球体関節人形
先ほどから球体関節人形と何度もその単語を登場させています。
しかし、ドール作品にあまり馴染みがない人にとって「球体関節人形」というのは、意味が分からず、きょとんとしてしまう単語ですよね。
そこで、天野可淡の耽美なドール作品をご紹介する前にまずは球体関節人形についてご紹介していきたいと思います。
出典: https://store.shopping.yahoo.co.jp
球体関節人形のしくみ
普通のドールと球体関節人形のドール。
いったいそれぞれの作品はどのように違うのか。
不思議だと思う人も多いことでしょう。
写真集などで見るときは、あまり違いを感じないものですからね。
しかし、球体関節人形とは、その名前の通りのドールたちです。
関節部分が球体になっているという意味のドール作品なのです。
関節が球体であることのメリットはその動き。
なめらかな動きをしてくれるドールが生まれるのです。
そのことにより、さまざまなポーズを取らせることが可能となります。
球体関節人形の写真集を見ても、そのたおやかなポーズに魅了される人も多いのではないでしょうか。
人気サイズは53cm
展示会やオークションでも人気となっている球体関節人形。
一口に球体関節人形と言っても、さまざまなサイズがあるのです。
しかし、展示会やオークションで人気となっているドールのサイズは53cm。
やはり展示会やオークションで見かけたときに、我が家へ迎えたい!ウチの子にしたい!そんな風に思われることが多いサイズ。
それが53cmというサイズなのです。
価格帯は4万から6万程度
実は球体関節人形の価格はピンキリなのです。
展示会で一目ぼれしたという人は、その場で購入することもあるようですが、その価格は万単位。
オークションでも見かけることが多い球体関節人形ですが、やはりオークションでも人気のある作家の球体関節人形は価格が高額となることが多いようです。
展示会やオークションでも人気のある53cmの球体関節人形の価格は多くの場合4万円から6万円という価格です。
人形の価格がそんなに?!
驚く人もいることでしょう。
しかし、実際に球体関節人形をその目にしたらその価格にも納得するのではないでしょうか。
それほどまでに人を魅了するのが、球体関節人形です。
球体関節人形手作りキット
球体関節人形は展示会やオークションで購入するだけではありません。
実は自分で球体関節人形を作ることも可能なのです。
人形を作るなんて難しそう!
そう思うのは当然と思います。
しかし、実は球体関節人形手作りキットがあるのです。
オークションなどでも販売されていますが、通常価格は3万円ほど。
けれど、その価格にも関わらず球体関節人形手作りキットは大変な人気で品切れ続出なのだそう。
やはり球体関節人形というのは人気が高いものなのですね。
ではここで、天野可淡の球体人形作品をご紹介していきましょう。
展示会でも紹介することが多い天野可淡ですが、その作品を見て実は女性と男性で評価が分かれるとも言われているのです。
この作品の写真を見てあなたはどのように思うでしょうか。
美しい?怖い?
天野可淡の作品を美しいと感じる人の多くは女性なのだそうです。
そして怖いと感じる人の多くは男性。
なぜここまで評価が分かれるのでしょうか。
不思議ですね。
とても球体関節人形とは思えないほどみずみずしい肌をしていますね。
両腕のない球体関節人形ですが、腕の代わりに羽根があります。
蛹から孵り、羽ばたこうとしているのでしょうか。
幼い子供から大人の女へとなるそんな瞬間を表しているのかもしれませんね。
そのようにさまざまな想像をしてしまいます。
まっすぐにこちらを見つめるその瞳。
吸い込まれそうではないでしょうか。
スッと通った鼻筋と、キュッと結ばれた口元。
本当に人形なの?これが球体関節人形なの?
目を疑ってしまいそうな作品です。
ゆったりと横になる球体関節人形。
なびくブロンドの髪は、まさか人形の髪と思えない美しさがあります。
ソッと閉じられた瞼にも感情を感じはしないでしょうか?
不思議な世界に誘われそうな球体関節人形ですよね。
隣に寄り添うモノは何者でしょうか。
二人の関係が気になります。
ただそれだけでさまざまなストーリーが思い浮かんでしまいそうですね。
お転婆でいたずらっ子。
そんな印象を与える球体関節人形。
先ほどの写真とはまた違って、はつらつとした子供の躍動感すら感じます。
これが、球体関節人形の特徴なのではないでしょうか。
KATAN DOLL
トレヴィル社から販売されたこの写真集「KATAN DOLL」。
こちらは復刊されたものですが、この復刊を待ち望んでいたファンは大喜びしたようです。
人形作家として共に制作していた吉田良氏は天野可淡作品を多く撮影しています。
KATAN DOLL fantasm
通常の写真集に比べてこのKATAN DOLL fantasmの価格はかなり低価格のよう。
天野可淡の書いた文章なども読めるとして、ファンには人気の作品です。
KATAN DOLL RETROSPECTIVE
天野可淡を知るために欠かせない一冊なのではないでしょうか。
天野可淡の魅力を全部詰め込んだ。
そんな作品となっています。
天野可淡 復活譚
死後発売された天野可淡 復活譚。
この天野可淡 復活譚には、多くの球体関節人形たちが紹介されています。
天野可淡 復活譚を通して初めて天野可淡の球体関節人形を知ったという人もいるようです。
天野可淡 復活譚。
これは見てみる価値ある一冊と言えるのではないでしょうか。
ツイッターでも天野可淡 復活譚について多く話題になっているようです。
天野可淡 復活譚を見て、なんだか落ち着かない気分になった人も、球体関節人形を自分の手で生み出したくなった人もいます。
天野可淡 復活譚にはそんなパワーがあるようです。
オートバイ事故
こんな天才球体人形作家を襲ったのが突然の交通事故でした。
愛機ともいえるオートバイの事故で天野可淡はこの世を去ります。
まだ37歳という本当に若い、若過ぎる年齢での交通事故。
多くの球体関節人形ファン、多くの天野可淡ファンが涙した交通事故でした。
行ってきた!素敵すぎた!ここに住みたいw
今回は連れて帰りたいとまで思う子に出会えず>_< いつか我が家にお迎えします!#マリアの心臓 #恋月姫 #天野可淡 pic.twitter.com/P66r3zCMmf
— あきね (@misary_life) October 24, 2016
天野可淡はこの世を去ってからもまだ人気があります。
現在でも天野可淡作品の展示会はあるのです。
こんなに多くの人を魅了する天野可淡。
その死は本当に日本にとって大きな損失と言えるのではないでしょうか。
いかがでしたか?
今回は球体関節人形作家天野可淡の作品たちをご紹介していきました。
切ないドール。
躍動感あふれるドール。
神秘的なドール。
さまざまなドールがありました。
いろんな表情を見せてくれるドールたちですが、それを一人の女性が作っていたというところに驚きを感じますね。
美しいだけじゃない。
そんなドールの世界にあなたもハマってみませんか?