六月病ってどんな症状?心の不調の原因や対処法も!
六月病は新年度からの新しい環境による疲れやストレスが原因で現れる症状です。体が不調になったり心にも影響があります。六月病の原因を知ることで予防ができますし、六月病になった時の対処法なども紹介します。番外編としてセロトニンについてもまとめたのでご覧ください。
目次
六月病ってどんな病気なの?原因は?
六月病は最近になって騒がれ始めた病気です。あまり聞き慣れない病名ですが六月病とは体や心にどんな症状が出るのか、六月病の原因などを調べてみました。六月になると体や心が不調になりがちな人はチェックしてみてくださいね。
六月病とは
六月病とは顔色が悪く声も沈んでいて活力を感じない状態になることを言います。症状としては体も不調ですが心も不調になり仕事に行けなくなったり遅刻が多くなったりしてしまうのです。周囲が気づくほど普段とは様子が違ってくるので六月になって様子がおかしかったり心や体に症状が出ていそうであれば六月病が原因である可能性が高くなります。
六月病になる原因
六月病の原因はストレスや運動不足などと言われています。厳しい受験や就職活動を終え四月から新しい環境になるとそれに順応するために必死になります。しかし六月頃になるとそれまでのストレスが体や心に症状として現れます。それが原因となりさらに梅雨でジメジメしている季節も影響して、体がだるくなり心が重くなってしまうのです。そのためストレスを解消することが予防法の1つになってきます。
六月病と五月病の違いは?同じ病気なの?
六月病は知らないけれど五月病は聞いたことがあると言う人も多いでしょう。六月病にも医学的な病名がついており、五月病との違いについて解説します。
正式名称は適応障害
五月病も六月病も名付けたのはメディアやマスコミなどなので正式な病名ではありません。六月病の医学的な病名は「適応障害」と言います。新年度が始まり新しい環境に適応できないことが原因となりストレスが心や体に影響を及ぼし症状として現れる病気です。情緒不安・神経過敏・体の不調などにより無断欠勤や暴飲暴食などの行動に出てしまいます。対処法としてはストレスの元を改善するしかありません。
六月病も五月病も症状は同じ
五月病は自律神経失調症と適応障害にまたがって分類される病気と言われています。症状も六月病と同様で頭痛・めまい・情緒不安・神経過敏などの様々な症状が出るため、五月病と六月病はほぼ同じ症状と判断されるのです。そのため五月病を予防すると言うことは六月病を予防することにもつながります。
六月病はどんな人がなりやすいの?六月に不調が出る理由も!
六月病になりやすい人に自分が該当しているのか気になりますよね。六月病になりやすい人の特徴やなぜ五月ではなく六月に不調になるのか、などの理由について解説しますので気になる人は参考にしてください。
六月病になりやすい人
春に環境の変化が大きくあった社会人が六月病になりやすいと言われています。五月病はどちらかと言うと受験勉強を頑張ってきた学生が入学後に燃え尽きてしまい精神的や身体的に不調が現れるのですが六月病は社会人の特に新人に多く見られる症状です。四月までは元気いっぱいだったのにだんだんと笑わなくなり無表情になり周りとの付き合いを避け始めるようになると危険信号です。
五月ではなく六月に不調が出る理由
なぜ五月ではなく六月に不調が出るのかと言うとその原因は大きく分けてストレスです。四月は新しい環境になじむために緊張してストレスが溜まりやすくなります。学生の頃と違い運動したり趣味の活動をする時間も制限されて不自由を感じながらもなんとかやってきました。しかし五月のゴールデンウィークから生活リズムが崩れ、そこへさらに仕事も本格的になるため厳しさにストレスを感じてしまうのです。ジメジメした梅雨が続くことも影響し六月病のリスクを高めてしまうでしょう。
六月病はどんな症状が出るの?心と体の不調を紹介!
六月病の主な症状を心・体・行動・他人から見た不調の様子に分けて解説します。それぞれの項目で該当する症状があれば要注意です。
心の不調
六月病の心の不調としての症状は小さなことでも不安で不安でたまらなくなります。さらにやる気が出なくてやるべきことを先延ばしにしてしまったりイライラして怒りっぽくなることもあります。他にも気持ちが落ち着かず先々のことを考えて不安や焦りを感じてしまったり何をしても気持ちが沈んで楽しいことがないと感じるようになると六月病を疑わなければいけません。
体の不調
ストレスで発症する六月病ですが体にも不調が出ます。体の場合の症状は体がだるかったり重くて疲れがとれないと言うことや、心臓の動悸やめまいなども症状として現れます。頭痛や睡眠不足・食欲不振・冷や汗なども体の不調の症状です。他にも肩がこりやすくなったりあちこちに痛みを感じる場合もあります。
行動の不調
六月病になることで行動にも影響が現れます。行動としては朝なかなか布団から出られなくなり会社に遅刻してしまったり、逆に職場から家に帰るのが嫌になってしまったりすることを指します。夜眠れないので昼間やたら眠たくなってしまうことも出てくるでしょう。そのため体全体がだるくなり行動力がなくなってしまいます。
他人から見た不調
他人から六月病ではないかとわかるような症状もあります。まず顔色が悪くなり、明らかに声が沈んで覇気や活力を感じなくなります。それまでは元気で社交性もあり普通に接していたのに急に無表情になったり笑わなくなってしまうのです。さらに会社への遅刻も増えてくることで体調が思わしくないと他人から見ても明らかになってしまいます。
六月病の対処法を紹介!生活習慣を見直そう!
六月病を回避するための効果的な対処法を紹介します。六月病の原因はストレスや運動不足が主になるので自分の生活習慣を見直してストレスを減らし、運動を適度に取り入れることで運動不足を解消しましょう。ストレスが減り生活のリズムが整えば、六月病のリスクを減らし予防することができます。
休む時はしっかりと休む
自宅にいる時間で休める時はできる限りしっかり休みましょう。体を休めるだけではなく心も休めることが大切です。そのため休日は睡眠をしっかりとって体を休めましょう。睡眠をとるとセロトニンの分泌が促され、体にも心にも良い効果があり六月病を予防することができます。さらにストレスをリセットするために好きなことをして心を休めるのも対処法の1つです。スマートフォンやタブレットなどを寝る前に見るとブルーライトにより頭が冴えてしまうので、見るのを控えて睡眠に影響がないように工夫しましょう。
暴飲暴食はNG
ストレス解消と好きなものを好きなだけ食べたりお酒などを飲み過ぎるのは逆効果です。六月病を予防するためには適度な食事と栄養が必要です。ストレスから体の細胞を守ってくれるビタミンCを摂取したりバランスの良い食事を心がけましょう。飲み物もコーヒーなどの刺激が強いものではなく野菜ジュースなど体に優しいものを摂取すると六月病を予防することができます。
休日も早寝早起きを心がける
体を夜型から朝型に修正することで体の調子も良くなり六月病を予防することができます。夜眠れずに睡眠不足になりがちな人も早寝早起きを繰り返すことで習慣になり自然と早く眠れるようになります。体に習慣がつくと自然に昼間は活動的になり、夜になれば眠くなるようになるのです。まずは早寝を心がけて早起きを1度してみましょう。慣れてきたら繰り返すことで体のリズムが整い、習慣づけることができます。
新しい目標を立てる
六月病になる人は四月から仕事を始めて六月になり仕事に対してストレスを感じ始めた人がなりやすくなります。そこで新たな目標を立てることで心のストレスを解消しましょう。仕事に対してでも良いですしプライベートなことでも良いのですが何か目標を立てることでやる気が増し意欲がわいてきます。簡単なことでも良いので目標を立てて六月病を予防しましょう。
自分を責め過ぎないようにする
六月病になりやすい人は総じて真面目な性格の人と言う説もあります。完璧主義であったり心配性であったり少しのミスで自信を失ってしまうタイプが多いため、自分を責めすぎないようにしましょう。自分を責めてしまうとストレスで弱っているところにさらに追い込みをかけてしまいます。自分を責めないようにして「自分のペースでやればいい」「大丈夫、なんとかなる」と前向きに考えることで六月病を予防できるでしょう。
六月病の間違った対処法5選!逆に疲れが溜まってしまう!
六月病の引き金となったストレスをとり除けば確かに心や体に良く回復をするでしょう。しかしその対処法が間違っていると逆効果です。六月病の対処法として余計に疲れてしまう間違った対処法を5つ紹介しますので正しい対処法を実践するようにしましょう。
休日に寝だめをする
六月病は睡眠不足になるので休日に寝だめをすれば体が休まりストレスが軽減すると思われがちですが寝だめはいけません。寝だめをしてしまうと体のリズムが崩れてしまいバランスがおかしくなってしまいます。体を休めるのは良いのですが睡眠時間は5時間から8時間程度にしましょう。またもしも休日に寝坊をしたい場合は2時間プラスするくらいにすると体のリズムが崩れません。
甘いものやお酒で疲労回復しようとする
「甘いものやお酒など好きなものを摂取しているのだから、ストレス発散にもなり六月病も予防できるはず」と思われがちですがそんなことはありません。甘いものは一時的に血糖値を上げてイライラを抑えているだけです。そのため血糖値が下がると再びイライラしてしまうでしょう。またお酒もその時は気分が高揚し、疲れを解消してくれているように感じます。しかし肝臓や脳の細胞にダメージを与え疲れやすくしているのです。そのためどちらも適度に摂取するようにしましょう。
食欲がない時に無理して食べる
「栄養をしっかりとらなければ」「生活リズムを整えるために時間通りに食べなければ」と食欲がない時に無理して食べる必要はありません。確かに適度な食事で体に必要な栄養素をバランス良く摂取するのは良いことです。しかし食べたくないのに無理に食べても心のストレスになりますし、内臓も疲れてしまいます。食欲がない時は無理せず体をゆっくり休めましょう。
休日も休まず活動的に動こうとする
せっかくの休日だから普段できないことをやらなければもったいないと予定を詰め込み活動的に動いてしまうのは六月病の対処法としては逆効果です。確かにストレス発散するために外に出て行く方が良いという人もいるでしょう。だからといって休日にしっかり休まずに活動的に行動してしまうと体の疲れがしっかりとれないのでしっかり休みましょう。
天気が悪い時に気分転換に外出をする
天気が悪い日は気圧の関係で大気中の酸素量が減ってしまい疲れを感じやすくなります。そうすると体の疲れや心のストレスがとり除けず余計に疲れてしまいます。そんな時の気分転換にと外へ出かけてしまうとかえって疲れてしまい逆効果です。家に一日中いることがいけないことではないので天気が悪い日は無理せずに家でゆっくり過ごし出かける時はすっきりと晴れた日にしましょう。
【番外編】六月病を予防にはセロトニンが効果的!?分泌を促す方法も!
六月病の予防としてセロトニンが効果的と言われています。セロトニンという物質の解説や増やし方についてまとめてみました。参考にしていただいて実践してみてください。
セロトニンとは
セロトニンとは「幸せホルモン」と呼ばれている物質です。脳内で働く神経伝達物質で感情や気分をコントロールしてくれます。脳にはセロトニン神経という繊細なものがありストレスによって弱ってしまいますが、セロトニンが増えていれば弱りづらくなります。そのためセロトニンが体に不足してしまうと気分がすぐれなくなったり心が不安定になってしまうのです。
ジョギングやウォーキングをする
セロトニンを活性化させるためにはリズムの運動が効果的です。ダンスなど特殊で激しいリズムの運動ではなく、歩行・呼吸・咀嚼などの普段の生活の中で簡単にできるリズム運動が効果的になります。そのためウォーキングやジョギング・自転車こぎ・スクワットなどすぐにできる運動で十分に増やすことができます。
タンパク質をとる
セロトニンは脳の中で作られますがその材料として必須アミノ酸である「トリプトファン」が必要になります。トリプトファンは体内で作られないので食事から摂取しなければいけません。トリプトファンが多い食材としてタンパク質が豊富な食材があげられます。豆腐や納豆などの大豆製品・乳製品・米・ごまなどを使ってバランスの良い食事にしましょう。
肉や魚にも豊富にトリプトファンが含まれていますが植物性タンパク質の方が脳に多くのトリプトファンを取り込むことができます。動物性タンパク質も炭水化物と摂取すると効果的なのでバランス良く食事をしましょう。
十分な睡眠をとる
セロトニンは十分な睡眠をとることで増え、セロトニンが増えるとメラトニンという睡眠に必要不可欠なホルモンの分泌を促します。この2つのホルモンを好循環させることで良い睡眠を得ることができストレスや疲れが解消されるのです。そのため夜はしっかりと部屋を暗くして睡眠をたっぷりとりましょう。
六月病の症状や対処法を理解して、憂うつな時期を乗り切ろう!
梅雨の時期はジメジメとしてどうしても気持ちが落ち込んだり体がだるくなってしまいます。しかし六月病への正しい対処法を理解することでこの憂うつな時期を乗り切ることができるでしょう。ストレスの良い解消方法や自分にあった体の休め方をチェックして、六月病を予防してみてくださいね。