『美空ひばりと山口組』兄弟の"かとう哲也"が暴力団って本当？死因は？

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昭和の大スターとして現代でも知らない人のいない美空ひばりですが、実は美空ひばりの実の兄弟であるかとう哲也が山口組と深い関わりがあり、それは美空ひばりも同様だったという話があります。ではなぜ美空ひばりやその兄弟であるかとう哲也が山口組の暴力団と親しくなってしまったのでしょうか？今回は、美空ひばり・弟かとう哲也と山口組の関わりや美空ひばりの死因などについても詳しくご紹介したいと思います！

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美空ひばりが活躍した昭和の時代、芸能人が地方巡業を行う上で山口組などのヤクザや暴力団の庇護はなくてはならない存在でした。当時地方巡業を行う時は、必ずその土地の暴力団に挨拶に行かなければ公演を妨害されたりなど激しい嫌がらせを受けなければいけなかったようです。

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また、当時は地方巡業の興行を暴力団が請け負っており、ヤクザの収入源となっていたため、芸能界と暴力団というのは切っても切れない縁がありました。当時関西を取り仕切っていた暴力団は山口組であったため、当然美空ひばりも東京から関西に巡業に行く際に山口組に挨拶に行きました。

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当時の山口組三代目組長田岡一雄は美空ひばりの才能にほれ込み、溺愛したのだそうです。また、昭和32年に、美空ひばりがファンの少女から顔に塩酸をかけられるという事件が発生したことによって益々美空ひばりは山口組組長田岡一雄に庇護を求めるようになり、山口組組長田岡一雄を「神戸のおじさん」と呼んで慕い、家族ぐるみでの付き合いをするようになっていったと言います。

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山口組組長田岡一雄の息子も、6歳年上である美空ひばりを姉の様に慕っていたといいます。そして、美空ひばりの実の兄弟も山口組と深い関わりを持つようになりました。弟は本名を加藤益夫といい、美空ひばりの4歳年下で、小野透という名前で芸能活動をしていました。しかし人気は伸びずやがて荒れた生活をするようになります。

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その後かとう哲也（加藤哲也表記の場合もあり）という名前で美空ひばりのヒット曲「人生一路」などを作曲していますが、他に目立った芸能活動をしていません。当時かとう哲也が住んでいた横浜には、山口組が東京進出のために山口組直若の益田組というヤクザの本部を構えていました。益田組の組長益田佳於は鶴田浩二襲撃事件の実行犯としても有名です。

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俳優　鶴田浩二

鶴田浩二襲撃事件とは、俳優の鶴田浩二が三代目山口組の暴力団に襲撃を受け、暴行された事件のことを言います。鶴田浩二襲撃事件で襲撃を受けた鶴田浩二は病院に緊急搬送され、頭部と手に11針を縫う大怪我を負いました。この鶴田浩二襲撃事件の発端となったのは、鶴田浩二のマネージャーが原因でした。

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山口組三代目組長田岡一雄

鶴田浩二襲撃事件の命令を出したと言われています

元々鶴田浩二と山口組組長田岡一雄は懇意にしていたそうですが、鶴田浩二襲撃事件の前年に組長田岡一雄が鶴田浩二のマネージャーに興行の相談を持ちかけたところ、にべもなく断られてしまったことに不快感を表し、報復と見せしめとして組員に鶴田浩二を襲わせたのだそうです。因みに鶴田浩二襲撃事件後に逮捕された人の中には堅気の人がいて、組長田岡一雄の命令だったと自供しているのですが、その後鶴田浩二のマネージャーとその堅気の人物がそれぞれ謎の死を遂げています。

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やがてかとう哲也は、益田組の賭場に顔を出すようになります。勿論益田組組長の益田佳於は、かとう哲也の姉である美空ひばりが田岡組長に溺愛されていることを知っていたため、本来ではあり得ない兄弟盃を交わしてかとう哲也を手厚く待遇しました。

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組長と兄弟盃を交わすという行為は、組員にとってすれば組長の兄弟になるも同義だったため、かとう哲也は若干20歳にしてヤクザとしての実力も経験もないまま組員から「叔父貴」などと呼ばれるようになり、本人は舞い上っていたそうです。しかし勿論その後ヤクザとして上手く立ち回ることもできず、地元で様々なトラブルを起こし、何度も逮捕されるようになります。

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それまで美空ひばりへの影響を考え、かとう哲也が山口組（益田組）のヤクザであることは隠されていたのですが、1973年、益田組の組員の葬儀でかとう哲也の案内状に「舎弟頭　加藤哲也」と表記してしまったことにより警察は逮捕をせざるを得なくなり、美空ひばりの弟であるかとう哲也が山口組のヤクザであることが世間に広まってしまいました。

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その後美空ひばりは地方自治体から公民館やホールの使用を禁止され、それまで大トリを務めていた紅白歌合戦にも出られなくなってしまいました。この事態に堪忍袋の緒が切れた山口組組長田岡一雄は、最後に逮捕された1973年にかとう哲也と山口組との絶縁処分を言い渡しました。

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山口組から追放され、ヤクザから足を洗ったその約10年後、1983年に美空ひばりの弟かとう哲也は亡くなります。死因は心不全、42歳という若さでした。その少し前に二人三脚で頑張ってきた母、父親代わりだった田岡一雄、そしてかとう哲也ともう一人の弟を立て続けに亡くしたことにより、当時の美空ひばりの心痛は相当なものでした。

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美空ひばりには小野満という婚約者がいましたが、結婚には至っておらず、子どももいませんでした。そこで唯一肉親として残っていたかとう哲也の実の息子、家系図で言えば甥にあたる加藤和也を養子縁組として迎え入れました。美空ひばりは彼を実の母親以上に可愛がったそうです。

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やがて1987年、それまでの心労や肉体の酷使が原因で美空ひばり自身も慢性肝炎および両側特発性大腿骨頭壊死症で緊急搬送され、入院してしまいました。その後一命を取り留めた美空ひばりは翌年1988年に東京ドームで不死鳥コンサートを開催します。その迫力ある歌声はまさに不死鳥そのもので、現在でも伝説のコンサートとして語り継がれています。

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しかし病魔は美空ひばりを蝕み続け遂に1989年3月23日、美空ひばりは天国へと旅立ちました。死因は特発性間質性肺炎でした。しかし、亡くなった死因は明らかになっていますが、ファンは美空ひばりは不死鳥コンサートで心を燃やし尽くして亡くなったのだと信じているようです。

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三代目山口組組長田岡一雄は、1958年に「神戸芸能社」という会社を立ち上げています。この会社は暴力団とは関係ない正式な会社であったため、美空ひばりもその事務所へ移籍し、専属歌手として活動していました。その後美空ひばりは自分の社長とした会社「ひばりプロダクション」を設立していますが、このひばりプロダクションは神戸芸能社の傘下という形で作られています。

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加藤和也

ひばりプロダクションの役員には、山口組組長田岡一雄の名前もあったそうです。神戸芸能者はその後1964年に暴力団の一斉取締まり作戦などにより公共施設から締め出され、現在は存在していません。しかし、ひばりプロダクションは美空ひばり亡き後に養子である加藤和也が会社を受け継ぎ、現在も母である美空ひばりの残した有形資産や知的財産権を守っています。

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美空ひばりや弟かとう哲也と暴力団山口組との関係について調べてみたところ、昭和の時代の芸能界には切っても切り離せない縁があった山口組と昭和の大スターだった美空ひばりは出会うべくして出会い、親密な関係を築いていたことが分かりました。また、山口組の組長とは家族ぐるみでの付き合いをしていたため、弟のかとう哲也が山口組のヤクザになってしまったことも必然と言えば必然だったのかもしれません。

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その後弟のかとう哲也は心不全を死因として42歳でなくなり、美空ひばりも特発性間質性肺炎を死因として52歳と、二人とも若くして亡くなりました。確かに美空ひばりも弟かとう哲也も山口組とは深い関係にあったようですが、当時の芸能界事情を考えれば無理もなかったことなのかもしれませんね。