中学生の勉強時間は?子供のやる気を上げる親の上手な関わり方も!
中学生になると定期テストが始まります。それまでは特別な勉強をしなくても成績に問題がなかった子でも、中学生になればある程度の予習復習といった勉強が必要になってきます。今回は中学生の勉強時間の目安やスケジュール、やる気が出ない場合の親の上手な接し方を紹介します。
目次
中学生ってどのくらい勉強するの?
小学校を卒業して中学生になると、それまでの学校生活との違いに驚くことが多いでしょう。中でも授業やテストの様式の違いに、最初は戸惑うかもしれません。中学生になって勉強にやる気が出なくなったり、一体どれくらい勉強すればいいのか困っている中学生は、是非この記事を参考にしてみてください。また、受験を控えた中学生の親御さんや、最近勉強のやる気を失ってしまった中学生のお子さんがいるご家庭の人にも役立つ子供との接し方のコツを紹介します。
中学生が勉強をしない主な4つの原因
勉強時間や勉強のコツを紹介する前に、まずは中学生が勉強をしない原因を4つ紹介していきます。
①なんのために勉強するのかわからない
中学生だとまだ将来の夢や目標が定まっておらず、なんのために勉強するのかわからないという理由で勉強をしない子がいます。ただし同じ中学生でも3年生になると高校受験を控え、少しずつ将来のことを考え始めるので改善される可能性が高いでしょう。
②部活で忙しい
部活動を精力的に行っているタイプの中学生は忙しく、どうしても机に向かう時間が少なくなってしまいがちです。部活に力を入れるのはいいことですが、それで勉強をしないのでは高校進学に影響する場合もあるので気をつけましょう。
③勉強が難しくてわからない
元々は勉強をする気があったけれど、難しくて理解出来ずにつまずいてしまって勉強をしない中学生も中にはいます。ただ単に特定の苦手教科が難しくてわからない子もいれば、そもそもなにがわからないのかがわからない子もいるので、子供に合わせて上手く接し方や対応を変えましょう。
④親・先生への反抗心
親が極端に厳しかったり毎日しつこく勉強するように強制する場合や、先生から勉強や学校での生活態度に関して注意ばかり受けていると、その反抗心から勉強をしない子供もいます。心配する気持ちはわかりますが、子供の気持ちを第一にして接し方を考えましょう。
中学生の勉強時間は?
それでは続いて中学生の勉強時間を一日の平均、テスト前、受験生の場合に分けて紹介します。また、一般的な勉強のスケジュールも併せて紹介するので参考にしてみてください。
中学生の一日の平均勉強時間
中学生の一日の平均的な勉強時間は、アンケートにもよりますが短い子は30分、長い子は2時間半です。2時間半の場合、ほとんどの自由時間を勉強に充てていることになります。実際、日常的な宿題+予習復習であれば毎日1時間の勉強で十分でしょう。
一般的な中学生の毎日のスケジュール
睡眠時間と食事、入浴、学校生活(通学・授業・部活)の時間を除くと中学生の平均的な自由時間は平均して2時間半程度です。テレビを観たり読書をしたりといったリラックスタイムはもちろん重要ですから、その時間を差し引くと自宅での勉強時間は1~1時間半程度でしょう。中には一日の平均勉強時間でも触れたように、毎日自由時間をまるまる勉強に費やす中学生もいます。受験生以外は学習時間にこだわらず、勉強の内容に重点を置いて効率よく勉強をしましょう。
【中学生の一日のタイムスケジュール例】
時間 | 活動内容 |
23時~6時半 | 睡眠 |
6時半~8時 | 朝の身支度など |
8時~8時半 | 通学 |
8時半~16時 | 学校 |
16時~18時 | 部活動 |
18時~18時半 | 帰宅 |
18時半~19時半 | 夕食 |
19時半~20時半 | 入浴 |
20時半~23時 | 自由時間 |
テスト前の中学生の勉強時間
通常の勉強は宿題と簡単な予習復習で問題ありませんが、テスト前となると話は変わってきます。テスト前の中学生の勉強時間は、たいていの学校で部活が休みになることもあり、平日は一日3時間以上、休日は一日8時間以上が目安です。休日に一日8時間以上勉強すると聞くと長く感じますが、仮に睡眠を8時間取ったとしても残りは8時間ですから、食事や入浴の時間を考えても自由時間は十分あるといえます。慣れるまでは辛いかもしれませんが、上手く休憩を挟んでスケジュールを工夫すれば徐々に慣れていきますよ。
受験生の勉強時間
受験生になると部活も引退することになり、中学3年生の夏休みから本格的な受験勉強が始まります。部活がなくなることにより、塾に通っているかいないかにかかわらず平日は一日4時間以上、休日は一日9時間以上勉強しているようです。もちろん毎日このペースで勉強を継続出来るに越したことはありませんが、無理は禁物なのでたまには息抜きもしましょう。
勉強時間の集中力を高める3つの方法
中学生がどれくらいの時間を勉強に費やせばいいかがわかったところで、勉強中に集中力を高める方法やコツを3つ紹介します。
①得意科目と苦手科目を交互に取り組む
集中力を高め、継続的に勉強を続けるにはモチベーションの維持が重要です。そのために得意科目と苦手科目を交互に勉強するようにしましょう。まずは得意科目に取り組み、エンジンがかかってきたら苦手科目に切り替え、集中力が切れてきたらまた得意科目に戻るようにしましょう。
②時間を気にせずページ数を意識する
どんなに長い時間机に向かって勉強したとしても、集中力が持続せず頭に入らないのでは意味がありません。集中力を高めて継続するには、時間を気にせずページ数や勉強する内容を意識することもコツの1つです。
③立って音読する
インプットは勉強において重要なことですが、それと同じくらいアウトプットも大切です。特に暗記物や英語は音読することで覚えやすくなります。机に向かって音読するよりも立って音読した方が集中力が高まり、更に記憶しやすくなるので実践してみましょう。
限られた時間で勉強の効率を上げる6つのコツ!
無限に勉強に時間を割くことが出来ればいいですが、残念ながらそうはいきませんよね。ここでは時間を有効活用して勉強の効率を上げるコツと方法を紹介するので参考にしてください。
①机に向かう習慣をつける
勉強時間にこだわらず、まずは机に向かう習慣をつけましょう。初めの内は30分でもかまわないのでとにかく机に向かって好きな教科や易しい計算問題、漢字の書き取りなどから勉強するようにしてみましょう。また、毎日同じ時間に机に向かうようにするとより効果的です。
②教科を絞って勉強する
成績優秀で普段からコツコツ勉強をしているタイプでない限り、満遍なく全教科に手をつけて勉強するのはおすすめ出来ません。効率よく勉強して成績アップを狙いたいのであれば、まずはどれか2教科を集中して取り組んでみましょう。2教科であれば真剣に勉強すればあっという間に成績を上げることが可能です。そして、その2教科の成績が上がればモチベーションも上がり、更に勉強のコツも掴めるようになっているので残りの教科も効率よく勉強出来るようになります。
③暗記教科から始める
とにかく急いで成績を少しでも上げたい、効率よく勉強したいというのであれば暗記教科から始めてみましょう。数学や英語というのは、積み重ねが重要な科目なので急いで勉強してすぐに成果が表れるものではありません。その一方で理科や社会系、英単語、漢字というのは前の単元は関係しないため暗記さえすれば成績がどんどん上がっていく可能性が高いのです。
④眠たい時は仮眠する
眠たくて集中力が切れているのに無理をして机に向かって勉強しても意味がありません。そのような時は無理をしないで仮眠しましょう。仮眠をすることでリフレッシュ出来て頭が冴えます。1分間、目を閉じるだけの1分睡眠や30分以内の短時間睡眠が効果的といわれているので是非試してみてください。
⑤朝型の生活に切り替える
もし夜型の生活をしているのであれば朝型の生活に切り替えてみましょう。朝は睡眠を取った直後なので前日に学んだことが脳内で整理されています。朝起きてすぐは記憶を司る海馬にある程度の余裕が出来ていますから、朝早く起きて勉強をすれば暗記しやすいですし、勉強した内容もすんなり頭に入ってきます。また、朝は基本的に静かなので落ち着いた状況で机に向かって勉強出来るというメリットもあります。
⑥一週間の勉強スケジュールを組む
毎日同じ勉強メニューをこなすのは飽きてきますし、教科ごとの進捗にスケジュールが合わなくなることがあります。そこでおすすめのコツは、勉強のスケジュールを一週間ごとに組むことです。また、宿題の量などによってはスケジュール通りにいかないこともあるでしょう。そのような場合は臨機応変に対応し、あまり細かすぎるスケジュールにしないように気をつけましょう。
子供のやる気を上げる親の上手な接し方の3つのポイント!
子供が勉強へのやる気を失ってしまった時に親が出来る上手な接し方を3つお伝えします。ご家庭に合った方法を試してみましょう。
①環境作りのサポートをする
まず、子供がやる気を失った時に親がしてあげられることは環境作りのサポートです。勉強しやすい部屋作りといったことや、子供との接し方を見直したり勉強のスケジュール管理のアドバイスをしてあげるなどです。これは勉強に限らず有効な親の接し方の1つといえます。
②わからない部分は一緒に考える
子供が勉強をしていてわからない部分があり、親であるあなたに質問してきた場合、普段どのような接し方をしていますか。学校や塾の先生に聞くようにいって回答を避けているでしょうか。それとも答えられる質問は即答していますか。必ずしもこれという正解はありませんが、子供が折角親を頼って質問してきた時は一緒に考えてあげましょう。親自身も答えがわからなくても、一緒に考えて問題に取り組むことが共感を生みます。そう接することによって親子間で信頼が深まりますし、子供自身に考える力が自然とついていきます。
③状況に応じて塾や家庭教師を検討する
そうとはいっても中学生ともなると勉強の内容が難しくなっていき、親の手には負えなくなってくることでしょう。また、親が勉強を教えてあげられなくても勉強についていけているので問題ありませんが、成績が落ちていくようであれば塾や家庭教師を検討するのもいい方法です。子供自身の希望や家計の兼ね合いをみて検討してみましょう。
中学生の勉強時間確保における注意点!こんな習慣はNG!
最後に中学生が勉強するにあたって注意した方がいいポイントやNG習慣を紹介します。もし、ご自身のお子さんに当てはまるようであれば親御さんが気を配って改善するように協力してあげましょう。
睡眠時間を削る
いくらテスト前や受験の直前で出来るだけ多く勉強時間を確保したいと思っても、睡眠時間を削るのはやめましょう。睡眠には記憶を整理したりまとめるという役割もあります。その睡眠を減らしては脳と体が休まらないばかりか折角勉強したことも定着しません。睡眠時間を削るのではなく、毎日規則正しいサイクルで勉強するようにし、計画的にスケジュールを立てることに重きを置きましょう。
日常的にゲームをしたりテレビを観る
勉強の合間や後にゲームをしたりテレビを観ることは息抜きやストレス発散の方法として有効ですが、日常的に行うことは控えましょう。ゲームやテレビ、スマホというのは依存性が高く習慣にしてしまうとなかなかやめられないものです。ゲームをするのであれば時間を決め、テレビはどうしても観たい番組に絞るなどの工夫をしましょう。
中学生の勉強は時間よりも効率を重視しよう!
中学生というのは学校生活のスタイルがガラッと変わる上に、人生の中でも最も多感で難しい年頃です。そして、人生初めての受験を経験する子も多いでしょう。勉強の方法も小学生のままでは通用しない場面に直面することも多々あります。そのような場合は、今回紹介した効率的な勉強のコツを参考にしてみてください。また、多感な時期であるからこそ親の接し方も重要です。時間をかけるよりも効率的に勉強することの大切さを教えてあげてくださいね。