男の子の七五三は3歳でもやるの?着物の選び方や着付け方法も解説!

写真館に務めていた経験から「男の子の七五三の傾向と着物について」お伝えします。七五三の由来や男の子の着付けで知っておくと得する情報を、5歳の男の子を中心にお伝えします。これから迎える七五三シーズンに向けて準備を始めましょう!

男の子の七五三は3歳でもやるの?着物の選び方や着付け方法も解説!のイメージ

目次

  1. 1七五三ってどんなお祝い?
  2. 2男の子の七五三は5歳だけじゃないの?何歳でやるかチェック!
  3. 3男の子の七五三の準備って何したらいいの?
  4. 45歳の男の子の着物の選び方
  5. 5男の子の着付けを動画でチェック!
  6. 6七五三で男の子の晴れ姿!

七五三ってどんなお祝い?

お子さんやお孫さんが生まれてから七五三を迎えるまでに成長されたこと、おめでとうございます。元気な男の子を持つママさんたちのお悩みのひとつ、男の子の七五三について少しでもお手伝いができるように関連することをご紹介したいと思います。

七五三の旗

由来は?

七五三は何のためにするものなのでしょうか。せっかくお祝いするのですから七五三の由来をご紹介しておきましょう。七五三は子供の成長を祝い、健康を祈願する儀式なのですが、これらの儀式は主に宮中や武家社会においておこなわれていました。

江戸の頃から徐々に庶民にも広まり始め、かたちを変えながら今の七五三として広まっていきました。そのため「七五三を何歳でいつ頃するか」や「どのような衣装でするか」は地方によって違いがあります

■七五三の3歳「髪置きの儀」
平安時代の頃の宮中行事に由来します。3歳まで男女ともに剃っていた髪の毛を伸ばし始めることを神様にお伝えし、子供の成長のお礼と健康をお願いする儀式です。

■七五三の5歳「袴着の儀」 
はじめて袴を身に付けることを神様にお伝えする儀式です。宮中では女の子も袴をつけていたことから3歳から7歳のころの男女ともに行われていましたが、江戸時代に5歳の男の子の儀式として武家の間に広まり現在の形になりました。

■七五三の7歳「帯解きの儀」 
着物のつけ紐をとき、大人と同じように帯を締める儀式です。男の子は5歳の「袴着の儀」女の子は7歳の「帯解きの儀」を経て大人へと成長していく節目の儀式です。

今のように「七五三」という名称になり、庶民の間でも行われるようになったのはいつかというと、以外と最近で大正時代くらいからだそうです。医療が発達する以前は「はしか」などの伝染病においても子供の死亡率は高く、神仏に願うしか手立てがなかったため、人々と神仏の間柄はとても密接なものでした。子供の成長の証として節目の年には氏神様に報告していたのです。

時期はいつごろ?

七五三といえば11月15日を思い浮かべますが、いつからその日になったのでしょうか。5代将軍徳川綱吉(つなよし)の子、徳松(とくまつ)君が11月15日にお祝いをしたことから11月15日にすることが多くなったと言われています。

秋の神社

現代においては、混雑を避けるために11月15日だけでなく秋頃の両親が揃う休日に合わせて行い、写真撮影と参拝日と時期をずらす人も多くいらっしゃいます。

男の子の七五三は5歳だけじゃないの?何歳でやるかチェック!

本来「髪置きの儀」は男女共に行われていたため男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳で七五三をお祝いしていました。最近は男の子は5歳のみすることが多くなっているようですが、これには地域差もあり田舎では今でも3歳と5歳に行う地域もあります。

ただ、3歳と5歳、両方できないといった場合には5歳にまとめてお祝いをするケースや、着物姿の写真を一緒に撮りたいということで、お兄ちゃんは5歳、弟くんは3歳兄弟のお祝いを一緒にするといったケースもあります。

男の子

七五三をいつ、何歳で、どのようにするかは地域によって決まりごとがある場合がありますので、親や周りの人の意見も聞きながら進めていくと心強いですね。

満年齢と数え年

平成生まれの人にはあまり馴染みのない「数え年」という年齢の数え方についても知っておきましょう。「七五三を何歳でするのか、いろいろ聞くけどわからない」という方は、満年齢と数え年を一緒に考えられている場合があります。

■「満年齢」
生まれた時を0歳と数えて、お誕生日が来るたび重ねていく年齢の数え方
■「数え年」
生まれた時を1歳と数えて、お正月が来るたび重ねていく年齢の数え方

といった違いがあります。

現在は社会的に「満年齢」で統一されていますが、戦前までは「数え年」が使われていました。昔からある年祝い、七五三や還暦を始め米寿や卒寿といったお祝いや厄年祈願は「数え年」でするといった習わしがありました。

赤ちゃんの足

明治生まれの筆者の祖父は数え年について「昔は子供の死亡率が高く、少しでも早く多くの歳を重ねさせてあげたかったから」と言っていましたが、昔の暦の都合上であったり年齢の管理がしやすいといった理由からそうしていたようです。

しかし、七五三の由来を考えると、祖父の言った理由も親心としてはあり得ることだったのでは?と思います。

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現在は七五三を「満年齢でするか数え年でするか」は地域によって違う場合もありますが、満年齢ですることが増えてきているようです。数え年で体にあった七五三着物のサイズがなければ、満年齢まで待ってみるなど、何歳でするかはお子さんの背丈や体格でいつするかを決められるといいかと思います。

男の子の七五三の準備って何したらいいの?

七五三は本来、子供のお礼お参りや健康祈願が目的なのですが、現代は参拝にあわせてさまざまなかたちの七五三のお祝いが取り入れられています。

■本人と両親、祖父母も一緒に神社にお参りしてご祈祷をしてもらい記念写真を撮ってもらう
■本人と両親で神社にお参りのみ(ご祈祷なし)して記念写真を撮ってもらう
■本人と両親で神社にお参りのみ(ご祈祷なし)して写真は個人で撮る
■本人と両親で写真撮影のみする(お参りはなし)

お祝いをどのようにするか、誰を招待するかといったことは家庭によってさまざまです。予算や準備期間も含めて自分たちにあった七五三のお祝いの仕方を決めましょう。
 

写真館の七五三撮影

着物にするかスーツにするかを決めておく

写真館で撮影をする場合は七五三の着物やスーツがレンタルできる場合も多いので両方楽しむことも可能です。また、そのままお参りできるところもありますので、問い合わせてみましょう。衣装や撮影背景の準備のため、お参りの服装を着物にするかスーツにするかを事前に決めておきましょう。

七五三の着物

購入を考える場合は七五三以外に着るチャンスがどれくらいあるか、兄弟がいるかといったことを考えながらスーツか着物かを決めましょう。男の子の場合、スーツは結婚式や入園式で使うこともできますので、スーツは購入して着物はレンタルするといった場合や、年齢によって3歳はスーツで、5歳は着物でといった具合に変える方もいらっしゃいます。

写真撮影をする写真館を決める

ハウススタジオや昔ながらの背景できっちり撮る写真、子供の自然な表情や自由な動きをとらえた写真など写真館の設備やフォトグラファーによって仕上がりの雰囲気には違いがあるものです。写真館のウィンドーやHPに載っている写真の雰囲気を見て自分のイメージに合う写真館を見つけましょう。

七五三の写真館

場合によっては出張撮影してくれるところもあり、当日お参りも予定している場合には神社で撮影してもらうこともできる場合がありますので事前に相談してみましょう。写真館から神社までの移動時間もふまえながら、撮影や参拝をいつの時期にするか決めましょう。

着付けやヘアセットをどこでするか決める

七五三の着物やスーツをきっちりと着るときにはヘアセットも忘れずきっちりとしたいものです。写真館で撮影してもらう場合は着付けとヘアセットをしてくれる場合がありますので問い合わせてみましょう。パターンとしては、

■衣装を写真館でレンタルして着付けもしてもらう
■衣装は自分で持ち込み(レンタルもしくは購入)して写真館で着付けしてもらう
■衣装は自分で準備(レンタルもしくは購入)して美容院で着付けしてもらう
■衣装の準備も着付けも自分でする

といったことが考えられます。七五三の男の子の着付けやヘアセットは、女の子に比べると比較的簡単にすることができ、自分で着物を着ることができるママは問題なく着付けることができます。
 

ヘアセットもワックスを揉み込むだけで比較的簡単にすることができます。自分でトライする場合には当日だけでなく事前に何回か練習しておきましょう。普段ヘアセットを自分でしているパパさんであれば、おまかせしてその間に他の準備を進めましょう。

兄弟で揃って撮影やお参りとなると、それだけ準備に時間や体力が必要になります。そんな時はプロにおまかせした方がママが楽チンです。ママは自分の準備や家族分の準備もありますから、疲れてしまわないように時間と体力に余裕をもったスケジュールをたてましょう。

どこの神社に参拝するか決める

それぞれの地域には神社があり、昔は日常的に氏神様へお参りしていました。地方祭がある地域はその神社の氏子であることが多いと思いますが、いつも特定の神社がない場合はどこの神社へ七五三のお参りをしてもかまいません。

参拝はいつ行っても問題はないのですが、七五三のご祈祷をしていただきたいという場合は事前に問い合わせが必要です。その際にはご祈祷料の相場や車の乗り入れはどこまでできるか、境内地でのマナーについても合わせてたずねておきましょう。

 神社

神社の境内地は神聖な場所です。他の参拝者もたくさんいらっしゃいますから、決まり事やマナーは守って参拝しましょう。七五三の写真撮影をしたい場合には神社に許可をいただきましょう。境内地には撮影が禁止されている場所もありますので、失礼に当たらないよう事前に確認することをおすすめします。

また、駐車場からの道のりが長い場合も考えられます。着物で参拝される方は草履の他に履き慣れた靴やサンダルを持っていくと安心です。

衣装の試着をしておく

同じ5歳の男の子でも体格の個人差が大きい年頃ですし、満年齢と数え年とでは身長も違います。衣装は事前に試着をしておきましょう。写真館で撮影する場合には事前打ち合わせの時に試着する場合が多いと思います。

七五三の男の子

とくに3歳用の着物は5歳用に比べると種類が限られていますあつらえる場合は別ですが、「数え3歳(満2歳)の男の子に5歳用の着物を買ってしまい、袖が長すぎて引きずってしまった」という事例もありますので何歳用か確認した上で衣装合わせをしておくと当日のスケジュールがスムーズに進みます。

食事会の予約をする

七五三はお祝いの儀式ですから、食事会を兼ねておこなうとお子さんも喜びますね。おじいちゃんやおばあちゃんもいらっしゃる場合はお祝いの席を準備しましょう。朝から準備をして撮影、お参りと全てを当日に合わせてされる場合には、疲れもあることからお座敷のあるお店がおすすめです。

懐石料理

何歳でも子供は着物を長時間きていることに慣れていませんし、汚れを気にしながらの食事はママも心配です。スーツなどは上着を脱いで身軽な服装で食事を楽しみましょう。

サワフジ 洋服ハンガー フォーマルカペラC(クリップ付) 2本組 ブラック FCC-42-2Pの画像
サワフジ 洋服ハンガー フォーマルカペラC(クリップ付) 2本組 ブラック FCC-42-2P
クリップに袴をはさみ、襦袢と着物をかけておいて後からゆっくり畳みましょう。子供用はこのサイズで問題ありません。スーツにも対応できる優れものです。

583円

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お座敷でしたらお部屋の一角で着物を手早くたたむことも可能ですし、七五三の袴は長さも短いですからクリップ付きのハンガーを使って食事会の間、車の中に吊っておいて後からゆっくりたたみましょう。

5歳の男の子の着物の選び方

七五三の衣装にスーツではなく着物を選択された方は、いくつかポイントがありますのでご紹介したいと思います。レンタルする場合は小物も全てセットになっていることが多いですが、ご自分で用意する場合には参考になさってください。

   着 物    小 物   あると便利なもの
着物 腰紐2本 タオル2枚
襦袢 足袋 サスペンダー
羽織 草履 サージカルテープ
懐剣  
  お守り  
  扇子  
  角帯  
  羽織紐  

タオルとサージカルテープは腰回りの補正につかいます。サスペンダーは羽織の下に隠れるように袴を止めておくとズリ落ち防止になりますし、スーツにも使えて便利です。

色柄で選ぶ

七五三の羽織は黒・紺・グレー・白地に鷹や兜に松といった古典柄が一般的です。「袴着の儀」は武家の間で広まったということもあり、戦さ場において縁起の良い絵柄が描かれているのです。

最近の七五三の衣装は古典柄に加えて黒や白の羽二重に五つ紋といったシンプルなものから、グレーやベージュの市松柄や幾何学模様といったデザイン重視のものまで色々なデザインのものが出ています。

産着

レンタル衣装の場合、多くは家紋が入っていません。ご存知の通り家紋は家によって違うため、最近はデザイン家紋が入っているものもあります。家紋を入れたい場合には「家紋入れ」オプションや「家紋シール」を活用しましょう。

一般家紋蒔絵シール 01.丸に違い鷹の羽/GDの画像
一般家紋蒔絵シール 01.丸に違い鷹の羽/GD
最高は胸に2つ背中と袖に2つの「五つ紋」、背中と袖に2つの「三つ紋」、背中にひとつの「一つ紋」と家紋の数によって着物の格がかわります。

540円

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素材で選ぶ

素材は絹でできた「正絹」とポリエステル素材のものと二種類あります。写真撮影だけでしたら「正絹」でも構いませんが、外でのお参りや食事の際に汚れてしまうことも多く、何歳でも何気なくしゃがんでしまうのは、ままあることです。ハラハラしてして怒ってしまうよりは、汚れの落ちやすいポリエステル製でも構わないのではないでしょうか。

男の子の着付けを動画でチェック!

七五三の着物には肩上げ」をする必要があります。「肩上げ」には着物の袖の長さを調節するとともに、「この子がこれからも大きくなれるように」という願いが込められているのです。ほんの少しでもかまいませんから「肩上げ」をしてお祝いの気持ちを込めてあげましょう。
 

七五三着物を購入されてお家で着付けをされた場合、「肩上げ」がされていなかったり、しつけ糸がついたまま着付けをしてしまったといったこともあります。余裕を持って準備しましょう。

5歳の男の子は「袴着の儀」ですから袴を履くことになります。本来は「馬乗り袴」といって股が左右にわかれている袴を履くのですが、現代の七五三の袴はスカートタイプの「行灯袴(あんどんばかま)」になっています。

男の子は動きが激しく着物の裾を踏んでしまうことがあるため、着物に「腰上げ」をしておきましょう。初めから膝くらいまで「腰上げ」しておくと動きやすくて安心です。七五三の着物を購入される場合には自分で「腰上げ」をするか購入先の呉服屋さんでしてもらうこともできます。

プロの人に着付けてもらっても、動いているうちに袴の紐がほどけてしまうことがあります。いつほどけても慌てないように袴の紐をどうやって止めているか覚えておくと安心です。着付けを自分でしないママも動画を見て確認しておきましょう。

下着には襟元からシャツが見えないようにU首のシャツやランニングシャツを着た上から着付けをしましょう。どんなに気をつけていても汗はかいてしまうものです。一晩ハンガーにかけて置いた後、動画のようにたたんで着物クリーニングに出しましょう。

七五三で男の子の晴れ姿!

何歳でも男の子は七五三の撮影時に着物を着て小道具の日本刀を手にした瞬間、眠そうにしていた目がキラッと光り、途端に精悍な顔つきに変身する男の子が多いのには驚かされます。日本刀のどこかにスイッチでも付いて、男の子としての遺伝子が反応しているのではないかと思うくらいです。

七五三に袴を吐く男の子

そんな元気な男の子たちが、いついつまでも健康で、のびのびと成長できるよう、七五三を迎える年には晴れ姿で参拝し願いをかけてあげたいですね。

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この記事のライター
sabi-seiji
インドネシア人に間違えられた瀬戸内海のしまに住む純日本人

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