妊婦の花粉症対策!薬に頼らず花粉時期を乗り切る方法とは?
花粉が飛び始める季節なると、花粉症の人にとっては辛いシーズンですね。特に薬の服用などに制限がでてしまう妊婦さんにとっては、体の変化についていくのも大変な中、花粉症が重なるのは辛すぎます。ここでは妊婦さんでも出来る、花粉症の症状をやわらげる対策を紹介します。
目次
妊娠すると花粉症が悪化するって本当?
妊娠すると花粉症が悪化するとききますが本当なのでしょうか?既に花粉症の妊婦さんからすると気になりますよね。「妊娠すると体質が変わる」とよく聞きますが、アレルギーが発症したり、逆にアレルギーが治ったりといった様々な例があります。そのメカニズムは分かっていませんが、妊娠してホルモンバランスが変わった為、体質が変化し、花粉症が悪化してしまうケースが多いようです。
今まで花粉症ではなかった人が、妊娠をきっかけに花粉症を発症するのも珍しいことではないのです。ですが、妊娠中の鼻水やくしゃみといった症状だけでは、花粉症かどうかわかりにくい事もあります。妊娠中の免疫力低下によって風邪も引きやすくなるため、風邪による鼻炎の場合もあります。症状が悪化する前に、まず病院を受診して診断してもらいましょう。
妊娠に気付かず薬を飲んでしまった!影響はある?
まだ妊娠に気づかない時に市販の薬を飲んでしまった、という場合もあるでしょう。その時妊婦さんが一番心配なのは、お腹の赤ちゃんに薬の影響があるかどうかですよね。妊娠に気づく前に薬を飲んでしまった場合、妊娠が4週以前であれば、薬を飲んでしまったとしても、赤ちゃんへの影響は心配しなくても大丈夫と言われています。
ですが、薬をすでに飲んでしまった場合は、種類や量・回数などを念のため担当医に伝える方が安心です。一般に薬局で売られている市販薬が赤ちゃんに問題となる影響を起こす心配はあまりありませんが、妊娠に気づいた時にすでに薬を飲んでしまった時は、自己判断せずに必ず担当医に伝えましょう。
また妊娠を意識している女性は、「気づかず薬を飲んでしまった」ということにならないよう、赤ちゃんへのリスクを考えて、普段から薬の服用には十分注意しましょう。
妊娠中の薬服用はどんなリスクがあるの?
妊娠中の薬服用はどんなリスクがあるのでしょうか。薬が赤ちゃんに与える影響は時期により異なります。薬を飲んでしまった時、気を付けなければいけないのは妊娠4週目から12週目の時期です。この期間は赤ちゃんの脳や心臓、肝臓、消化器官などの内臓、手足や目、耳などが形成される大事な時期になります。そのため、器官形成期に薬を服用すると、赤ちゃんの脳や体に影響を及ぼすリスクが高まる可能性があるので、控えた方が良いでしょう。
また妊娠12週目以降は奇形児のリスクなどは低下しますが、薬の成分によっては影響を与えてしまう場合もあるため、必ず担当医に相談をして薬を処方してもらいましょう。赤ちゃんへの体の影響やリスクを考えて、自己判断での薬服用はせず、症状を伝えて対策してもらいましょう。
花粉症自体は赤ちゃんに影響しない?
妊婦さんが花粉症になったとしても、赤ちゃんに直接影響を及ぼすことはありません。ですが、花粉症でくしゃみをすると腹圧がかかって、お腹の痛みや張りを感じることもあります。
痛みを強く感じるような場合は、くしゃみをするときに出来るだけ椅子に座ったり、前かがみになり、手近にあるものをつかむようにするとお腹への衝撃が緩和されるので試してみてくださいね。
妊婦さんの花粉症対策【基本編】5つ!
妊婦さんの花粉症対策を紹介します。妊婦というだけで色々と制限されてしまう中で、花粉症というのはとても大変なことです。ここでは妊婦さんでも簡単にできる花粉症対策を5つ紹介します。
外出時の服装に気を付ける
妊婦さんといえど、ずっと家にこもっているわけにはいきませんよね。出産まで仕事をしている妊婦さんや普段のお買いもの、お腹の赤ちゃんが第一子でない妊婦さんは上の子にあわせて外出することも多いでしょう。
マスクやメガネを身につけましょう
外で飛んでいる花粉は口や鼻、そして目(粘膜)から体内に入り込むことが多いです。マスクは花粉の吸収を三分の一から六分の一、メガネは二分の一から三分の一も減少させてくれます。そして花粉が飛散する季節は、地域によってはインフルエンザなどがまだ流行っている場合もあります。妊婦さんの身を守るためにもマスクやメガネは必須ですね。
衣服の素材を選びましょう
妊婦さんは外出時に着る衣服になるべくツルツルした素材を選び、花粉がつきやすい毛織物の上着やコートは避けましょう。ツルツルした素材を着ることで、花粉をつきにくくし、自宅に入る花粉の量を最小限に抑えることができます。他にも帽子やマフラーなどを身に着けることで、花粉の付きやすい髪の毛を守ることができます。
ですが、あまり神経質になりすぎるのも妊婦さんのストレスになってしまうと良くありません。天気予報をチェックしたり、花粉情報を確認しながら、花粉の飛散量が少ない日や時間帯を選んで外出の予定を調整してみましょう。
花粉を部屋に入れない工夫をする
妊婦さんは外出から戻ったあと、衣服や髪についた花粉を家に入る前に払い落としましょう。特に帽子やマフラー、上着は家の外で脱いでしまい、出来るだけ花粉が家に入り込んでしまうリスクを低くするのが良いでしょう。手で払い落すことも出来ますが、ブラシなどを準備できるようであれば、ブラシで衣服についた花粉を払い落とすとさらに効果的です。
妊婦さんは体調の変化も多くあるので、家ではゆっくり過ごすことが一番です。外出後は室内着に着替え、外出の際に着た服はすぐに洗濯し、花粉の影響のない環境を作ることも大切ですね。また帰宅後は手洗い、うがいも必須です。花粉症対策だけでなく、風邪を引くリスクも下げることができます。
空気清浄機を活用する
妊婦さんに限らず、花粉症の人の強い味方といえば「空気清浄機」ですね。自分が外出していないとしても、外から帰ってくる家族から、掃除中の部屋の換気、洗濯物の出し入れなど様々な状況で花粉は部屋に入ってきます。そこで、室内に浮遊する花粉の除去のために、空気清浄機を活用するのが一番です。
空気清浄機は妊婦さんを花粉や他のウイルスから守ってくれるだけではなく、これから生まれてくる赤ちゃんに対しても活用できるものです。多少のコストがかかったとしても、妊婦さんや赤ちゃんの花粉症や風邪、インフルエンザにかかるリスクを下げてくれるものなので、是非活用してくださいね。
湿度を保つ
花粉が飛ぶ時期は、風も強い日が多く空気が乾燥しやすくなっています。乾燥すると喉や鼻の粘膜が乾いてしまい、花粉を外へ排出する力が低下してしまうので、花粉症の症状が悪化してしまう可能性があります。花粉の季節は室内の湿度を60%以上に保てるよう対策をしましょう。
加湿器がない場合には洗濯物や濡らしたタオルなどを干して湿度を保つのが良いでしょう。乾燥対策をしておくと、花粉対策だけでなく、免疫力が下がり気味の妊婦さんにとっても風邪やウイルスにかかりにくくなるというポイントもあるので、湿度は一定に保っておきたいですね。
洗濯物は室内干しする
洗濯物は室内干しにすることも花粉対策になります。外に洗濯物を干すと、風に乗って花粉が必ず洗濯物に付着してしまいます。花粉が付着したまま室内に入れると部屋に花粉が入ってしまうので、洗濯物を一度はたいてから取り込むといった手間がかかってしまいますよね。妊婦さんにとっては、洗濯物を取り込むのも一苦労です。花粉が飛ぶ時期は、洗濯物は室内で干すことで、花粉が衣服に付着しないうえに、室内の湿度も保てるのでおすすめです。
どうしても洗濯物に太陽の光を浴びさせたい!という妊婦さんは、花粉の飛散量が多いと言われる午前中からお昼までの時間を避けたり、タオルなど顔に使うものだけは部屋干しにするなど少し工夫をしてみてください。
妊婦さんの花粉症対策【食事編】2つ!
続いては、妊婦さんの花粉症対策「食事編」です。妊婦さんにとっては、薬を服用せずに花粉シーズンを乗り切れたら一番良いですよね。すでに花粉症の妊婦さんは、これ以上の花粉症の症状の悪化をストップできたらそれが一番です。薬を服用しなくても、食べ物で免疫力アップを目指したり、花粉症に良いとされる飲み物や食べ物を食事に取り入れてみましょう。
花粉症に効果的な食べ物は?
体の免疫力を高めたり、鼻の粘膜を強くする働きがある、花粉症に良いとされる食べ物があります。毎日の食事にバランスよくそれらの食べ物を取り入れてみましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトや牛乳などに含まれる乳酸菌は、花粉症のもととなるlge抗体を抑え込み、腸内環境をととのえる効果があります。
レンコン、山芋、納豆
レンコンや山芋、納豆に含まれるネバネバ成分は目や鼻などの粘膜を保護する役割があると言われています。特に納豆は栄養豊富な食材で、つわりなどで食べ物に制限がかかってしまう妊婦さんにとっては救世主のような食べ物です。花粉症対策もできて、栄養もしっかり取れるのは嬉しいですね。
シソ
鼻や喉の炎症を抑えてくれ、抗アレルギー作用があると言われています。すでに花粉症になっている妊婦さんにはおすすめですね。
青魚
青魚にはアレルギー物質を体の中にあるDHAやEPAに変える作用があると言われています。ですが、青魚と聞いて、「妊婦は青魚を食べていいの?」と思う人もいるかもしれません。妊娠すると妊婦さんには母子手帳が交付されますね。その母子手帳には「魚介類に含まれる水銀について」の記載があります。
魚介類には水銀が含まれている為、妊婦さんは過剰摂取をしないように気をつけましょう。と言われています。では過剰摂取するとどうなるのでしょうか。大人が摂取をした場合は、自然に体外へ排出する事ができるので問題ありません。ですが、妊婦さんや赤ちゃんはどうでしょうか。お腹の中にいる赤ちゃんには水銀を排出する能力がありません。そのまま体内に蓄積してしまうのです。そして蓄積してしまった水銀は、赤ちゃんの成長に影響を与えることも分かっています。
とはいえ、魚には沢山の栄養素が含まれており、花粉症にも良いとされています。魚の中に含まれている水銀量もその魚の種類によって変化します。妊婦さんが食べても大丈夫な魚は、「キハダ、アジ、サケ、サバ、イワシ、サンマ、ブリ、カツオ、ツナ缶」です。毎日過剰摂取しなければ、妊婦さんにとっても魚は安全な食べ物です。他の花粉症に良いとされる食べ物と工夫しながら食べるようにしましょう。
花粉症に効果的な飲み物は?
続いては花粉症に効果的な飲み物を紹介します。妊婦さんにとってはつわりなどで、なかなか思うように食事をとれない人もいるでしょう。花粉症に良いとされる食べ物がつわりによって食べられない場合は、飲み物での対策もおすすめです。
ルイボスティー
ルイボスティーにはアレルギー反応を抑え、免疫力が低下すると発生する活性酸素を除去する力があると言われています。そしてルイボスティーにはカフェインが含まれていないので、妊婦さんでも安心して飲むことが出来る優れた飲み物です。
甜茶(てんちゃ)
アレルギーの原因物質であり、かゆみ、くしゃみ、鼻水などの刺激をもたらす「ヒスタミン」の過剰分泌を抑える働きがあります。特に「バラ科キイチゴ属」の甜茶が花粉症に対しての効果があると言われています。日本での「甜茶」と称し販売されているものは主にバラ科のものですが、甜茶を購入するときは確認してからにしましょう。甜茶はルイボスティーと同じくノンカフェインなので妊婦さんでも安心して飲める飲み物です。
黒酢
黒酢は目のかゆみや鼻づまりを緩和し、粘膜を再生してくれる作用があります。黒酢には他の栄養素の吸収を促進してくれる効果もあり、栄養が不足しがちな妊婦さんにとっては嬉しい飲み物です。特に吸収がよくなるのはカルシウムといわれ、単体でカルシウムを摂るよりも吸収率が50%も上がると言われています。お腹の中の赤ちゃんの成長の為に、ママのカルシウムは赤ちゃんにどんどん吸収されていきます。妊婦さんのカルシウム不足を防ぐためにも、黒酢は妊婦さんに飲んでもらいたい飲み物ですね。
適切な対策で妊娠中の花粉症悪化を防ごう!
妊婦さんの為の花粉症対策を紹介してきましたが、いかがでしたか?妊婦というだけで、体調の変化やつわりなど思うようにいかないことも多くあると思います。さらに花粉症になってしまったり、花粉症の症状が悪化してしまうと大変ですよね。ここで紹介した日頃の花粉症対策や、食事などで少しでも症状が軽くなるようケアをしてみてください。妊婦さんの体の無理にならないよう、家の人に協力してもらうと気持ちに余裕も出来るかもしれません。適切な対策で花粉症シーズンを乗り切ってくださいね。