鬼の種類とかっこいい名前一覧!逸話や伝説も!【日本・最強・妖怪】

鬼の種類や名前についてどれくらい知っていますか?日本には様々な種類の鬼がいるので、かっこいい名前の鬼や伝説・逸話について一覧にしてご紹介します。鬼の種類や名前以外にも、おすすめの鬼の図鑑についても一覧で紹介していますのでご覧ください。

鬼の種類とかっこいい名前一覧!逸話や伝説も!【日本・最強・妖怪】のイメージ

目次

  1. 1節分や昔話でおなじみの『鬼』について知ろう!
  2. 2そもそも鬼の由来とは?語源や漢字の意味を解説!
  3. 3鬼は3つの種類に分類される!それぞれが持つ特徴とは?
  4. 4節分でよく見る5色の鬼の意味は?どの鬼に豆を投げる?
  5. 5日本最強の鬼の名前一覧!どんな姿をしているの?
  6. 6日本の鬼の名前一覧!かっこいい名前がたくさん!
  7. 7日本の女の鬼の名前一覧!お面で有名なあの鬼も!
  8. 8鬼にまつわる有名な伝説・逸話10選!
  9. 9鬼について楽しく学べるおすすめの図鑑2選!
  10. 10鬼は日本ならではの伝説!興味深い逸話に耳を傾けよう

節分や昔話でおなじみの『鬼』について知ろう!

鬼といえば肌の色が赤色や青色で、頭に角が生えて口に牙がありトラ柄のパンツを履いた大柄の男性の姿を想像する方が多いのではないでしょうか。しかし、鬼には知られている以外にも色々な種類が存在しています。今回はそんな鬼について、最強の鬼やその配下についてやそれ以外の様々な伝説や種類ごとの鬼の能力について一覧にしてご紹介していきます。

記事の最後ではたくさんの種類がある鬼や妖怪の図鑑の中から、おすすめの鬼の図鑑についてもご紹介しますので日本の妖怪や伝説が好きな方は必見です。

鬼の面

そもそも鬼の由来とは?語源や漢字の意味を解説!

鬼の名前や図鑑にも登場する最強の鬼や様々な種類の鬼を一覧でご紹介する前に、まずは鬼の由来や語源・漢字の意味についてご紹介していきます。

鬼の由来や語源はどこから来たの?

鬼の語源とは、「隠(おん・おぬ)」が由来になったとされています。「隠」には「この世のものではない、見えない存在」という意味があるため、人に災いをもたらす存在だという意味で使われ「鬼」の由来になったとされています。

暗闇

鬼の漢字が持つ意味とは?

鬼という漢字には、由来となった「隠」と同じように「いない・かくれる」という意味があります。人間とは違う世界に住む「見えない存在」であることに由来されておりこのような意味になったと言われています。

鬼は悪いものなの?

鬼には超人的な能力があり、多くの怪異の原因になる存在であると様々な種類の伝説で伝えられてきました。そのため悪い存在であるという印象が強い妖怪ですが、鬼が村を守ったという良い種類の伝説もあり全ての鬼が悪い存在ということではないことが分かります。

鬼は3つの種類に分類される!それぞれが持つ特徴とは?

鬼には「神様」「霊」「妖怪」と主に3つの種類に分類することが出来ます。それぞれ異なる特徴を持っているので、3つの鬼の種類について一覧でご紹介していきます。

1.神様としての鬼

鬼は時として山や土地を守る神々を指し示すことがあります。この種類の鬼の特徴は、目が1つしかないという身体的特徴があります。また、人を助けるために超人的な能力を使ったという伝説が多く残り山神に属しているとされています。

雲

2.霊としての鬼

霊としての鬼の種類には、後程ご紹介する霊鬼といった鬼があげられます。多くの鬼は悪霊となった人の魂から生まれたとされており、人に災いをもたらすと人々から恐怖の対象としてこの種類の鬼は扱われています。

幽霊

3.妖怪としての鬼

妖怪のような存在が分からないものや、不思議な現象も昔は鬼の種類として扱われていました。昔の人々にとって未知の自然現象や、未確認生物に対する恐怖が妖怪や鬼として扱われるようになったのだと言われています。

節分でよく見る5色の鬼の意味は?どの鬼に豆を投げる?

鬼の色には仏教に由来した意味があり、「仏教の瞑想修行を邪魔する5つの煩悩」が鬼の色で表されています。その由来から自分が打ち勝ちたい煩悩の色の鬼に豆を投げると良いと言われているので、そんな鬼の色の意味について一覧でご紹介していきます。

1.赤鬼

赤鬼には「貪欲」という意味があり、欲望や渇望といった強い欲望や全ての悪を象徴しています。悪の象徴である色である赤鬼に豆をぶつけることで、自分の中の悪い心が取り除けると言われています。

赤いバラ

2.青鬼

青鬼には悪意や憎しみといった怒りを象徴している、「瞋恚(シンニ)」という煩悩を意味しています。貧相で欲深い心を表している色なので、青鬼に豆をぶつけることでそれらを取り除き福徳や良縁に恵まれると言われています。

青いバラ

3.黄鬼(もしくは白鬼)

黄鬼と白鬼は同じだとも言われており、持っている意味も同じです。どちらも「掉挙(ジョウゴ」「悪作(オサ)」という、心の動揺や後悔を象徴しています。黄色や白どちらかの鬼に豆をぶつけることで、過去の後悔から解放されて自己中心的な考えが取り除かれると言われています。

黄色いバラ

4.緑鬼

緑鬼は「惛沈(コンチン)」「睡眠」の煩悩を意味していて、倦怠・眠気・不健康を象徴している色です。沈んだ心ややる気のない心といった、自分の不摂生を反省しながら緑鬼に豆をぶつけることで、健康的で規則正しい生活を心がけることが出来ると言われています。

緑の葉

5.黒鬼

黒鬼には煩悩の「疑(ギ)」という意味があり、疑心暗鬼を象徴しています。疑心暗鬼になっている時に黒鬼に豆をぶつけることで、卑しい気持ちが追い払われ心の平穏が戻ると言われています。

黒いバラ
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日本最強の鬼の名前一覧!どんな姿をしているの?

鬼の由来や意味について理解した後は、鬼や妖怪の図鑑などでも人気の日本最強の鬼について名前や特徴について一覧でご紹介していきます。最強の鬼についての伝説などは、別の一覧でご紹介します。

1.酒呑童子

最強の鬼と言われる「酒呑童子(しゅてんどうじ)」は、平安時代に京の都付近で暴れていた最強の鬼だと称されています。鬼の種類の中でもかなり大柄で、身長は6m・角は5本あり目が15個もあると言われています。

お酒

2.茨木童子

「茨木童子(いばらきどうじ)」は、最強の鬼である酒呑童子の右腕だとされている鬼です。性別や姿などは諸説ありますが、鬼の種類としては数が少ない女の鬼で最強の鬼である酒呑童子の恋人だったという説もあります。

3.酒呑童子配下の四天王

最強の鬼である酒呑童子には、茨木童子以外にも四天王と言われる「星熊童子・熊童子・虎熊童子・金童子」の4人の鬼がいます。この四天王だけでなく酒呑童子が舞えと命令すれば舞と歌を披露する「いしくま童子」という鬼もいたと言われています。

音符

日本の鬼の名前一覧!かっこいい名前がたくさん!

最強の鬼について知ったところで、次に紹介するのは日本の鬼の名前についてです。日本の鬼の名前にはかっこいい名前がとても多いので是非鬼の名前一覧をご覧ください。

1.邪鬼

まずご紹介するのは「邪鬼(じゃき)」という鬼です。名前に「邪」という良くないことを表す漢字が使われているように、邪鬼は人間に対して悪をばらまく鬼だとされています。四天王像に踏まれている小鬼として有名な鬼です。

2.霊鬼

「霊鬼(れいき」という名前で呼ばれる種類の鬼は、人の魂が変化して悪霊になったものを表しています。中国で「鬼」という漢字は悪霊を指す言葉だったことが由来となってこの名前になったと言われています。

幽霊

3.羅刹

「羅刹(らせつ)」という鬼はかっこいい名前をしていますが、力が強いだけでなく足も速く人を食べるとも言われている悪鬼です。「悪鬼羅刹」という恐ろしい魔物を例える言葉の由来となった鬼ですが、後に仏教に入り守護神になったと言われています。

仏教

4.夜叉

「夜叉(やしゃ)」という鬼は、仏教に登場する悪鬼や神の一種という2つの種類の説がある鬼です。鬼面を持ち刀などの武器を構えている姿で描かれることが多く、毘沙門天に仕える神とされています。

刀

5.悪鬼

人間に対して悪をばらまく鬼を総称した名前である「悪鬼(あっき)」は、邪鬼や悪魔も含まれています。疫病や飢饉といった様々な災厄は、この悪鬼によって世にばらまかれるものとされていました。

6.極卒

地獄で死者を責めるという役割のある「極卒(ごくそつ)」は、地獄における役人のような存在です。獄卒は赤鬼として描かれることが多いですが、地獄で働く鬼の総称のような名前なので赤色や青色など様々な色の鬼が描かれることもあります。

7.小鬼

「小鬼」とは、小型の鬼や子供の鬼のことを意味した名前で、西洋のゴブリンやインプを和訳した名前でもあります。醜悪で悪意のある妖怪で、人間に対して小さな意地悪をする妖怪として有名です。

ゴブリン

8.鬼神

神という名前の「鬼神(きしん)」とは、気性が荒い荒ぶる神のことを意味しています。祟る神の種類の総称として鬼神という名前が使われますが、総じて超人的な能力があるため日本では古くから恐れられてきました。

9.目一鬼

『出雲国風土記』大原郡阿用郷の条に登場する人食い鬼のことを「目一鬼(まひとつおに)」と呼びます。しかしこの鬼自体に名前はなく、人食い鬼の目が1つしかなかったことから目一鬼という名前で呼ばれています。日本に現存する文献の中で、最古の鬼の記述だと言われています。

目

10.牛頭

「牛頭(ごず)」は先程ご紹介した地獄で亡者を責める獄卒で、牛の頭に体は人間という姿をした鬼です。後程ご紹介する馬頭と一緒に登場することが多く、地獄の番人という説もあります。

牛

11.牛鬼

「牛鬼(うしおに・ぎゅうき)」とは、西日本に伝わる妖怪です。頭が牛で首から下は鬼の胴体・手足は蜘蛛という説や、胴体が牛で頭が鬼だという説もあります。鬼の種類としては珍しく、毒を吐くという能力を持っています。

毒

12.馬頭

先程ご紹介した牛頭同様、仏教において地獄にいるとされている亡者を責める獄卒です。馬の頭に人間の体という姿をしており、「牛頭馬頭(ごずめず)」として一緒に登場することが多いです。

馬

13.縊鬼

「縊鬼(いつき」とは、鬼という名前ではありますが死神に似た能力を持つ妖怪です。水死者や首をくくって死んだ人間の霊だとされており、縊鬼に取り憑かれた人間は首をくくって自殺してしまうと言われています。

14.阿久良王

倉敷市の由加山を根城にしていたという伝説のある妖怪「阿久良王(あくらおう)」は、文献によっては「阿久羅王・阿黒羅王」という名前で記されていることもあります。悪事の限りをつくして人間を苦しめた妖怪ですが、死の間際に会心すると75匹の白狐となり神の使いとして人々を助けたと言われています。

白い狐

15.温羅

「温羅(おんら)」は伝説上の鬼・人物を表しており、古代吉備地方の統治者の名前だとされています。温羅の伝承は数々の種類が伝えられていますが、桃太郎のモチーフになったとも言われています。

桃

16.金平鹿

紀伊国熊野の海を荒らし回った鬼や妖怪の大将である「金平鹿(こんへいか)」は、「多蛾丸(たがまる)」という名前でも記されています。様々な種類の鬼や妖怪を部下にしていたとされています。

17.阿用郷の鬼

「阿用郷の鬼(あよのさとのおに)」とは、上記でご紹介した『出雲国風土記』に登場する一つ目の人食い鬼の種類のことです。目一鬼という名前で記されていますが、鬼自体には決まった名前はなく阿用郷の鬼とも呼ばれます。

18.羅生門の鬼

平安京の正門である羅生門に巣食っていたと言われる「羅生門の鬼(らしょうもんのおに)」は、謡曲『羅生門』にも登場する有名な鬼の名前です。『羅生門』以降に鬼の報復の話があり、その作品では「茨木」と記されているため別々の種類の鬼である羅生門の鬼と茨木童子が同一視されることがあります。

19.元興寺の鬼

「元興寺の鬼(がんごうじのおに)」は、飛鳥時代に奈良県の元興寺に現れたとされている鬼の名前です。『画図百鬼夜行』などの古典の妖怪図鑑では、僧の姿をした鬼の姿で描かれています。元興寺の鬼を退治した法師は、その高い能力を発揮して後に立派な法師になったとされています。

僧侶

20.三吉鬼

「三吉鬼(さんきちおに)」とは、秋田県に伝わる正体不明の鬼の名前です。秋田県に伝わる鬼神信仰が由来となった伝承が残されており、三吉霊神が人間の姿で人前に現れた時に三吉鬼という名前で呼ばれたという説があります。

日本の女の鬼の名前一覧!お面で有名なあの鬼も!

最強の鬼や日本のかっこいい名前や種類についてご紹介しましたので、次に女の鬼の名前についてご紹介していきます。般若や山姥といった聞き馴染みのある種類の妖怪も登場しますので、是非ご覧ください。

1.般若

お面などで聞き馴染みのある「般若(はんにゃ)」は、嫉妬や恨みが篭った女の恐ろしい顔つきをした貴女のことです。般若という名前の由来は仏教用語ですが、サンスクリット語で智慧(ちえ)を意味しています。

般若

2.鈴鹿御前

日本の女の鬼の中でもかなり有名な「鈴鹿御前(すずかごぜん)」は、室町時代の後期に登場した種類の鬼です。鬼の伝説には恐ろしいエピソードが多いですが、鈴鹿御前の伝説はハッピーエンドかつ勧善懲悪の物語として人気を誇っている珍しい種類の伝説です。

3.紅葉

「紅葉(もみじ)」とは、長野県の戸隠・長野市・別所温泉などに伝わる伝説の鬼女の名前です。「鬼女紅葉まつり」という鬼女紅葉の伝説を伝える祭りが毎年行われており、能舞台やお囃子などで伝説について分かりやすく伝えられています。

紅葉
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4.山姥

「山姥(やまんば)」は昔話などにも出てくる妖怪で、老婆の姿をしている種類の鬼だとされています。諸説ありますが、姿を変える能力があり美しい女性や優しそうな老婆に化けて旅人を騙して食べるとされています。

老婆

5.鬼女

人間の女性が怨念によって鬼と化した種類の鬼が「鬼女(きじょ)」という名前で呼ばれます。若い女性のことを鬼女と呼び、老婆のことを鬼婆という名前で呼ぶこともあるようです。先程ご紹介した紅葉や鈴鹿御前も鬼女という種類にあたります。

6.橋姫

「橋姫(はしひめ)」とは、日本の伝承の中でも橋にまつわる伝承に現れる鬼女・女神のことです。水にまつわる能力があるとされていて、大きな橋では橋姫を守護神として祀られていたようです。水神信仰の種類のひとつとされていますが、橋姫が行った呪いの儀式は丑の刻参りのルーツになったと言われています。

橋

鬼にまつわる有名な伝説・逸話10選!

最強の鬼である酒呑童子の伝説など、鬼にまつわる様々な伝説や逸話について一覧でご紹介していきます。

1.酒呑童子と茨木童子にまつわる伝説

最強の鬼である酒呑童子と茨木童子には、次のような伝説が伝えられています。
 

丹波の国の大江山に住んでいた酒呑童子は、様々な種類の鬼を部下に持ち各地で悪さを働いていました。平安時代の武将「源頼光」は帝から最強の鬼と言われる酒呑童子を倒すよう命じられました。超人的な能力があり正面から挑んでは勝てないため、酒呑童子や他の鬼たちに毒入りの酒を飲ませ一網打尽にしたそうです。しかし最強の右腕と言われた茨木童子は、片腕を切り落とされながらも逃げ延びることに成功したと言われています。

大量の酒樽

2.鬼童丸にまつわる伝説

先程ご紹介した酒呑童子には、人間との間に子供がいたとされています。酒呑童子の子供である鬼童丸についての伝説をご紹介します。
 

源頼光が酒呑童子を退治した際、鬼たちに拉致されていた人間の女性たちも同時に解放されました。しかしその中の一人に酒呑童子の子供を妊娠している女性がいたそうです。鬼の子供を宿した女性は気が触れており、故郷にも帰れず一人で鬼童丸を産み落としました。鬼童丸は生まれた時から鋭い歯が生え、7歳になる頃には超人的な能力を持ち一人でイノシシを仕留めて食べていたと言われています。そんな鬼童丸は父の敵である源頼光を狙いますが、返り討ちにあって命を落としました。

妊婦

3.鬼一口にまつわる伝説

平安時代の『伊勢物語』に登場する「鬼一口」の逸話についてご紹介します。
 

身分違いの恋をしたある男女が、このままでは結婚出来ないからと駆け落ちをすることにしました。しかし突然の豪雨に襲われ、蔵の中に女性を潜ませ男性は外で一晩中見張りをすることにします。しかし朝になって男性が蔵に入るとそこには女性の姿はありませんでした。このように突然人が消えてしまう現象を、鬼によって一口で食べられてしまったため悲鳴も上げられなかったのだと解釈したのです。

4.餓鬼にまつわる伝説

鬼の伝説には様々な種類がありますが、「餓鬼(がき)」は人が鬼になったとする伝説です。そんな餓鬼についての伝説には下記のようなものがあります。
 

生前に贅の限りを尽くしたり、強欲だった人間の成れの果てが餓鬼という鬼です。餓鬼になった人間は、触れた水や食べ物が全て火に変わってしまい永遠に続く飢餓の中で苦しみ続けることになります。その姿は骨のように痩せ細り、お腹だけが醜く膨れ上がっているとされています。餓鬼は強欲になってはいけないという、人間への戒めのために生まれた鬼とも言われています。

火

5.天邪鬼にまつわる伝説

嘘をつく妖怪として知られている「天邪鬼(あまのじゃく)」の伝説についてご紹介します。
 

日本古来の天邪鬼とは、天稚彦(あめのわかひこ)や女神天探女(あめのさぐめ)に由来しています。天探女は天の動きや未来・人の心を探ることが出来る能力を持っており、その説が後に人の心を読み取って反対にいたずらをしかける鬼に変化したと言われています。本来天探女は悪者ではありませんが、天からの使者を天稚彦に教え射殺させたとして天の邪魔をする鬼、つまり天邪鬼になったとされています。

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6.前鬼・後鬼にまつわる伝説

「前鬼・後鬼(ぜんき・ごき)」という人間に使役された鬼の伝説についてご紹介します。
 

実在した修験道の開祖「役小角(えんのおづの)」は、強力な能力があり鬼をも操ったと言われています。その使役されたとされる鬼が前鬼・後鬼です。この鬼は夫婦でしたが、悪さをしていたところ役小角に捕まってしまいます。前鬼・後鬼は子供を平気で殺す凶悪な鬼でしたが、役小角に自分たちの子供を隠されたことで悲しみを知り改心したと言われています。

7.鬼婆にまつわる伝説

福島県に実在したとされる姿を変える能力を持つ「鬼婆(おにばば)」の伝説についてご紹介します。
 

紀伊国の僧が安達ヶ原を通りがかった時、一軒の民家に宿を借りたいと声をかけました。すると親切そうな老婆が出てきて、快く僧を家に招き入れました。奥の部屋を覗いてはいけないと言われましたが、好奇心に負けた僧は奥の部屋を覗き中に転がる大量の人間の骨を見てしまいました。慌てて家を抜け出すと老婆は恐ろしい鬼婆に姿を変え、凄まじいスピードで僧を追いかけます。死を覚悟した僧が観音菩薩像を取り出して経を唱えると、菩薩から光の矢が放たれ鬼婆を貫き鬼婆が絶命しました。

老婆

8.百鬼夜行の伝説

妖怪に関する伝説の中でも特に有名な「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」ですが、意外と内容について知らないことが多いと思いますのでご紹介します。
 

平安時代や室町時代には、深夜になると様々な種類の鬼や妖怪が群れをなして徘徊すると信じられていました。この鬼や妖怪の行列のことを百鬼夜行と呼び、当時の人々は大変恐れていたそうです。百鬼夜行を目撃した人は死んでしまうという伝説もあり、人々は深夜に外出することを控えていたと言われています。百鬼夜行を目撃した人の伝説には、経を読み続けるか朝になったことで助かったという話もあります。

9.百々目鬼にまつわる逸話

様々な妖怪図鑑でも紹介されている「百々目鬼(どどめき)」にも逸話が残されていますのでご紹介します。
 

平安時代の武将である藤原秀郷(ふじわらのひでさと)は、ある狩りの帰り道で「近くに百の目を持つ鬼が出没する」という噂を耳にします。噂を確かめようと夜まで待つと、両腕に無数の目を持ち体長3メートルを超える大きな鬼が現れました。最も妖しく光る鬼の目に矢を射ると、鬼は悶え苦しみ動かなくなってしまいました。しかし鬼の体からは炎と毒が立ち上り近づくことが出来ず、翌朝同じ場所に戻ると黒く焼け焦げた土だけが残されていたそうです。

炎

10.藤原千方の四鬼にまつわる逸話

忍者のルーツになったと言われている、「藤原千方の四鬼(ふじわらのちかたのよんき)」の逸話についてご紹介します。
 

平安時代の豪族である藤原千方は、強力な能力を持つ4匹の鬼を使役していました。風を操る風鬼・洪水を起こす水鬼・攻撃を弾き返す金鬼・気配を消せる隠形鬼、これらの鬼は四鬼と呼ばれ使役する藤原千方の力を絶対的なものとしていました。この能力を使って朝廷を支配しようと謀反を起こしますが、紀朝雄(きのともお)の歌によって四鬼を封じられ敗北します。この四鬼は忍法の原型になったと考えられており、忍者のルーツになったと言われています。

忍者

鬼について楽しく学べるおすすめの図鑑2選!

様々な鬼の種類を知ることが出来るおすすめの図鑑についてご紹介します。妖怪や鬼の図鑑には様々種類がありますが、たくさんある図鑑の中から2つを厳選してご紹介しますので参考にしてください。

1.オニの生活図鑑

『オニの生活図鑑』は、山の鬼と海の鬼の生活や住居・習慣などがイラストで紹介されている図鑑です。リアルな設定で描かれている図鑑ですが、かわいいタッチの絵なので小さい子供でも楽しんで読むことが出来ます。

2.都道府県別 にっぽんオニ図鑑

『都道府県別 にっぽんオニ図鑑』は、有名な鬼から珍しい鬼まで都道府県別に紹介されている鬼の図鑑です。イラストや詩で分かりやすく解説されているので、鬼について楽しく知ることが出来るのでおすすめの図鑑です。

鬼は日本ならではの伝説!興味深い逸話に耳を傾けよう

様々な種類の鬼についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。節分の鬼の色にも様々な意味がり、鬼という漢字にも由来があったことが分かりましたね。もしかしたらみなさんの地元にも、鬼にまつわる逸話があるかもしれないので是非調べてみてください。

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この記事のライター
チョビ子
皆様のお役に立てる読みやすい記事作成が出来るよう、日々精進致します。

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