『死』を意味する花言葉17選!触れるなキケンの怖すぎる花とは?
ここでは死の意味を持つ花言葉を紹介していきます。花言葉の中には死や憎みや恨み、怖くて危険な意味の花言葉を持つ花たちがいます。どんな由来からそうなったのでしょうか。望む花言葉を探して、花を贈る際の参考にしてください。ただ単に怖いだけではないのが特徴です。
目次
『死』を意味する怖い花言葉があるの?
皆さんは花言葉をご存知でしょうか。私たちの身の回りにある有名な花から、あまり知られていない花まで、それぞれの花には意味があります。同じ種類でも色が違うだけで意味が変わる花もありますし、自分の望む花言葉を探すのは結構大変ですよね。
今回はそんな花言葉の中から『死』という意味の花言葉を取り上げていきます。危険で怖い意味のものから、どのような由来からそうなったのか、他人へ贈る時の注意点などもみていきたいと思います。
そもそも花言葉とは?
そもそも花言葉とは「花に意味を込める」という行為です。そして自分の望む花言葉の花を、相手に贈る目安にしているわけですね。調べればたくさん出てくる花言葉ですが、どのように生まれたのか、その起源について詳しく解説をしていきたいと思います。
花言葉の起源
いつ頃から花言葉が生まれたのでしょうか。盛んに花言葉が使われるようになったのは19世紀頃のヨーロッパです。草花と特定の意味を組み合わせた例を載せた手書きの文集のようなものが貴族の間で流行しました。その後、流行の望むまま、花言葉をまとめた本が出版されました。1819年頃のシャルロット・ド・ラトゥールがまとめた『花言葉』というのが最初の花言葉辞典です。
こうして花言葉として早く伝わったヨーロッパの国であるイギリスは、その起源はトルコにある、と伝えています。その時代には「セラム」という習慣がありました。これは文字や言葉ではなく「花に思いを託して伝える」という習慣です。確かに花言葉の起源としては納得できるものがありますね。
こうした花言葉が日本に伝わったのは明治初期とされています。伝えられた花言葉で、望む意味を探し、大切な人に贈る、という行為が行われてきたのです。その後は日本独自の花言葉の意味も提案され、広まっていったそうです。
花言葉はどうやって決められた?
次に、たくさんある花言葉ですが、それはどのように決められたのかを見ていきます。最初に花言葉辞典を出版したラトゥールは、大きく分けて2つの命名手法で花言葉を決めていたようです。まず1つ目が植物の性質や特徴を言葉で表現しようとしたもので、2つ目は西欧社会でその植物が積み上げてきた伝統を、1つの単語で表現しようとしたものです。
これらの手法でラトゥールは最初の花言葉辞典を完成させたようです。現在でもこの手法に倣い、新しい花言葉が考えられています。また日本では、新しく開発した者がその花言葉を命名したり、生産者が新しい花言葉を募集して命名したり、販売会社が独自に命名するなど、様々なケースが存在しています。
『死』を意味する花言葉3選
①イチイ「死」
イチイは漢字で「一位」とも書き、別名として「アララギ」「オンコ」「クネニ」とも呼ばれます。花は3月から5月にかけて咲き(花色は雄花が薄黄色、雌花が緑色)、9月から10月に赤い実をつけます。「死」という花言葉以外にも「慰め」「高尚」「悲しみ」「残念」「悲哀」といった意味の花言葉があります。
少し物悲しくも怖い花言葉が付けられた理由として、イチイは西洋では墓地に植えられる事が多い為です。そこから「死」や「悲哀」というような花言葉が生まれたのでしょう。実はこの赤い実は成熟しているもの以外は有毒なものなのです。大変危険ですので気をつけて下さい。そういうところからも「死」を連想させているのかもしれませんね。
②イトスギ「死」
「イトスギ」は「糸杉」と書き、別名として「サイプレス」「セイヨウヒノキ」と呼ばれています。花言葉は「死」の他には「絶望」「哀悼」、また逆に「不死・再生」の意味を持つとも言われています。腐敗のしにくい木で、建築材料として使われることも多い植物です。街路樹にもよく使われています。
そんな「イトスギ」が何故「死」を意味するのでしょうか。実は2つの伝説があります。1つはイエス・キリストが磔にされていた十字架が、このイトスギで作られていたというものです。確かに腐敗のしにくい木で作るのは納得がいきます。
もう1つはギリシャ神話の伝説です。キュパリッソスという美少年がいました。彼は仲の良い鹿が居ましたが、誤って槍で殺してしまいます。それを酷く嘆き悲しんだキュパリッソスは、その悲しみを忘れない事を願い、神々はその願いを聞き入れ、彼をイトスギに変えてしまいました。こうして彼は望むように悲しみを一生背負うことになり、このことからイトスギは悲しみの象徴とされています。
上記の理由から花言葉がつけられた、と言われるイトスギは、その意味合いからやはり墓地に植えられることが多いそうです。また、「不死・再生」の意味を持つ理由としてはイエス・キリストが復活したことに関係している、と言われています。
③スイレン「滅亡」
「スイレン」は「睡蓮」と書きます。池や沼に咲く白い花の植物です。名前の由来は「白い花を午後、未の刻頃に咲かせる」というところからきているそうです。面白い由来ですよね。実はこのスイレンには「清純な心」「愛情」「信頼の心」「清純」など、素敵な花言葉があります。それでは「滅亡」を意味する花言葉とはどういうことなのでしょうか。
スイレンの学名は「Nymphaea(ニンファー)」です。このニンファーというのは水辺の妖精である「ニンフ」が由来していると言われています。ギリシャ神話では、ヘラクレスに捨てられ、ニンフはナイル川へ身投げをしました。そうして川辺の妖精となり、人がいる間はスイレンに、人がいなくなると妖精の姿になるそうです。
そしてニンフが姿を変えたスイレンを手に入れようとすると、魔物に水の中へ引きずり込まれてしまうと言われています。「スイレンに近づく=自分の身を滅ぼす」という解釈から「滅亡」という花言葉が生まれた、というのが由来です。スイレンに近づくのは危険だったわけですね。
『死』を予言する花言葉5選
①スノードロップ「あなたの死を望みます」
「スノードロップ」は別名「マツユキソウ」とも言われており、漢字で書くと「待雪草」となります。冬の終わりから春先に咲く為、春の訪れを告げる植物としても有名です。スノーという名前の通り、白く小さな花をさかせるのが特徴です。そんなスノードロップの花言葉は「慰め」「希望」です。それでは「あなたの死を望みます」という花言葉はどこからきたのでしょうか。
この花言葉がつけられた由来として、一つの言い伝えがあります。イギリスの農村部で伝わるものです。恋人が死んでいるのを見つけた女性は、スノードロップを摘んで彼に手向けました。その花が、彼女の望む”彼の目覚め”という奇跡を起こすことはありませんでしたが、代わりに彼の遺体がスノードロップに変わった、というものです。ここから死を連想させる「あなたの死を望みます」という花言葉が生まれたと言われています。憎み、という感情から生まれた花言葉ではなかったんですね。
②キスツス・アルビドゥス「私は明日死ぬだろう」
キスツス・アルヴィドゥスという珍しい名前の植物ですが、日本では「ゴジアオイ」と呼ばれています。漢字では「午時葵」と書きます。花の色は白、藤色、紫、ピンクなど、淡い色合いをしています。この名前の由来は「正午前後の数時間にしか咲かず、すぐにしおれてしまう一日花」という特徴からきています。花言葉もこの特徴からそのまま由来しており、「私は明日死ぬだろう」となっています。
③ガマズミ「無視したら私は死にます」
ガマズミは5月から6月にかけて白い小さな花を咲かせます。夏終わりから秋にかけて赤い果実を作り、これは食用にもなります。この実をつけることが「かみつみ(神ッ実)」や、酸味を含んでいることから「かみすみ(噛み酢実)」というのが転じて「ガマズミ」の由来である、と言われています。
他の花言葉として「結合」「私を見て」「愛は死より強し」「未来」「恋のあせり」などがあります。とても強い意思の感じる花言葉ですね。先程説明した赤い果実が目を引き、注目を促すような特徴から「無視したら私は死にます」という花言葉ができたと言われています。
④スグリ「あなたに嫌われたら、私は死にます」
スグリは漢字では「酸塊」と書きます。つける果実が酸味を含んでいることが由来しています。「あなたに嫌われたら、私は死にます」という花言葉がついた由来は明確ではありませんが、スグリの枝には鋭いトゲがあるそうです。そういう部分から「嫌われたくない」という思いが生まれたのかもしれませんね。
同じく鋭いトゲにより果実の収穫が困難になることから、「あなたの不機嫌が私を苦しめる」という花言葉が存在しているそうです。逆に「私はあなたを喜ばせる」というものもあり、こちらは甘酸っぱい果実がなることに由来していると言われています。
⑤パセリ「死の前兆」
パセリは食べるだけでなく、育てると小さな花が密集した房のような花を咲かせます。このパセリが持つ他の花言葉は「勝利」「お祭り気分」「祝祭」というものがあります。では、全く逆である「死の前兆」という花言葉がつけられた由来をみていきましょう。
この花言葉が生まれたのは、ギリシャ神話に関係があります。元女王であるヒュプシビュレーという奴隷が王様の子供の教育を任されることになります。そして「子供が歩けるようになるまでは床に寝かせてはいけない」という神託を受けます。しかし、パセリの上に寝かせ目を離した隙に大蛇に子供を食べられてしまった、という話です。この神話からパセリは「死の前兆」という花言葉が生まれました。とても怖い話ですね。危険なものには気をつけましょう、という教訓も含まれているような気がします。
怖すぎる『死』の意味がある花言葉7選
①ハナズオウ「裏切りのもたらす死」
ハナズオウは漢字で「花蘇芳」と書きます。紫色の花をつける植物です。別名「ユダの木」とも呼ばれていて、それが「裏切りのもたらす死」の花言葉に由来しています。ユダとはキリスト教の十二使徒の一人で、イエス・キリストを裏切った人物です。ユダは裏切りの後に酷く後悔し、ハナズオウの木で首を吊ったという言い伝えがあります。そこから「裏切りのもたらす死」という花言葉になりました。
他の花言葉としては「目覚め」「高貴」など逆の意味のものから「裏切り」「疑惑」というように似たような意味の花言葉の意味までたくさんあります。
②クワ「共に死のう」
クワは漢字で「桑」と書きます。春に花を咲かせ、夏になった頃に果実がなります。実はこのクワは部分ごとに花言葉が分かれており、花は「彼女の全てが好き」、赤い果実は「共に死のう」、白い果実は「知恵」という花言葉になります。クワの実は最初は白いのですが、次第に赤黒く熟していくのが特徴です。
それではこの花言葉の由来ですが、ギリシャ神話が由来となっています。ピュラモスとティスベという恋人がおりました。この2人は両親に交際を反対されており、駆け落ちを考えクワの木の下で待ち合わせをします。先に女性が到着しますが、そこに血のついたライオンが現れ、驚いた彼女はベールを落としながら身を隠します。遅れて到着した男性はそのベールとライオンを見て、彼女がライオンに殺されてしまったと勘違いをして絶望から命を絶ってしまいます。ほとぼりが冷めた頃戻ってきた女性は、愛する男性の亡骸を見て悲しみから彼女も命を絶つ、という神話です。
この神話はかの有名な「ロミオとジュリエット」のモチーフになっているそうです。すれ違いが生んだ悲しいお話ですね。クワの実が白から赤になるのは2人の血によって染まった、という言い伝えもあるそうです。悲しさと共に少し怖い気もします。
③タツナミソウ「私の命を捧げます」
「タツナミソウ」は漢字で書くと「立浪草」となります。紫の花をつけた様子が波立っているように見えることから、この名前がつけられました。花言葉は「私の命を捧げます」という少し重い印象を与えるものになります。実はこの花言葉の由来は定かではありませんが、次のような説があります。
このタツナミソウは漢方で使われる薬草として、とても重宝されています。天日干ししたものを煎じて飲むと、滋養強壮効果があるそうです。このことから、タツナミソウ目線での花言葉ではないか、と言われています。「命を捧げる=煎じて飲む」という意味ですね。由来を知ると、ただ怖い意味ではなくなるのが面白いところです。
④トリカブト「あなたは私に死を与えた」
トリカブトは漢字で「鳥兜」と書きます。名前の由来としては、花の形が鳥兜・烏帽子に似ている、もしくは鶏の鶏冠に似ているから、と言われています。トリカブトは日本三大有毒植物の1つで、野草を食用とすることは大変危険です。外見の似ている他の植物と誤って口にし、命を落とす例もあります。
このように危険なトリカブトの花言葉は「あなたは私に死を与えた」となりますが、由来はこの毒に関係するものになります。この植物の研究をする為に様々な実験が行われておりましたが、その過程で研究者や被験者が亡くなるという出来事から、この花言葉がつけられたと言われています。
他にも「騎士道」や「栄光」というような花言葉もありますが、その中にも「復讐」という毒にまつわる花言葉が存在しています。トリカブトと言えば有毒、という認識は薄れないようですね。怖い植物ですが、花は可愛らしいものなので、そのアンバランスさも不思議な魅力なのかもしれません。
⑤ドクニンジン「あなたは私を死なせる」「死も惜しまず」
「ドクニンジン」はそのまま「毒人参」と漢字で書きます。見た目から「毒パセリ」と呼ばれることもあります。その名前の通り、毒を持つ危険な植物になります。花は小さい白い色をしており、茎には赤い斑点があります。これはヨーロッパでは「ソクラテスの血」と呼ばれています。理由としてはこの植物がソクラテスの処刑に使われた、とされているからです。
この話から「あなたは私を死なせる」「死も惜しまず」という花言葉が生まれたとされています。ソクラテスは抗わずに処刑を受け入れたと言われています。死を惜しまないその姿と、ドクニンジンが死をもたらす、という意味でつけられたのでしょう。いずれにせよ怖い植物には変わりありません。
⑥アイビー「死んでも離れない」
「アイビー」は日本では「セイヨウキヅタ」と呼ばれています。とても生命力の強い植物で、ツタを崖や壁などに伝わせて成長していきます。花の色は小さな緑がかった黄色をしていて、果実は冬の終わり頃に成熟します。鳥達にとっては貴重な食料ですが、人間には有毒で危険なものになっています。
このアイビーには他にも「不滅」「誠実」「友情」などの花言葉が存在しています。その中で「死んでも離れない」の由来についてですが、これはツタを伸ばして成長していく特徴からつけられたと言われています。他の植物にすら巻き付き、離す様子がないことが由来しています。こう見ると、怖いというよりはとても力強い花言葉だという印象を受けますね。
⑦バラ(黒)「死ぬまで憎みます」
バラは沢山の色があり、本数でも花言葉が変わるものとして有名です。その中でも黒いバラの花言葉は他の色のバラと一線を画します。他のバラが「愛」や「美」等を表すのに対し、黒いバラは「憎み」「恨み」という意味があります。花言葉である「死ぬまで憎みます」の由来はハッキリとしてはいませんが、赤や白がある中でわざわざ黒い色のバラを選ぶ、という時点で何か秘めたものがあるはずです。そういう意味合いでこのような怖い意味が付けられたのではないでしょうか。
他にも「永遠の愛」を表す花言葉もありますが、黒いバラを贈ると重い愛情と捉えられ兼ねないです。別れても憎み続けるような場合に贈る、という花になりそうですね。黒いバラに関しては誕生花として設定されていないくらい「憎み」「恨み」の含まれた植物と言われています。今まで紹介した中で一番怖い植物なのかもしれません。
『触れるな危険』の怖すぎる花言葉2選
①ホウセンカ「私に触れないで」
「ホウセンカ」は漢字で「鳳仙花」と書きます。葉の下に控えめに、しかし大胆に鳳凰のように花が咲くことからこの名前がつけられました。それでは花言葉の「私に触れないで」はどのようにつけられたのでしょうか。それはホウセンカの語源からも来ているようです。
ホウセンカの学名であるImpatiens balsaminaの「Impatiens」はラテン語で「我慢できない」の意味があります。これは果実が自然に弾ける寸前となった時、指で触るなどの些細な刺激でも簡単に弾けてしまうことからつけられたそうです。その意味が花言葉である「私に触れないで」という意味になった由来だとされています。
他にもホウセンカには「短気」「せっかち」「じれったさ」というような花言葉があります。神話にもホウセンカにまつわる話がありますが、悲しいお話とされており、その背景からあまり贈る花としては向かないとされています。
②ゴボウ「私に触らないで」
「ゴボウ」は漢字で「牛蒡」と書きます。根が牛の尾に似ているところからこのような名前がついたと言われています。花言葉である「私に触らないで」の由来は、その花の形状によるものだという説があります。ゴボウの花には無数のトゲがついています。また、花も尖った形をしており、そのことから「私に触らないで」という花言葉になったそうです。
他の花言葉としては「しつこくせがむ」「用心」「いじめないで」といったものがあります。いずれも花についたトゲから連想して派生した花言葉ではないでしょうか。ゴボウそのものにトゲはないので、少し不思議な気もしますが、花を見ると納得できる花言葉ですね。
『死』を意味する花言葉をもつ花を贈る際は注意!
怖い意味を持つ花言葉を紹介してきましたが、いかがでしたか。花言葉は1つの占いのようなものです。贈る際はその人の好きな花を選ぶのが良いとはされていますが、やはり込められている意味は気になりますよね。憎みや恨みの意味が込められた花を贈るのは避けたいところです。
「死」に関連したものだけではなく、他の花言葉を持つ花もありますし、由来から危険とされていないものを贈るのは問題ない気もします。ですが、贈られる側がその意味を知っていた場合、やはり不愉快な気持ちになることもあるでしょう。その花でなくても良いのでしたら、贈りたいと望む意味の花言葉を持つ、別の花にした方が良いかもしれません。