中国で命がけの華山登山!狭い足場の"長空桟道"を通れるか!?

山についての『世界一』は様々ありますが、中国の陝西省華陰市にある“華山”には『世界一危険な登山道』とも言われる道があります。その名も『長空桟道』。今回は、落差千メートルを越える崖に、足幅しかない木板で架けられた、中国華山の難所、長空桟道をご紹介します。

中国で命がけの華山登山!狭い足場の"長空桟道"を通れるか!?のイメージ

目次

  1. 1西岳華山って、どんな山?
  2. 2自分の目で見てみたい! 中国・華山の美しき景観
  3. 3西岳華山『長空桟道』へはこうやって行く!① 中国華山の場所は・・・?
  4. 4西岳華山『長空桟道』へはこうやって行く!② 公共交通機関
  5. 5中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!③ なが~い階段『千尺幢』
  6. 6中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!④ 華山の起点『金鎖関』
  7. 7中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!⑤ 振向き厳禁!『擦耳崖』
  8. 8崖中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!⑥ 『長空桟道』到達!
  9. 9中国華山・長空桟道の来歴
  10. 10中国・華山はこんなTVで取り上げられています
  11. 11『長空桟道は毎年100人以上の死者を出す』って本当?
  12. 12死者数100人が事実だったら、実際にはどれくらいの数字なのか?
  13. 13度胸試しに最適!? (世界一危険な登山道、中国華山──長空桟道)

西岳華山って、どんな山?

出典: https://plaza.rakuten.co.jp

 西岳華山は、中国陝西省華陰市にある、北峰(1,614m)、中峰(2,037m)、西峰(2,082m)、東峰(2,096m)、南峰(2,154m)の、5つの山で構成されています。
 その景観の美しさから、「中国五岳」のひとつに選ばれており、国家級風景名勝区(ざっくり言うと、この区域の景観と文化は、国に認められるほどすぐれていますよ、ということ)にも指定されています。岩むき出しの険しい山々が連なる様は、まさに圧巻です。
 その時々の天気による景観の変化を、「雲華山」、「雨華山」、「霧華山」、「雪華山」などと呼んだりもするようです。
 観光客は毎年200万人に及び、日本からもツアーが組まれるなど、人気の観光スポットです。
 整備が進み、シャトルバスやロープウェイなどを乗り継いでいけば、比較的容易に頂上までたどり着けるようにもなっています。

自分の目で見てみたい! 中国・華山の美しき景観

 西岳華山の景観は、まさに仙人のおわします地を髣髴とさせる、神秘的なもの。険しい岩山が霧霞む合間にのぞく景色は、ここでしか味わえません。昔は仏教や道教の修行地として使われていたこともあり、場所によって険しい道もありますが、その険しい道のりこそが、美しい景色をより鮮烈に彩ってくれます。

西岳華山『長空桟道』へはこうやって行く!① 中国華山の場所は・・・?

 


https://www.google.com/maps/place/%E9%95%B7%E7%A9%BA%E6%A1%9F%E9%81%93/@34.1306155,116.5788578,4196512m/data=!3m1!1e3!4m6!3m5!1s0x367b6e86a11676cf:0xb9a57d5ab33b3705!4b1!8m2!3d34.47383!4d110.08691?hl=ja

西岳華山『長空桟道』へはこうやって行く!② 公共交通機関

西安北駅 7:53発 → 華山北駅 8:30頃 (G652) 54.5元
華山北駅 → 華山遊客中心 シャトルバス 約30分
遊客中心 → 北峰索道下駅 シャトルバス 約30分
北峰索道下駅 → 上駅 約10分 ロープウエイ 約10分
北峰索道上駅 → 金鎖関 約90分
金鎖関 → 長空桟道 約20分
長空桟道 → 南峰 約20分
南峰 → 西峰 約40分
西峰 → 西峰索道上駅 約20分
西峰索道上駅 → 下駅 約20分 ロープウエイ 140元
西峰索道下駅 → 華山遊客中心 約40分
華山遊客中心 → 華山北駅 シャトルバス 約30分
華山北駅 16:59発 → 西安北駅 17:40頃 (G659) 

西岳華山の略図

中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!③ なが~い階段『千尺幢』

中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!④ 華山の起点『金鎖関』

中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!⑤ 振向き厳禁!『擦耳崖』

崖中国華山『長空桟道』へはこうやって行く!⑥ 『長空桟道』到達!

中国華山・長空桟道の来歴

中国・華山はこんなTVで取り上げられています

『長空桟道は毎年100人以上の死者を出す』って本当?

 世界一危険な登山道として、様々な記事や番組で取り上げられている、長空桟道。その中には、長空桟道では月に10人、年で合計100人以上の死者を出している、というものもあります。実際、1000メートルもの高さから滑落すれば、即死は免れないと思われますが、YAHOO!知恵袋にはこんな意見も。

“中国西安の崋山の絶壁の登山路。毎年100人もの死者が出るというのは、本当でしょうか?”

“嘘です。 (中略)ここは通常の華山登山では通行せしません。この桟道でスリルを味わいたい方のみが渡るのです。もちろんここから足を踏み外し落下すれば、即死です。ですが、注意して歩きますから、まず足を踏み外しません。そんなわけで、ここでの事故は極めて少ないです。むしろ、普通のの登山路で、気象条件(雨など)による、スリップ事故の方が多いです。すなわち、登山道も中国の五岳中最も厳しいので、事故による死者も年に何人かいます。ですが、「毎年100人もの死者が出る」というのは誇張です。”

 なるほど、説得力があります。人間、恐怖を感じれば、できるだけ気をつけようと努力するものですよね。たとえば、最近日本でも採用され始めた、道路で用いられる形式のひとつである環状交差点(ラウンドアバウト)。これは信号のない交差点のため、進入する際にドライバー自身が安全を確認せねばならず、死者を出すような事故は逆に減るのだとか。
 どちらにしても、訪れた時は、気をつけなければならないことに変わりはありませんし、怖いものは怖いですが、「100人も死者を出しているなんて・・・」と変に緊張する必要はない、かも知れませんね。

死者数100人が事実だったら、実際にはどれくらいの数字なのか?

 日本を例にとると、2016年に全国で起きた山岳遭難は2929件、そのうち、死者・行方不明者は319名だったようです。
 毎年かなりの犠牲者をだしてしまっていたんですね。警察庁では「体力や経験に見合った山を選び、コースや日程、装備などを考慮して余裕のある登山計画を立ててほしい」と呼び掛けているとのこと。
 登山ブームに乗って、いままで登ってこなかった人が、準備不足や経験不足で遭難してしまうことがままあるようです。

 ところで、華山の死者数が実際に100人だったとして、単体の山で考えたとき、これはどれくらいの数字なのでしょう。世界でも多くの死者を出している山々を、いくつか取り上げてみます。登山者の母数の差が大きいので、死者数と死亡率で見てみます。(比較対象が観光地化されていない山ですので、参考程度にお考え下さい)

 ちなみに、華山を訪れる観光客は年間で200万人以上。死亡率は0.00005%ということになります。


・エベレスト(中国/ネパール)標高8848m。言わずと知れた、世界で一番高い山です。
 1922年から2006年の間の登山者数は10094人、死者は207人、死亡率2.05%。年々整備が進み、また登山ルートも開拓されているため、死亡率は低下傾向にあります。


・アンナプルナ(ネパール)標高8091メートル。
 今までの登山者191人に対し、死者は61人に達しています。死亡率は脅威の40%! 登山家が挑戦してこの数字ですから、この山の危険度は相当なものですね。別名『キラーマウンテン』。世界一危険な山とも言われているようです。

・K2(ゴッドウィンオースティン山・パキスタン/中国) 標高8611m。カラコルム山脈にある、世界で2番目に高い山です。(一番は言わずと知れたエベレスト山、8848mですね)
 今までの登頂者約300人に対して、死者数は84人に上っています。

・カンチェンジュンガ(ネパール・インド)標高8586mで、世界に3番目に高い山です。
 登頂者はこれまでに187人で、死者数は40人。死亡率は22%です。

・バインター・ブラック(パキスタン)標高7285m。


 華山は危険な山といっても、やはり上には上があるということのようです。

度胸試しに最適!? (世界一危険な登山道、中国華山──長空桟道)

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