『及び』と句読点の正しい使い方!文書の書き方やマナーを解説!

「及び」という言葉は、社会人になったり正式な文書を作るようになると使うチャンスも増えてくるでしょう。しかし、その及びの本来の意味はなんでしょうか。また、句読点は正しく使えているでしょうか。お呼びの意味や使い方と句読点の使い方をご紹介します。

『及び』と句読点の正しい使い方!文書の書き方やマナーを解説!のイメージ

目次

  1. 1使い方に迷いがちな『及び』と句読点の位置
  2. 2そもそも『及び』とは?
  3. 3では『句読点』とは?
  4. 4及びの正しい使い方を解説!
  5. 5及びを使う際に用いる名詞の数による句読点の使い方
  6. 6及びの類語は?公文書でよく使う法令用語5つを紹介!
  7. 7ビジネス文書の書き方とマナーを解説!及びと句読点の使い方を活かそう!
  8. 8『及び』と句読点を正しく使って分かりやすく伝えるスキルを磨こう!

使い方に迷いがちな『及び』と句読点の位置

及びも句読点も、基本的には名詞などの単語と単語をつないだり、1つ1つの文節をつなぐ使い方をされるものです。しかし、及びや句読点はその位置を間違えたり、書き方によって意味が違ってきてしまいます。

特に公文書やビジネスの場で、書き方を間違っては大きな誤解を生んでしまいます。又はなどの類語も多くあるため、迷いがちな及びと句読点について再度確認していきましょう。

原稿用紙と鉛筆

そもそも『及び』とは?

「及び」という言葉は、今では日常に馴染んでいる言葉ですが、そもそもどんな意味がある言葉なのでしょうか。及びの意味を考えてみます。

辞書とペン

及びの意味

元々は漢文で接続詞に使う「及」の字をおよびと読んでいたことから、複数の事物などの名詞を並列したり、別の事物や事柄を補足したりするために使う言葉です。○○(名詞)及び○○(名詞)という位置が適した使い方です。また、何かの物事が届く、影響するなどの意味もあります。

及びを英語表現

及びの前後につく名詞は、基本的な同列の意味であることが多くなります。そこで英語では、同じ意味の名刺をつなぐ"and"や"or"が使われることが多いでしょう。位置的にも名詞と名詞の間であり、及びの英語表現として適した意味になります。

では『句読点』とは?

では次に句読点とは、どのような意味でどのような使い方が適しているでしょうか。句読点も位置を間違えると、意味が全く違ってしまうことがあります。句読点の使い方やマナーを考えましょう。

ペンとノートと丸めた紙

句読点とは

句読点とは、「、」で表される読点と、「。」で表される句点のことです。合わせて句読点といい、小学生の国語で習います。基本的には文章を区切るマークとなりますが、句読点をどのような位置にうつか、はっきりと記憶している方はどのくらいいるでしょうか。実際にはうろ覚えという方が多いのではないでしょうか。

小学生の国語

句読点の位置には絶対的なルールはありません。しかし句読点の位置が不適切だと読みづらい文章となりますし、意味が伝わらないことも起こり得ます。特にビジネス文書や公文書など誤解があってはいけない文書の書き方には、注意が必要です。

句読点の役割

句読点の役割として、句読点があることで文章の誤読や読みづらさを防ぐ役割があります。1つの意味のなす文節を区切ったり、名詞の繰り返しを区切ったりすることで文章の意味を的確に伝えます。

他に、文章の意味の切れ目や、平仮名が連続することで読みづらいときに使うことで誤読を防ぎます。ただ、あまりに文章が短い時などは使いすぎると読みづらくなります。漢字・ひらがな・カタカナがある日本語において句読点のマナーは重要です。

本を開く手

句読点のバランスと使い方の注意点

読点は、ひらがなや漢字の区切りや、主語と述語をそなえた文章が2つ以上含まれている重文、術後が2つ以上存在する文の複分の区切りに使います。また名詞が多い長い主語の後、接続詞の後などの位置に使うと文章が読みやすくなります。

句点は文章の最後を示すものです。文章の最期の位置が書き方として正解なのですが、いくつかのマナーとして感嘆符や疑問符の後には付けません。また「」の文章の末尾には付けないことが多いでしょう

クエスチョンマーク

及びの正しい使い方を解説!

及びは、名詞の並列などの時などに使いますが、前述した句読点とどう使い分けるのが良いでしょうか。日常の会話やメールなどではあまり使うことが無いかもしれませんが、ビジネス文書や公文書などでは必要な場合もあるでしょう。しかし及びも句読点と同様、使い間違えると意味が伝わらない文章となってしまいます。マナーを踏まえた書き方をする必要があります。

ルールと書いたサイコロ

及びに句読点は必要か

及びは名詞などの単語と単語をつなげるような時に使いますが、その名詞同士がいずれも1つの単語として独立した響きにならなければいけません。2つの名詞などの単語を並べる時は、及び自体が句読点の意味となり、句読点は使わず及びのみでつなげます。

女性の手とクエスチョンマーク

名詞などの単語が3つ以上つながるときは、及びと句読点を使います。「名詞、名詞及び名詞」といった順番になります。ただこの場合も句読点を使いすぎると読みづらくなるので、書いた後に文章を俯瞰してみる必要があります

及びの使い方例文

及びの使い方を例文でご紹介します。

「卒園式には、年長児及び年中児の出席が望まれます。」
「発表会は、神戸及び京都で開かれる予定となっております。」

句読点を使う場合の例文

句読点を使う場合は、基本的には3つ以上の単語をつなげる場合です。

「今回の授業には、国語、数学及び社会の教科書が必要です。」
「経理、総務及び営業の職員は、13日の会議に出席をお願いします。」

マニュアル本

及びを使う際に用いる名詞の数による句読点の使い方

及びと句読点の関係は、名詞がいくつあるかによっても変わってきます。気軽な文書では、句読点でつないでも良いですが、公文書やビジネス文書などではきちんとマナーを守って及びや句読点を使っていかなくてはいけません。

パソコンと報告書

つなぐ名詞が2つの場合

つなぐ名詞が2つの場合は、基本的には及びでつなげます。句読点は使わないことが多いでしょう。

「A及びBの試験を行う予定です。」
「A及びBの開催を予定します。」

つなぐ名詞が3つの場合

つなぐ名詞が3つの場合は、及びと句読点を組み合わせます。

「A、B及びCについて開催します。」
「A及びB、Cについて質問します。」

ボードを持つ女性

つなぐ名詞が4つ以上の場合

つなぐ名詞が4つ以上の場合など、名詞が多くなる場合には最後の名詞の前に及びを使い、ほかは句読点でつなげると読みやすいでしょう。

「A、B、C及びDでお願いします。」

黒板にポイントの字

句読点を用いた使い方

句読点と及びと組み合わせる時は、及びの前には句読点は打ちません。及びを使わずにつなげる単語のみ、句読点でつなげて並列します。ただ、及びの前にくる言葉が、名詞では無く動詞の場合は句読点をうつ必要があります。

及びの類語は?公文書でよく使う法令用語5つを紹介!

及びにはいくつかの類語があります。文章内容や、使い方、また公文書かどうかなどで類語は使い分けます。及びの類語、また公文書でよく使う用語についてご紹介します。

国立公文書館

①並びに

「並びに」は、前後二つの名詞や単語を並べ1つの文章を成立させる言葉です。及びとほぼ同じ言葉に聞こえる類語ですが、使い方を注意します。及びは同じ種類の言葉を並べることが多いですが、類語の並びには違う種類の言葉を並べます。

「A校の生徒及びB校の生徒、並びに保護者の方はご出席ください。」

②又は

「又は」も、及びの類語ですが、選択肢を並べる際に使う言葉です。及びは、同じ状態や同じ状態にしてほしい言葉を繋げますが、又ははどちらか1方を選ぶために使います。

「A又はBの情報で判別してください。」

プランAとBの矢印

③あるいは

及びの類語として「あるいは」は、同じ種類の言葉の中のどれか1つであることを表す言葉です。又はのように、選択肢を単純に並べるのではなく、どちらか1つという意味合いになります。

「AあるいはBでお願いします。」

④もしくは

「もしくは」はどちらか1つを選択するために、2つの単語を並べる場合に使います。及びの類語として非常に使い方も似通っています。ただ、もしくはは動詞にも使えることが及びとの違いになります。

「Aをリサイクルもしくは譲渡することにしましょう。」

分かれ道に立つ男性

⑤かつ

「かつ」は、2つの動作や状況、同じ種類のことをまったく同様の状態で表す並列の言葉です。この意味で類語と言っても、及びとほぼ同じ言葉と言えますが、及びは名詞を並列して並べますが、かつは動詞を繋ぎます。

「大臣には知識を得ること、かつフットワークも軽いことが必要です。」

ビジネス文書の書き方とマナーを解説!及びと句読点の使い方を活かそう!

ビジネス文書の書き方は、ビジネス自体の成否を決めることもあります。また、正しい句読点の使い方をしないと、誤解を招いたりミスの元となります。ビジネス文書の書き方、マナーにおいて正しく及びや句読点を使えるようになりましょう。

パソコンで文書をうつ手

ビジネス文書の目的

ビジネス文書には、通常の手紙や文書とは違い明確に仕事上の情報伝達や意思確認という目的があります。口頭では無く、文書にする目的とは「正しい伝達」と「記録を残す」ということです。

そのため、内容をできるだけ余分な文章を排除して的確に伝わるようにする必要があります。正しい情報を伝えるためには、句読点や及びまた類語の又はなどに使い方が非常に重要です。

ビジネス文書の書き方のポイント

ビジネス文書の書き方のポイントをご紹介します。

社内用か社外用かによって分ける

社内用は社内の報告書などの文書で、社内での伝達や連絡に使われます。社外用は、社外の人とのコミュニケーションであり、信用にも関わる文書になります。敬語などの使い分けが必要です。

敬語の使い分けに注意する

社内か社外か、相手の立場はどのような対応が必要かによって敬語を使い分けます。尊敬語、丁寧語、謙譲語の使い分けが必要です。呼称にも気をつけましょう。

相手に合わせた文章にする

どんな内容でも、相手に伝わらなければ意味がありません。相手にわかる言葉、内容を心がけましょう。また、ビジネス文書は簡潔明瞭が基本です。相手に不要な情報は省きましょう。

資料文書

5W3Hを使う

情報や伝達が基本の文書なので、5W1Hをもちいて情報の漏れの無いようにしましょう。さらにビジネスにおいては5W3Hとして、費用”how much”と数量”how many”が必要になります。

結論は最初に書く

簡潔明瞭に相手に伝えるため、結論を最初に書きます。相手も読み進めやすくなります。また、文章の1文はなるべく短めにします。及びや句読点を適切に使うことで、くどい文章や不要な繰り返しを避けます。

事実と意見は区別する

事実と自分たちや社内の意見などは、明確に区別して書きます。相手の混乱を防ぐためです。

一文書に一要件

1つの文書には1つの要件のみとし、管理しやすくしましょう。また、1枚にまとめるというのも、相手も見やすく管理もしやすいという点でベターです。

びっくりマークを指す指

ビジネス文書のマナー

ビジネス文書や公文書のマナーは、相手に読みやすく分かりやすいことが大事です。持って回ったような美文調や、社交辞令はなるべく省き簡潔明瞭に相手に内容が伝わる文章にしましょう。

『及び』と句読点を正しく使って分かりやすく伝えるスキルを磨こう!

及びや句読点は、分かっているようで分かっていない小学生の国語の際たるものといえるでしょう。それであるからこそ、大事であり公文書やビジネスの場など内容を伝えることが最優先の文書では非常に重要になります。

及びや類語のかつ、又はなどの使い分けや句読点を正しく使えることは、さらに高い評価につながるはずです。ぜひスキルを磨いて、1歩先の文書を作れるようになりましょう。

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この記事のライター
putotoro

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