倒産した「てるみくらぶ」とその被害者のその後や現在とは?

2017年3月に倒産した「てるみくらぶ」ですが、その後2014年から粉飾決算を繰り返し架空の利益があるよう見せかけていたことが分かりました。そして11月ついにてるみくらぶ 山田社長逮捕のニュースが流れました。社長逮捕を受け、その後どうなるのか気になります。

倒産した「てるみくらぶ」とその被害者のその後や現在とは?のイメージ

目次

  1. 1破産倒産した「てるみくらぶ」とは
  2. 2破産した「てるみくらぶ」の倒産までとその後
  3. 3破産倒産した「てるみくらぶ」その後、粉飾決算が発覚
  4. 4山田千賀子社長逮捕!破産倒産した「てるみくらぶ」その後
  5. 5破産倒産した「てるみくらぶ」被害者のその後
  6. 6破産倒産した「てるみくらぶ」の芸能人被害者
  7. 7破産倒産した「てるみくらぶ」その後の被害状況
  8. 8破産倒産した「てるみくらぶ」その後の被害者の救済
  9. 9カード払いは全額返金も!「てるみくらぶ」その後の被害者救済
  10. 10まとめ

破産倒産した「てるみくらぶ」とは

出典: http://tanaka-diary.com

2017年、今年の3月27日付で東京地裁に破産申請をして、倒産した「てるみくらぶ」ですが、突然の破産倒産で、利用者は寝耳に水状態になり、被害者の数は最大で9万人に達すると言われました。

実際、ツアー先の外国から「帰れない…」「帰国できない…」とのSOSが、多くの利用客から発信されました。

もともと「てるみくらぶ」は常識外ともいえる格安ツアーで顧客から人気を得ていて、テレビ業界でも報道されていましたが、経営の実態は「赤字続き」で3年も前から粉飾決算をしていたとのことです。

「てるみくらぶ」の山田千賀子社長は、2017年3月27日の記者会見で、涙ながらに同社が東京地裁に破産申請したことを発表した後は姿を消してしまって、後には大勢のツアーを予約した利用者である被害者が取り残された状態でした。

そして同年(2017年)の11月現在、山田千賀子社長が警視庁(捜査2課)に逮捕されたとのニュースが流れました。

山田千賀子社長の逮捕容疑は「詐欺」などの疑いとのことで、同時に「てるみくらぶ」の元経理責任者の笹井利幸容疑者も逮捕されています。

「てるみくらぶ」のツアーを予約していた大勢の利用者である被害者にとっては、破産倒産の発表後行方をくらましていた「てるみくらぶ」の山田千賀子社長が逮捕されたことで、今回の事件内容の解明と被害にあった金額の返金問題がこの後どうなるかが、大変心配で気になる事項だと思います。

また、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)の対応も気になります。

今回の破産倒産した「てるみくらぶ」の山田千賀子社長の逮捕を受けて、11月現在の「てるみくらぶ」とその被害者のその後や現在の状況などについて調べてみました。

破産した「てるみくらぶ」の倒産までとその後

「てるみくらぶ」の概要

出典: http://tabisuke.arukikata.co.jp

「てるみくらぶ」の概要は、下記のとおりです。

・社名:株式会社てるみくらぶ (Tellmeclub Inc.)

・所在地:〒150-0002、東京都渋谷区渋谷2-1-1 青山ファーストビル6F

・設立:1998年12月4日

・業種:旅行業

・代表者:破産管財人土岐敦司

・資本金:6,000万円

・純資産:△143億2600万円(2016年9月期)

・従業員数:130人

・支店所在地:大阪、名古屋、福岡、札幌

「てるみくらぶ」倒産の始まり

出典: http://tabisuke.arukikata.co.jp

破産倒産劇の始まりは、2017年3月24日の朝、本社の入り口に貼られた「臨時休業」との1枚の張り紙でした。

この3月24日時点での「てるみくらぶ」の説明は、下記のようなものでした。

・一部の旅行申込者が発券システムのトラブルで出発できない事態になっている。

・発券システムにトラブルが生じている。

・旅行申込者からの対応は個別に行っている。

・旅行申込者には山田社長名で「緊急のお知らせとお詫び」と題したメールを送付済み。

そして、山田千賀子社長名でツアー旅行の利用者に送信されたメールには、
次のような説明がありました。

・発券済みの航空券はご利用頂けるかどうか現時点で確認できておりません。

・ご滞在先のホテル等にてトラブルが生じないことを確認できておりません。

・上記の2点をご理解頂ける方のみ、航空券のご利用を推奨させていただきます。

・既にご購入済みの旅行ツアー代金の返金等につきましては、日本旅行業協会等関係先と協議の上、ご連絡させていただきます。

(株式会社 てるみくらぶ 代表取締役 山田 千賀子)

※ちなみに「てるみくらぶ」が破産を決意したのは会見当日(2017年3月27日付)の朝でした。

この後ツアー先の外国から「帰れない…」「帰国できない…」とのSOSが、多くの利用客から発信されました。

実際に外国で突然「帰れない…」「帰国できない…」状況になった利用者から見たら怒り心頭だと思います。

「てるみくらぶ」倒産の前兆

信用調査会社「東京商工リサーチ」によると、破産倒産の前年(2016年)の春以降「てるみくらぶ」に関する問い合わせが増加し、
2017年3月23日から調査をスタートすると、同社の従業員が建物の非常階段を使って出入りする等、3月24日には「てるみくらぶ」の本社や福岡支社、名古屋支社、大阪サロンが営業停止状態になっていることを把握していました。

その直後、航空券が発券できなくなったり、ツアーが中止になったり等のトラブルが発覚し、多くの利用客がツアー先の外国から「帰れない…」「帰国できない…」との状況になりました。

「てるみくらぶ」へのその後の観光庁の検査

出典: http://jfg.jp

多くの利用客がツアー先の外国から「帰れない…」「帰国できない…」との状況になったことで、2017年3月26日には観光庁(Japan Tourism Agency、JTA)も「てるみくらぶ」の立ち入り検査を行いました。

また、「帰れない…」「帰国できない…」とのSOS状況になったツアー客には在外公館へ連絡するように周知しました。

「てるみくらぶ」の自己破産申請

そして2017年3月27日に「てるみくらぶ」は、東京地方裁判所に自己破産を申請し、破産手続き開始の決定を受けました。

ちなみに、破産申請時の負債は約151億円と公表されています。

破産倒産した「てるみくらぶ」その後、粉飾決算が発覚

東京地裁の「破産手続き開始の決定」を受け開始された破産手続の当初は、破産理由を

・円安による利益率の悪化
・増員による人件費の増大
・新聞広告などの販管費の増加

と説明されていましたが、第1回の債権者集会の席で山田千賀子社長は、2013年9月期からIATAの会員資格を守るために粉飾決算を行っていたことを認めたほか、2014年9月期から債務超過の状態だったことを認めました。

山田千賀子社長逮捕!破産倒産した「てるみくらぶ」その後

2017年11月8日現在、警視庁が山田千賀子社長逮捕の方針を発表し、その日のうちに山田千賀子社長は逮捕されました。

逮捕容疑は、虚偽の決算書類を「てるみくらぶ」のメインバンク「三井住友銀行」に提出して約2億円をだまし取ったとしての"詐欺容疑"です。

破産倒産した「てるみくらぶ」被害者のその後

「てるみくらぶ」の代理人である弁護士によれば、同社の負債総額は約150億円という巨額なもので、同社の倒産による被害者は「最大9万人」に達することも考えられるとのことです。(11月現在)

破産倒産した「てるみくらぶ」の芸能人被害者

出典: http://www.sorenani-news.net

「てるみくらぶ」の破産倒産で芸能人の中にも被害者がいます。

現在判明している芸能人被害者だけでも、「ぶっちゃあ」「矢部美穂」「栗山夢衣」さんなどの名前があがっています。

もともと「てるみくらぶ」は常識外ともいえる破格の格安ツアーでコスパの良さが人気を博していて、テレビ業界等でも利用されていたとのことなので、この他にも芸能人や著名人の方たちが被害にあっている可能性は高いといえます。

外国から「帰れない…」「帰国できない…」との状況になった著名人もいた可能性もありますね。

破産倒産した「てるみくらぶ」その後の被害状況

出典: http://moneystyle5151.blog.fc2.com

「てるみくらぶ」の個人の被害額は、被害人数で見ると、10万円~20万円未満の被害が8682件で最も多くを占めますが、その一方で、豪華客船を利用する地中海クルーズツアーなど高額商品の申し込みも人気を博し100万円オーバーの高級ツアーの申し込んで前払金の被害にあった被害者も750件存在することが現在分かっています。

「てるみくらぶ」は、低額なツアーで人気を博したイメージがありますが、実際には高額被害者の数も多いことには要注目です。

ちなみに、被害額1件あたりの平均は27万5300円となり、被害額1件あたりの最高額は439万3620円です。

「てるみくらぶ」はツアー旅行の予約客に対して入金を催促し、その際、早期に入金すると割引になることを打ち出していました。

破産倒産した「てるみくらぶ」その後の被害者の救済

破産倒産した「てるみくらぶ」被害者の救済には、「弁済業務保証金制度」が利用できます。

「弁済業務保証金制度」とは、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)の会員になっている旅行会社との取引きで生じた債権について、弁済業務保証金から一定の範囲で消費者に弁済する制度です。

一般社団法人日本旅行業協会(JATA)の説明によれば、てるみくらぶの弁済業務保証金限度額は1億2000万円だそうです。なので、保証金が支払われても微々たるもので、被害者の救済には程遠いものしかならないでしょう。

※弁済保証額1億2000万円に対し、被害額は99億2352万円で計算すると、弁済率は1.2%にしかなりません。仮に被害額10万円とすると僅か1200円です(11月現在の試算)。

カード払いは全額返金も!「てるみくらぶ」その後の被害者救済

出典: https://withnews.jp

「てるみくらぶ」の破産倒産がニュース報道で明るみになった後は、

・帰れない…

・帰国できない…

・ツアーの旅行先から日本へ帰れない…

・旅行代金が返金されない…

など、旅行会社の実態や海外ツアーのリスクが社会全体に知られることになって、海外旅行が趣味の人やこれから海外旅行を計画している人にとって大変心配な事態が続いています。

一方で、被害者にとって朗報も存在します。

旅行代金をクレジットカードで支払った場合は、カード会社によっては(全額)返金されるんです!

あくまでカード会社によって対応が変わりますので、個別にカード会社への確認が必要ですが、これは「てるみくらぶ」被害者にとっては大変ありがたいことだと思います。

カード(会社)はこういうメリットもあったんですね!

対応カード会社(一部抜粋、11月現在)
・エポスカード
・楽天カード
・UCカード
・dカード(ドコモ)
・セゾンカード
・au WALLETカード
・三井住友トラストカード
・VISAデビットカード

※デビットカードでも返金されたのは驚きです!(デビットカードの認識改めます。)
※現金払いの場合は被害額の1%が12月に返金予定との情報あり

まとめ


2017年11月現在、山田千賀子社長が警視庁(捜査2課)に逮捕されたとのニュースが流れ、刑事事件に発展した「てるみくらぶ」倒産事件ですが、山田千賀子社長の個人資産なども明らかになって、被害者の救済が進むことを願っています。

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