大学の費用はどのくらい?国公立や私立・学部でどう違うの?
大学に進学する際、4年間でどれくらい費用がかかるかご存知ですか。受験する際にも費用がかかりますし、入学が決まれば入学金や授業料が必要になります。国公立大学や私立大学で費用が違う場合もあるので、しっかりと把握しておきましょう。
目次
大学の費用が払えるか心配!費用目安や対処法を知ろう
大学へ進学する場合、費用はどれぐらいかかるのでしょうか。年間の授業料の費用に加えて入学金や大学を受験する際の受験料など、費用の目安を把握していた方が安心ですね。
まずは大学入試の仕組みを知ろう!国公立と私立の違いは?
大学は国公立大学と私立大学に分けられます。それぞれの違いを理解した上で費用についても考えていかなければいけません。まずは大学入試について、仕組みを知りましょう。
国公立は原則センター試験受験が必須
進学を希望する大学が国公立の場合、一般入試・推薦入試・総合選抜と3つの入試方法に分かれます。最近では推薦入試としてAO入試の人気も高く、大学受験の幅が広がっている傾向があります。しかし大学の募集人数の割合は一般入試が8割を占めているのが現状です。
一般選抜の入試は2019年度時点ではセンター試験を受験することから始まります。センター試験とは毎年1月中旬の土日の2日間にわたって全国で一斉に開催される入試のことです。このセンター試験は国公立大学入試の一次試験の役割があり、センター試験で得た得点と各大学ごとに実施される二次試験で得た得点の合計で合格・不合格が決まります。
このセンター試験は2020年度より大学入学共通テストに変更され、思考力や判断力や表現力が求められる試験方法に変わります。従来通りのマークシート方式に加え記述式の解答方法が追加され、問題に対しての解き方のプロセスを求められる事になり大きく変化するでしょう。
私立は受験方式が多岐にわたる
国公立大学に対して、私立大学は受験方式がたくさんあるのが特徴です。私立大学の一般入試は、試験日が重なっていなければ何校受験しても構いません。試験日自由選択制度を設定している大学も多く、大学側が入試日を2日以上設けて受験生が都合のいい日を選んで受験することができます。各大学での入試に加え、センター試験の成績を利用するセンター試験利用方式を採用している大学もあるのでチェックしてみるといいでしょう。また希望する学部に合わせた入試科目を選択できるので、私立大学を専願する場合は科目がしぼれるので嬉しいですね。
大学入試にかかる費用や種類とは?
大学入試の仕組みがわかったところで、それぞれにかかる費用や種類をみていきましょう。
私立大学は願書を購入する必要がある
大学入試を受験する場合、願書が必要になります。国公立大学の願書とセンター試験の願書は基本的に無料なのに対し、私立大学の願書は費用がかかります。願書を購入して私立大学へ提出する方式ですね。願書の費用は1校につき1,000円前後の場合が多いようです。何校か受験する場合はその分だけ費用がかかります。
センター試験・国公立・私立大学の受験料は?
それぞれの受験方式で費用も変わってきます。センター試験は受験する教科数で費用が異なり、3教科以上は18,000円で2教科以下は12,000円です。成績通知を希望するとさらに800円追加で費用がかかります。国公立大学での二次試験では、各大学によって異なりますが平均として17,000円が受験料としての目安になっています。これに対し私立大学の入試は平均が35,000円と費用が高いのが特徴です。また私立大学の歯学部や医学部を受験する場合、平均として40,000円から60,000円かかる場合があります。
遠方受験の場合は交通費・宿泊費が必要
志望大学が遠方の場合は、受験の際に交通費や宿泊費も必要となってきます。宿泊費は平均で一泊8,000円ほどかかると考えておきましょう。
大学入学から卒業までにかかる費用は?高額な学部はどこ?
大学入学から卒業するまでの費用はどれぐらいかかるのでしょうか。授業料と入学金の学費だけでなく、教材費や交通費など様々な費用が考えられますね。また学部によってもかかる費用に違いがあるので詳しくみていきましょう。
国公立大学の学費の目安は?
私立大学にくらべて費用がかからないと言われている、国公立大学の学費からみていきましょう。まずは国公立大学の場合平均28万円の入学金が必要です。授業料が4年間通う場合に1年間で平均53万円とされていて、4年間の授業料は平均212万円かかります。4年間で国公立大学にかかる学費は250万を目安として考えるといいでしょう。
私立大学の学費の目安は?
私立大学の4年間にかかる学費をみていきましょう。私立大学の入学金の平均は25万円、1年間の授業料として95万円が平均費用です。私立大学の4年間にかかる費用は410万円ほどが目安とされています。
理系学部・医歯薬学部は高額な学費となる
私立大学の理科系学部の入学金の平均は27万円と文科系学部にくらべて少し高いですね。1年間の授業料も105万円が平均となっているので、4年間の理科系学部にかかる学費は450万円ほどかかると考えておきましょう。
また医歯系学部は6年制なので、授業料は6年分かかります。1年間の平均授業料が274万円と他の学部にくらべて医歯系学部は高額になっています。入学金も平均104万円かかるので、6年間で1,800万円かかるのでかなり高額と言えますね。
学費以外にも費用はかかる!
国公立大学も私立大学も上記の学費以外にも費用はたくさんかかってきます。大学側に支払うものとして、施設設備費があります。国公立大学ではかからない場合が多いのですが、医歯系学部だと費用がかかる場合があります。私立大学では施設設備費が学部によって異なりますが徴収され、平均で17万円ほどかかります。ただし医歯系学部は約90万円ほどが目安と言われていますので授業料と合わせて高額の費用が必要となります。
また教材費や交通費も必要となりますし、遠方の大学に通う場合には下宿や一人暮らしも考えなければいけません。その際の生活費や学生生活を送るための交友費もかかってきますね。
学費工面が難しい!利用できる奨学金の種類や申請方法は?
大学の学費はかなりの高額になるので、どこから費用を工面するか頭を悩ませるところですね。なかなか工面するのが難しい場合、奨学金を利用してみてはいかがでしょうか。奨学金にも種類があり、それぞれ申請方法も違うので詳しくみていきましょう。
【種類①】日本学生支援機構
一つ目は日本学生支援機構の奨学金制度をご紹介します。日本学生支援機構の奨学金は返還の必要があるタイプで、利用者が最も多い奨学金制度です。無利息で借りることができる第一種奨学金と利息がある第二種奨学金があります。日本学生支援機構の奨学金は大学を通じて申請し、書類審査や面接などで貸与が決定されます。
【種類②】大学独自の奨学金
私立大学には独自の奨学金を設定している場合が多く、貸与型と給付型の奨学金制度になります。入試の際に優秀な成績で合格した受験生を対象にした特待生制度の奨学金は、授業料などの学費が免除になる場合があります。大学によって申請方法が違うので、受験する際はチェックしてみるといいでしょう。
【種類③】地方自治体独自の奨学金
地方自治体が設置している奨学金もあり、こちらも給付型と貸与型があります。奨学金の併用が不可の場合があるので注意が必要です。それぞれの自治体によって制度が違いますが、その自治体の住民であることが条件の場合が多いのが特徴です。各地方自治体の教育委員会に申請する奨学金です。
【種類④】民間の奨学金
民間の奨学金には様々な種類があります。新聞配達員として働きながら奨学金を受け取る新聞奨学生制度や、保護者が事故や病気で亡くしてしまった場合のあしなが育英会や交通遺児育英会など、給付型の奨学金が多いのが特徴です。様々な条件がありますのでしっかり調べて申請しましょう。
奨学金以外にも!学費を工面する2つの方法とは?
奨学金は各機関へ申請して、それが通らなければ制度を受けることができません。奨学金以外にも学費を工面する方法があるのでご紹介します。
教育ローンを利用する
日本政策金融公庫が扱う教育ローンを利用するのも一つの手です。進学による家庭の経済的負担を軽減するために設定されています。国の教育ローンは固定金利と長期返済が特徴で、学生ごとに350万円の限度で融資を申し込める制度です。
金融機関から借りる
各金融機関でも教育ローンの取り扱いがあります。金融機関によって条件や金利、返済期間は様々です。ローン審査が必要になりますが、借入金額も幅が広いので学費だけでなく下宿の費用などに当てることも可能です。
きちんと返済出来るかよく考えよう
教育ローンを利用する場合はきちんと返済できるか考える必要があります。大学4年間にかかる費用は相当な金額です。ローンも奨学金も返済しなければならないということです。返済する金額を必ず確認し、必ず将来返済できる計画を立てましょう。
大学の費用は幼少期から無理なく積み立てると安心!
大学に通う4年間の費用はいきなり工面しようとすると大変なことですが、子どもが幼少期から積み立てておけば安心ですね。少ない金額でも長い期間積み立てると、子どもが大学へ進学したいと言い出した時にはかなりの金額が貯まっているはずです。子どもが目指す夢や職業のために、しっかりお金を貯めてる大学へ行かせてあげたいですね。楽しい大学生活を4年間過ごせるように、しっかり計画してお金を積み立てしておきましょう。