

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